アカハラゴマダラヒトリ

赤腹胡麻斑燈取蛾 (ヒトリガ科)


燈火に飛来した♀
2006/ 千葉市緑区
アカハラゴマダラヒトリ (ヒトリガ科 ヒトリガ亜科)
Spilosoma punctarium  (Stoll ,1782)
分布 国内: 北海道、本州、四国、九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼では屋久島で記録されている。
県内: 一部の市街地を除き、汎く全域に棲息する。
国外: 朝鮮半島、中国大陸、シベリア、チベットに分布する。
変異 形態: 地理的変異は知られていない。斑紋に顕著な個体変異がある。
季節: 比較的明瞭。一般に第1化は第2化以降より大型。また、第1化個体は前翅の黒点が多い傾向がある。
性差: ほぼ同型。♂の触角は櫛歯状、♀は歯牙状。
生態 環境: 各種樹林とその林縁。
発生: 年3回
越冬:
行動: 夜行性。燈火に飛来することも多い、日中は林縁などで休息している。
食性 幼虫: 食植性/広食性。クワ科のクワ、ミズキ科のミズキなど多くの広葉樹を食べる。
成虫: 不食。成虫は口吻が退化しており、何も食べない。
類似種: オビヒトリ、キハラゴマダラヒトリに似るが、本種の前翅の地色は純白。
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種だが個体数はそれほど多くない。
天敵 捕獲: オオカマキリ、チョウセンカマキリ、ハラビロカマキリなどのカマキリ類、ヤブキリ、コロギスなどの捕食性キリギリス類のほか、造網性クモ類など。幼虫はジガバチなどのアナバチ類、スズメバチ類のほか、クチブトカメムシ類、サシガメ類などのほか、徘徊性クモ類など。
寄生: ヤドリバエ科のBlepharipa sericariae (Rondani)が知られる。


キハラゴマダラヒトリ

黄腹胡麻斑燈取蛾 (ヒトリガ科)


燈火に飛来した個体 林縁で休む♀
2005/7/8 市原市大久保 2003/4/29 千葉市緑区
キハラゴマダラヒトリ 極東亜種 (ヒトリガ科 ヒトリガ亜科)
Spilosoma lubricipedum sangaicum  Walker ,1865
分布 国内: 北海道、本州、四国、九州。平地~低山地を中心に、山地まで汎く分布する。島嶼では対馬、屋久島で記録されている。
県内: 市街地を含め、汎く全域に棲息する。
国外: 旧北区広域分布種。朝鮮半島、中国大陸、シベリア~欧州まで汎く分布する。原名亜種は欧州産。本亜種はほかに朝鮮半島、中国大陸産を含む。
変異 形態: 国内での地理的変異は知られていないが、斑紋に顕著な個体変異がある。
季節: 知られていない。
性差: 異型。♂は前翅の黒色斑紋が♀より発達する傾向がある。♂の触角は櫛歯状、♀は歯牙状。
生態 環境: 各種樹林の林縁、公園など食樹の生育する環境。
発生: 年3回。4月、6月~7月上旬、8月中旬~9月に見られる。
越冬: 幼虫
行動: 夜行性。燈火に飛来することも多い。日中は薄暗い林内などで休息している。
食性 幼虫: 食植性/広食性。クワ科のヤマグワ、バラ科サクラ類のほか、多くの食樹が知られる。
成虫: 不食。成虫は口吻が退化しており、何も食べない。
類似種: アカハラゴマダラヒトリに酷似するが、本種はこれより大型で腹部が黄色。
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種。個体数も多い。
天敵 捕獲: オオカマキリ、チョウセンカマキリ、ハラビロカマキリなどのカマキリ類、ヤブキリ、コロギスなどの捕食性キリギリス類のほか、造網性クモ類など。幼虫はジガバチなどのアナバチ類、スズメバチ類のほか、クチブトカメムシ類、サシガメ類など。
寄生: ヒメバチ科ヒラタヒメバチ亜科のキフタホシヒラタヒメバチ(Apechthis rufata (Gmelin, 1790))、ヤドリバエ科のBlepharipa sericariae (Rondani)が知られる。


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