クロシラフクチバ

黒白斑朽羽 (ヤガ科)


白斑型♀ 無紋型♂
2005/7/3 千葉市緑区 2005/7/3 千葉市緑区
クロシラフクチバ (ヤガ科 シタバガ亜科)
Sypnoides fumosa  (Butler ,1877)
分布 国内: 北海道、本州、四国、九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼では対馬で記録されている。
県内: 市街地を除き、汎く全域に棲息する。
国外: 朝鮮半島、中国大陸、ロシア沿海州に分布する。
変異 形態: 地理的変異は知られていない。前翅の斑紋に顕著な個体変異が知られ、中横線の白色斑紋の状態により白斑型、白条型、無紋型などと呼ばれているが、その中間的な状況を示す個体も多い。
季節: 知られていない。
性差: ほぼ同型。触角形状が若干異なり、♂は歯牙状、♀は糸状。
生態 環境: 広葉樹を中心とする各種樹林とその林縁。
発生: 年2回。6月~7月、8月下旬~10月中旬に見られる。
越冬:
行動: 夜行性。燈火に飛来することも多い。日中は薄暗い林内などで休息している。夕刻日没直後から活発に飛翔し、各種広葉樹の樹液などにも集まる。
食性 幼虫: 食植性/バラ科モミジイチゴノイバラ、エビガライチゴのほか、ブナ科のコナラ、カシワなど。
成虫: 食植性/樹液。コナラ、クヌギ、ヤナギ類などで吸汁する。
類似種: シラフクチバと酷似し、斑紋が若干異なるが区別は難しい。
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種。個体数も多い。
天敵 捕獲: オオカマキリ、チョウセンカマキリ、ハラビロカマキリなどのカマキリ類、 キリギリス、ヤブキリ、コロギスなどの捕食性キリギリス類のほか、造網性クモ類など。幼虫はジガバチなどのアナバチ類、スズメバチ類のほか、クチブトカメムシ類、サシガメ類など。
寄生: 不明。


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