分布 |
国内: |
北海道,本州,四国,九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼では対馬で記録されている。 |
県内: |
一部の市街地を除き,汎く全域に棲息する。 |
国外: |
朝鮮半島,シベリア~欧州,千島に分布する。 |
変異 |
形態: |
地理的変異は知られていない。斑紋に若干の個体変異がある。 |
季節: |
知られていない。 |
性差: |
ほぼ同型。♀は♂よりやや大型。 |
生態 |
環境: |
広葉樹を中心とする各種樹林とその林縁,公園,果樹園,人家の庭など。 |
発生: |
年2回。5月~6月,8月~9月に見られる。 |
越冬: |
幼虫。 |
行動: |
夜行性。燈火に飛来することも多い。日中は林縁などで休息している。 |
食性 |
幼虫: |
食植性/葉。バラ科のサクラ類,ウメ,ナシ,リンゴ,ブナ科のコナラ,クヌギ,クリなど。 |
成虫: |
不食。成虫は口吻が退化しており,何も食べない。 |
類似種: |
幼虫はキドクガに似る。 |
保 護: |
指定されていない。 |
その他: |
普通種で個体数も多い。有毒種で,きわめて多数の微細な毒針毛を持ち,接触により蕁麻疹状の強いかゆみを伴う皮膚炎を発症する。通常は治癒に10日以上かかる。幼虫だけでなく,蛹の繭や成虫にも幼虫時代の毒針毛を持ち,同様に炎症を起こす。抗ヒスタミン剤やステロイド剤を含む軟膏が効果的。かつて本種の幼虫の黄色型をクワノキンケムシ(モンシロドクガモドキ)と呼んで別種としてきたが,最近は温暖地に多い環境変異型と考えられている。 |
天敵 |
捕獲: |
オオカマキリ,チョウセンカマキリ,ハラビロカマキリなどのカマキリ類,ヤブキリ,コロギスなどの捕食性キリギリス類のほか,造網性クモ類など。幼虫はジガバチなどのアナバチ類,スズメバチ類のほか,クチブトカメムシ類,サシガメ類などのほか,徘徊性クモ類など。 |
寄生: |
不明。 |