ムラサキツマキリヨトウ

紫端切夜盗 (ヤガ科)


林縁で休息する♂
2005/7/23 千葉市緑区
ムラサキツマキリヨトウ (ヤガ科 ツマキリヨトウ類)
Callopistria juventina  (Stoll ,1782)
分布 国内: 北海道、本州、四国、九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼では佐渡、伊豆諸島、隠岐、対馬、壱岐、種子島、屋久島以南の南西諸島のほぼ全域で記録されている。
県内: 市街地を除き、汎く全域に棲息する。
国外: ユーラシア種。朝鮮半島、中国大陸~インド、ロシア沿海州(アムール)、シベリア、中東~欧州に分布する。。
変異 形態: 地理的変異は知られていない。斑紋に若干の個体変異がある。
季節: 知られていない。
性差: ほぼ同型。触角は♂♀共に糸状だが、♂は基部2/5程度で屈曲する。
生態 環境: 各種樹林とその林縁。
発生: 年2回。5月~6月、7月下旬~8月に見られる。
越冬: 前蛹。繭の中で越冬する。
行動: 夜行性。燈火に飛来することも多い。日中は薄暗い林内などで休息している。夕刻日没直後から活発に飛翔し、各種広葉樹の樹液などにも集まる。
食性 幼虫: 食植性/フサシダ科ツルシノブが知られる。
成虫: 食植性/樹液。コナラやクヌギ、ヤナギ類などの広葉樹。
類似種: 本属各種は互いによく似ている。
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種だが個体数はあまり多くない。
天敵 捕獲: オオカマキリ、チョウセンカマキリ、ハラビロカマキリなどのカマキリ類、 キリギリス、ヤブキリ、コロギスなどの捕食性キリギリス類のほか、造網性クモ類など。幼虫はジガバチなどのアナバチ類、スズメバチ類のほか、クチブトカメムシ類、サシガメ類など。
寄生: 不明。


シロスジツマキリヨトウ

白条端切夜盗蛾 (ヤガ科)


燈火に飛来した個体
2006/7/30 千葉市緑区
シロスジツマキリヨトウ (ヤガ科 ツマキリヨトウ類)
Callopistria albolineola  (Graeser, 1889)
分布 国内: 北海道、本州、四国、九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼では対馬で記録されている。
県内: 一部の市街地を除き、汎く全域に棲息する。
国外: 朝鮮半島、ロシア沿海州(アムール)に分布する。
変異 形態: 地理的変異は知られていない。色調に若干の個体変異がある。
季節:
性差: ほぼ同型。触角は♂♀共に糸状だが、♂は基部1/3程度の箇所で湾曲する。
生態 環境: 各種樹林とその林縁、公園、社寺境内など。
発生: 年1回。6月~9月に見られる。
越冬: 幼虫?
行動: 夜行性。燈火に飛来することも多い。日中は林縁などで休息している。夜間に活発に飛翔し、多くの花を訪れる。
食性 幼虫: 食植性/イワヒバ科イワビバ
成虫: 食植性/花蜜。夜間多くの花で吸蜜する。
類似種: 同属のヒメツマキリヨトウに似る。
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種だが、個体数はそれほど多くない。
天敵 捕獲: 徘徊性クモ類、造網性クモ類など。幼虫はジガバチなどのアナバチ類、スズメバチ類のほか、クチブトカメムシ類、サシガメ類などのほか、徘徊性クモ類など。
寄生: 不明。


キスジツマキリヨトウ

黄条端切夜盗蛾 (ヤガ科)


燈火に飛来した個体
2007/6/16 安房郡天津小湊町清澄(東大千葉演習林)
キスジツマキリヨトウ (ヤガ科 ツマキリヨトウ類)
Callopistria japonibia  Inoue et Sugi ,1958
分布 国内: 本州,四国,九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼では佐渡,伊豆諸島(八丈),対馬,屋久島,口永良部島で記録されている。
県内: 房総丘陵地域に棲息する。
国外: 現在のところ日本特産種。
変異 形態: 地理的変異は知られていない。色調に若干の個体変異がある。
季節:
性差: ほぼ同型。外見での区別は困難。
生態 環境: 広葉樹を中心とする各種樹林とその林縁,公園,社寺境内など。
発生: 年2回。7月,8月下旬~9月に見られる。
越冬: 幼虫?
行動: 夜行性。燈火に飛来することも多い。日中は林縁などで休息している。
食性 幼虫: 食植性/イノモトソウ科イノモトソウタチシノブのほか,コバノイシカグマ科イワヒメワラビなどのシダ類。
成虫: 詳細不明。
類似種: 本属各種は互いによく似ている。
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種だが,個体数はそれほど多くない。シロテンツマキリヨトウとも呼ばれる。
天敵 捕獲: 徘徊性クモ類,造網性クモ類など。幼虫はジガバチなどのアナバチ類,スズメバチ類のほか,クチブトカメムシ類,サシガメ類などのほか,徘徊性クモ類など。
寄生: 不明。


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