ビロードスズメ

天鵞絨雀蛾 (スズメガ科)


燈火に飛来した個体
2007/6/16 安房郡天津小湊町清澄(東大千葉演習林)
ビロードスズメ (スズメガ科 ホウジャク亜科 コスズメ族)
Rhagastis mongoliana  (Butler ,1875)
分布 国内: 本州,四国,九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼では対馬,屋久島で記録されている。
県内: 市街地を除く,北総台地~房総丘陵地域に棲息する。
国外: 朝鮮半島,中国大陸,台湾,シベリアに分布する。
変異 形態: 国内での地理的変異は知られていない,色調に若干の個体変異がある。
季節: 知られていない。
性差: 同型。色調や斑紋,翅形,大きさなどに差はなく,腹端を精査する必要がある。
生態 環境: 食草の生育する環境。各種樹林の林縁,畑地など。
発生: 年2回。5月~8月に見られる。
越冬: 。軟らかい土中などに土窩を作って蛹化し,そのまま越冬する。
行動: 夜行性。夕刻~夜半にかけて多くの花を訪れるが,主な活動帯は18:30~19:30頃。燈火に飛来することも多い。飛翔は敏速で活動は比較的活発。日中は林縁などで休息している。
食性 幼虫: 食植性/ブドウ科ヤブガラシノブドウエビヅルアカバナ科マツヨイグサ類フクシャツリフネソウ科ホウセンカ,アカネ科のカワラマツバ,メギ科のヘビノボラズなど。
成虫: 食植性/花蜜。夜間多くの花で吸蜜する。
類似種: 同属のミスジビロードスズメに酷似する。
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種。個体数も多い。
天敵 捕獲: オオカマキリ,チョウセンカマキリ,ハラビロカマキリなどのカマキリ類,ヤブキリ,コロギスなどの捕食性キリギリス類のほか,造網性クモ類など。幼虫はジガバチなどのアナバチ類,スズメバチ類のほか,クチブトカメムシ類,サシガメ類など。
寄生: ヒメバチ科ヒメバチ亜科のクロヒメバチ(Amblyjoppa cognatoria (Smith, 1874)),イヨヒメバチ(Amblyjoppa proteus satanas (Kriechbaumer, 1895))が知られる。


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