キノカワガ

木の皮蛾 (コブガ科)


燈火に飛来した個体
2005/8/25 千葉市緑区
キノカワガ (コブガ科 キノカワガ亜科)
Blenina senex  (Butler ,1878)
分布 国内: 本州、四国、九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼では佐渡、隠岐、対馬、壱岐、種子島、屋久島以南の南西諸島のほぼ全域で記録されている。
県内: 一部の市街地を除き、汎く全域に棲息する。
国外: 台湾、中国大陸(華中・華南)に分布する。
変異 形態: 地理的変異は知られていない。斑紋に顕著な個体変異がある。
季節: 知られていない。
性差: 同型。個体変異も顕著であるため、外見での区別は困難。
生態 環境: 各種樹林とその林縁、果樹園、人家の庭、社寺境内、公園など。
発生: 年2回以上。6月~10月に連続して出現し。越冬成虫は4月に見られる。
越冬: 成虫。広葉樹の樹皮に裸出した状態で単独越冬する。
行動: 夜行性。燈火に飛来することも多い。日中は樹皮などにとまって休息している。蛹化は食樹の葉裏で行われ、褐色条斑紋を持つボート状あるいは叺状の繭をつくる。
食性 幼虫: 食植性/。カキノキ科のカキノキ、マメガキなど。
成虫: 不明。
類似種:
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種で個体数も多い。和名は文字通り前翅の斑紋が広葉樹の樹皮に似ることに由来する。
天敵 捕獲: オオカマキリ、チョウセンカマキリ、ハラビロカマキリなどのカマキリ類、 キリギリス、ヤブキリ、コロギスなどの捕食性キリギリス類のほか、造網性クモ類など。幼虫はジガバチなどのアナバチ類、スズメバチ類のほか、クチブトカメムシ類、サシガメ類など。
寄生: ヒメバチ科トガリヒメバチ亜科のキリガヤドリトガリヒメバチ(Listrognathus (Listrognathus) eccopteromus Uchida, 1930)が知られる。


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