トンボエダシャク

蜻蛉枝尺蛾 (シャクガ科)


林縁で交尾する個体
2007/6/16 市原市石塚
トンボエダシャク 原名亜種 (シャクガ科 エダシャク亜科)
Cystidia stratonice stratonice  (Stoll ,1782)
分布 国内: 北海道,本州,四国,九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼では佐渡,対馬,屋久島で記録されている。
県内: 市街地を除く北総台地~房総丘陵地域に汎く棲息する。
国外: 朝鮮半島,中国大陸、シベリア南東部,台湾、インドに分布する。本亜種は朝鮮半島,中国大陸(東北部),シベリア南東部産を含む。
変異 形態: 国内での地理的変異は知られていないが,色調に若干の個体変異がある。
季節:
性差: ほぼ同型
生態 環境: 広葉樹を中心とする各種樹林とその林縁。
発生: 年1回。6月に見られる。
越冬: 不明。
行動: 主に昼行性。活動は比較的活発だが,飛翔は緩やか。午後から夕方にかけて盛んに飛翔し,多くの花を訪れる。
食性 幼虫: 食植性/ニシキギ科ツルウメモドキ
成虫: 食植性/花蜜。多くの花で吸蜜する。
類似種: 同属のヒロオビトンボエダシャクに似るが,本種は腹部背面の黒色斑紋が四角く規則的に並ぶ。
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種で,個体数も多い。
天敵 捕獲: 徘徊性クモ類,造網性クモ類など。
寄生: 不明。


ウメエダシャク

梅枝尺蛾 (シャクガ科)


林縁で静止する♂
2006/6/28 千葉市緑区
ウメエダシャク 原名亜種 (シャクガ科 エダシャク亜科)
Cystidia couaggaria couaggaria  (Guenée ,1858)
分布 国内: 北海道、本州、四国、九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼では対馬で記録されている。
県内: 一部の市街地を除き、汎く全域に棲息する。
国外: 朝鮮半島、中国大陸(東北部)、シベリアに分布する。
変異 形態: 地理的変異は知られていない。斑紋に若干の個体変異がある。
季節:
性差: ほぼ同型外見での区別は困難。
生態 環境: 広葉樹を中心とする各種樹林とその林縁、公園、社寺境内、人家の庭など。
発生: 年1回。6月中旬~下旬に見られる。
越冬: 幼虫?
行動: 昼行性。飛翔は緩やかだが活動は比較的活発。地上で吸水することもある。
食性 幼虫: 食植性/バラ科ウメモモサクラ類などを中心に、ニシキギ科のニシキギ、ツルウメモドキ、カバノキ科、ブナ科、エゴノキ科、スイカズラ科など、広食性の傾向を示す。
成虫: 不明。
類似種:
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種。個体数も多い。
天敵 捕獲: オオカマキリ、チョウセンカマキリ、ハラビロカマキリなどのカマキリ類、ヤブキリ、コロギスなどの捕食性キリギリス類のほか、造網性クモ類など。幼虫はジガバチなどのアナバチ類、スズメバチ類のほか、クチブトカメムシ類、サシガメ類など。
寄生: ヤドリバエ科のBlepharipa sericariae (Rondani)、Blondelia nigripes (Fallen)、Pales pavida (Meigen)などが知られる。


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