カノコガ

鹿子蛾 (ヒトリガ科)


2003/9/2 館山市南条 2003/6/12 富津市東大和田
カノコガ 原名亜種 (ヒトリガ科 カノコガ亜科)
Amata fortunei fortunei  (Orza ,1869)
分布 国内: 北海道、本州、四国、九州。平地~山地に分布する。島嶼では対馬で記録されている。
県内: 一部の市街地を除き、汎く全域に棲息する。
国外: 朝鮮半島、中国大陸、台湾に分布し、台湾産のみ別亜種とされる。
変異 形態: 国内での地理的変異は知られていない。個体変異も軽微。
季節: 知られていない。
性差: ほぼ同型。色調や斑紋に差はないが、♀の腹部は♂より太い。
生態 環境: 食草の生育する環境。各種樹林の林縁、草原、湿地、河川敷、畑地、水田など。
発生: 年2回。6月~7月、8月下旬~9月に見られる。
越冬: 幼虫。齢数は不定。
行動: 昼行性。訪花性が強く、多くの花で吸蜜する。飛翔は緩やかで、移動性は弱い。 低い位置を力なく飛ぶ。
食性 幼虫: 主に食植性/キク科タンポポ類各種。雑食性の傾向も持ち、昆虫の死骸などを食べることもあるという。
成虫: 食植性/花蜜。ヒメジョオン、タンポポ類、マツヨイグサ類など多くの草原性の草本の花で吸蜜する。
類似種: キハダカノコに似るが、腹部の色調と斑紋が異なる。
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種。個体数も多い。
天敵 捕獲: オオカマキリ、チョウセンカマキリ、ハラビロカマキリなどのカマキリ類などの捕食性キリギリス類、中型~大型トンボ類のほか、造網性クモ類、ハナグモなど。幼虫はジガバチなどのアナバチ類、スズメバチ類のほか、クチブトカメムシ類、サシガメ類など。
寄生: ヤドリバエ科のCarcelia (Euryclea) hemimacquartioides Baranovが知られる。


キハダカノコ

黄肌鹿子蛾 (ヒトリガ科)


ヒメジョオンで吸蜜する♀
2004/7/20 千葉市緑区
キハダカノコ 日本亜種 (ヒトリガ科 カノコガ亜科)
Amata germana nigricauda  (Miyake ,1907)
分布 国内: 本州、四国、九州。平地~山地まで汎く分布する。北限ははっきりしないが、東北では稀で、関東以西では普通種となる。島嶼では対馬、西表島で記録されている。
県内: 市街地を除き、ほぼ全域に棲息する。
国外: 朝鮮半島、沿海州(ウスリー、アムール)~東シベリア南部、中国大陸、台湾に分布する。本亜種は日本固有。
変異 形態: 国内での地理的変異は知られていない。個体変異も軽微。
季節: 知られていない。
性差: ほぼ同型。色調や斑紋に差はないが、♀の腹部は♂より太い。
生態 環境: 食草の生育する環境。各種樹林の林縁、草原、湿地、河川敷、畑地、水田など。
発生: 年2回。6月~7月、8月下旬~9月に見られる。
越冬: 幼虫。齢数は不定。
行動: 昼行性。訪花性が強く、多くの花で吸蜜する。飛翔は緩やかで、移動性は弱い。 カノコガよりは幾分力強く飛ぶ。
食性 幼虫: 主に食植性/ハコネウツギ(スイカズラ科)、シロタエギク(キク科)のほか、タケ科ササ類各種。また雑食性の傾向も併せ持ち、昆虫の死骸などを食べることもあるという。
成虫: 食植性/花蜜。ヒメジョオン、タンポポ類、マツヨイグサ類など多くの草原性の草本の花で吸蜜する。
類似種: カノコガに似るが、腹部の色調と斑紋が異なる。
保 護: 指定されていない。
その他: カノコガと混成することが多いが、個体数はやや少ない。
天敵 捕獲: オオカマキリ、チョウセンカマキリ、ハラビロカマキリなどのカマキリ類などの捕食性キリギリス類、中型~大型トンボ類のほか、造網性クモ類、ハナグモなど。幼虫はジガバチなどのアナバチ類、スズメバチ類のほか、クチブトカメムシ類、サシガメ類など。
寄生: 不明。


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