アカスジシロコケガ

赤条白苔蛾 (ヒトリガ科)


燈火に来た♂
2005/7/9 夷隅郡大多喜町久我原
アカスジシロコケガ 原名亜種 (ヒトリガ科 コケガ亜科)
Cyana hamata hamata  (Walker ,1854)
分布 国内: 北海道、本州、四国、九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼では三宅、御蔵、八丈、対馬、種子島、沖永良部、沖縄本島、石垣、西表で記録されている。
県内: 市街地を除き、汎く全域に棲息する。
国外: 朝鮮半島、中国大陸、台湾に分布する。本亜種は伊豆諸島産以外のすべての地域のものを含む。
変異 形態: 伊豆諸島産は別亜種(ssp. maenamii (Inoue et Kobayashi, 1963))とされる。斑紋に比較手顕著な個体変異がある。
季節: 比較的明瞭。斑紋などに差はないが、一般に第2化は第1化より明らかに小型。
性差: 異型。♂は前翅横脈上の黒点が2個、♀は1個。前翅の横線は♂が太く、♀は細い傾向がある。
生態 環境: 湿度の高い各種樹林とその林縁。
発生: 年2回。6月~7月中旬、8月中旬~9月に見られる。
越冬: 幼虫(2齢~3齢)。
行動: 夜行性。燈火に飛来することも多い。日中は薄暗い林縁などで休息している。
食性 幼虫: 食菌性。各種の地衣類
成虫: 不食。成虫は口吻が退化しており、何も食べない。
類似種: ♀は同属のヒトテンアカスジコケがに似るが、本種はこれより大型で、斑紋が若干異なる。
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種。個体数も多い。
天敵 捕獲: オオカマキリ、チョウセンカマキリ、ハラビロカマキリなどのカマキリ類、ヤブキリ、コロギスなどの捕食性キリギリス類のほか、造網性クモ類など。幼虫はジガバチなどのアナバチ類、スズメバチ類のほか、クチブトカメムシ類、サシガメ類など。
寄生: 不明。


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