分布 |
国内: |
北海道、本州、四国、九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼では対馬、屋久島で記録されている。 |
県内: |
一部の市街地を除き、汎く全域に棲息する。 |
国外: |
台湾、中国大陸(華中・華南)に分布する。 |
変異 |
形態: |
地理的変異は知られていない。斑紋に比較的顕著な個体変異がある。 |
季節: |
- |
性差: |
異型。♂は頚板と腹部背面を除く全身が暗灰褐色で、♀は黄白色。 |
生態 |
環境: |
各種樹林とその林縁、果樹園、畑地、公園、社寺境内など。 |
発生: |
年1回。9月に見られる。 |
越冬: |
卵。 |
行動: |
夜行性。燈火に飛来することも多い。日中は林縁などで休息している。夕刻以降に活発に飛翔し、交尾する。産卵は翌日の日中に及ぶ。若齢幼虫は枝先の新芽に吐糸して巣を作り、集団生活をする。 |
食性 |
幼虫: |
食植性/葉。広食性で多くの広葉樹につくが草本も利用している。クワ科のヤマグワ、ブナ科のクリ、コナラ、ヤナギ科のヤナギ類、ユキノシタ科のウツギ、スイカズラ科のガマズミ、サンゴジュ、マメ科のエンドウなどが知られる。 |
成虫: |
不食。成虫は口吻が退化しており、何も食べない。 |
類似種: |
♀はセスジヒトリ、スジモンヒトリ、キハラゴマダラヒトリに似るが、本種の頚板は黄色 |
保 護: |
指定されていない。 |
その他: |
普通種で個体数も多い。クワの害虫として有名。 |
天敵 |
捕獲: |
オオカマキリ、チョウセンカマキリ、ハラビロカマキリなどのカマキリ類、ヤブキリ、コロギスなどの捕食性キリギリス類のほか、造網性クモ類など。幼虫はジガバチなどのアナバチ類、スズメバチ類のほか、クチブトカメムシ類、サシガメ類など。 |
寄生: |
ヤドリバエ科のBlepharipa sericariae (Rondani)、Carcelia (Carcelia) rasa Robineau-Desvoidy、C. (C.) sumatrana Townsend、Compsilura concinnata (Meigen)、Exorista japonica (Townsend)、Hyleorus elatus (Meigen)、Pales angustifrons (Mesnil)、P. carbonata (Mesnil)、Takanomyia scutellata Mesnilのほか、いくつかの未記載種が知られる。 |