ナシケンモン

梨剣紋 (ヤガ科)


黒っぽい個体 白っぽい個体
2002/6/16 千葉市緑区 2003/4/17 木更津市矢那
ナシケンモン (ヤガ科 ケンモンヤガ亜科)
Viminia rumicis  (Linnaeus ,1758)
分布 国内: 北海道、本州、四国、九州(佐賀)。平地~山地まで汎く分布する。島嶼では対馬、屋久島で記録されている。
県内: 一部の市街地を除き、汎く全域に棲息する。
国外: 朝鮮半島、中国大陸、シベリア~欧州。ユーラシアの広域分布種。
変異 形態: 若干の地理的変異が知られるが、個体変異もあるため亜種区分は認められていない。
季節: 知られていない。
性差: 同型。色調や斑紋に差はなく、腹端を精査する必要がある。
生態 環境: 各種樹林とその林縁、果樹園、畑地、草原など。
発生: 年2回。5月~9月まで見られる。
越冬:
行動: 夜行性。飛翔は比較的敏速。夜間に活発に活動し、多くの広葉樹の樹液に集まるほか、燈火に飛来することもある。日中は木の幹などで静止している。
食性 幼虫: 食植性/広食性の傾向を示す。バラ科のサクラ類、ナシ、スモモなどが主で、ほかにアブラナ科(セイヨウアブラナ)、マメ科、タデ科(サクラタデ、ボントクタデ、ハナタデ、オオケタデ、イヌタデ、ギシギシ類)、ヤナギ科(ヤナギ類、セイヨウハコヤナギ)、アオイ科(タチアオイ)、キク科(ヨモギ類)、アヤメ科(キショウブ)など。
成虫: 食植性/樹液。、コナラ、クヌギ、ヤナギ類などで吸汁する。
類似種:
保 護: 指定されていない。
その他: ケンモンヤガでは最も普通種で、個体数も多い。和名は食樹に由来する。
天敵 捕獲: オオカマキリ、チョウセンカマキリ、ハラビロカマキリなどのカマキリ類、 キリギリス、ヤブキリ、コロギスなどの捕食性キリギリス類のほか、造網性クモ類など。幼虫はジガバチなどのアナバチ類、スズメバチ類のほか、クチブトカメムシ類、サシガメ類など。
寄生: 不明。


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