ヨモギエダシャク

蓬枝尺蛾 (シャクガ科)


燈火に飛来した個体
2006/6/17 千葉市緑区
ヨモギエダシャク 本州以南亜種 (シャクガ科 エダシャク亜科)
Ascotis selenaria cretacea  (Butler ,1879)
分布 国内: 北海道、本州、四国、九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼では小笠原、対馬、種子島、屋久島で記録されている。
県内: 市街地を含め、汎く全域に棲息する。
国外: 広域分布種。アジア~欧州、アフリカに汎く分布する。原名亜種は欧州産で、本亜種は日本固有。
変異 形態: 北海道産は別亜種(ssp. ijimai Inoue, 1955)とされる。色調や斑紋に非常に顕著な個体変異がある。
季節: やや不明瞭。一般に夏型は春型より小型。
性差: ほぼ同型。触角は♂が微毛状、♀は糸状。♂は前翅基部に刻孔がある。
生態 環境: 草原、畑地、水田周辺、各種樹林とその林縁、公園、社寺境内、人家の庭など。
発生: 年3回4回。4月下旬~10月に見られる。
越冬:
行動: 夜行性。燈火に飛来することも多い。日中は林縁などで休息している。
食性 幼虫: 食植性/広食性。クワ科、バラ科、ミカン科、ツバキ科、セリ科、キク科、マメ科、ナス科、ボロボロノキ科など広葉樹~草本まで非常に多岐にわたる。
成虫: 不明。
類似種:
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種。個体数も多い。果樹にも多くつくため、害虫とされることもある。
天敵 捕獲: オオカマキリ、チョウセンカマキリ、ハラビロカマキリなどのカマキリ類、ヤブキリ、コロギスなどの捕食性キリギリス類のほか、造網性クモ類など。幼虫はジガバチなどのアナバチ類、スズメバチ類のほか、クチブトカメムシ類、サシガメ類など。
寄生: ヤドリバエ科のExorista sorbillans (Wiedemann)、Senometopia prima (Baranov)、Winthemia venusta (Meigen)などが知られる。


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