ユウマダラエダシャク

木綿斑枝尺蛾 (シャクガ科)


林縁で休む個体 斑紋のやや発達した個体
2004/5/6 館山市大神宮(県立館山野鳥の森) 2003/6/4 富津市東大和田
ユウマダラエダシャク 原名亜種 (シャクガ科 エダシャク亜科)
Abraxas miranda miranda  Butler ,1878
分布 国内: 北海道、本州、四国、九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼では利尻、佐渡、隠岐、対馬、壱岐、種子島、屋久島、沖縄本島、伊江、久米、久高、宮古、石垣で記録されている。
県内: 市街地を含め、汎く全域に棲息する。
国外: 朝鮮半島、中国大陸(東北部)に分布する。
変異 形態: 本土地域での地理的変異は知られていないが、琉球列島産は別亜種(ssp. aesia  Prout ,1925)とされる。斑紋の個体変異が著しい。
季節: 比較的明瞭。春型は夏型より一般に大型で、翅が細く黒色化する個体が出ることがある。
性差: ほぼ同型。後翅の翅形が若干異なる。
生態 環境: 各種樹林の林縁、人家の生垣、公園など。
発生: 年2回。5月~6月、7月下旬~9月上旬に見られる。
越冬: 幼虫(齢数不明)。
行動: 夜行性。日中は林縁の下草上や樹上で休息し、日没前後から活発に活動する。飛翔は比較的緩やかである。燈火に飛来することもある。
食性 幼虫: 食植性/ニシキギ科マサキマユミコマユミ、ツルマサキなど。
成虫: 不明。
類似種: ヒトスジマダラエダシャクなど本属各種は互いによく似ていて、厳密に区別するには交尾器の観察が必要だという。ただ、。前翅前縁中央付近にある黒斑部に、黒色の環状紋がなければ本種の可能性が高い。
保 護: 指定されていない。
その他: ホソユウマダラエダシャクと呼ばれたこともある。普通種で個体数も多い。
天敵 捕獲: オオカマキリ、チョウセンカマキリ、ハラビロカマキリなどのカマキリ類、 キリギリス、ヤブキリ、コロギスなどの捕食性キリギリス類のほか、造網性クモ類など。幼虫はジガバチなどのアナバチ類、スズメバチ類のほか、クチブトカメムシ類、サシガメ類など。
寄生: ヤドリバエ科のBactromyia aururenta (Meigen)、Senometopia excisa (Fallen)などが知られる。


ヒメマダラエダシャク

姫斑枝尺蛾 (シャクガ科)


燈火に飛来した個体
2006/5/23 千葉市緑区
ヒメマダラエダシャク (シャクガ科 エダシャク亜科)
Abraxas niphonibia  Wehrli ,1935
分布 国内: 北海道、本州、四国、九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼では対馬、屋久島、奄美大島、沖縄本島、久米島で記録されている。
県内: 市街地を除き、汎く全域に棲息する。
国外: 朝鮮半島、中国大陸、千島に分布する。
変異 形態: 亜種区分は認められていないが、寒冷地の個体は白色部、暖地の個体は黒色部が多い。斑紋に比較的顕著な個体変異がある。
季節: やや不明瞭。一般に夏型は春型より小型。
性差: ほぼ同型。触角は♂が両櫛歯状、♀は糸状。
生態 環境: 広葉樹を中心とする各種樹林とその林縁、公園、社寺境内など。
発生: 年2回。4月~5月、8月~9月に見られる。
越冬: 幼虫?
行動: 夜行性。燈火に飛来することも多い。日中は林縁などで休息している。
食性 幼虫: 食植性/ニシキギ科ツルウメモドキクロヅルなど。
成虫: 不明。
類似種: 本属各種は互いによく似ている。
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種。個体数も多い。
天敵 捕獲: オオカマキリ、チョウセンカマキリ、ハラビロカマキリなどのカマキリ類、ヤブキリ、コロギスなどの捕食性キリギリス類のほか、造網性クモ類など。幼虫はジガバチなどのアナバチ類、スズメバチ類のほか、クチブトカメムシ類、サシガメ類など。
寄生: 不明。


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