キイロスズメ

黄色雀蛾 (スズメガ科)


林縁で休息する個体
2006/8/12 千葉市緑区
キイロスズメ (スズメガ科 ホウジャク亜科 コスズメ族)
Theretra nessus  (Drury ,1773)
分布 国内: 本州(宮城以南)、四国、九州。平地~山地まで汎く分布するが東北地方では稀。関東以西では普通種。島嶼では対馬、種子島、屋久島、奄美群島、沖縄本島、宮古、西表で記録されている。
県内: 一部の市街地を除き、汎く全域に棲息する。
国外: インド~豪州にかけての東洋熱帯地域に汎く分布する。
変異 形態: 地理的変異、個体変異共に知られていない。
季節: 知られていない。
性差: 同型。色調や斑紋、翅形、大きさなどに差はなく、腹端を精査する必要がある。
生態 環境: 食草の生育する環境。各種樹林の林縁、畑地など。
発生: 年2回。5月~7月中旬、8月中旬~10月に見られる。
越冬: 。土中で蛹化し、そのまま越冬する。
行動: 夜行性。燈火に飛来することもある。日中は林縁などで休息している。夜間、各種の花や樹液を訪れ、飛びながら口吻を伸ばして吸汁する。
食性 幼虫: 食植性/ヤマノイモ科ヤマノイモオニドコロツクネイモナガイモなど。
成虫: 食植性/樹液花蜜。多くの花で吸蜜し、広葉樹の樹液を吸汁する。
類似種: コスズメ、セスジスズメに似るが翅の斑紋が異なる。
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種だが個体数はそれほど多くない。
天敵 捕獲: 大型カマキリ類のほかに、造網性クモ類など。
寄生: 不明。


セスジスズメ

背条雀蛾 (スズメガ科)


燈火に飛来した個体
2007/6/ 佐倉市宮小路町
セスジスズメ 原名亜種 (スズメガ科 ホウジャク亜科 コスズメ族)
Theretra oldenlandiae oldenlandiae  (Fabricius ,1775)
分布 国内: 北海道,本州,四国,九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼では対馬,種子島,屋久島,沖縄諸島,宮古,石垣,西表,与那国で記録されている。
県内: 一部の市街地を除き,汎く全域に棲息する。
国外: 広域分布種。中国大陸(華南),マレー半島,インド,ニューギニア,豪州に分布する。本亜種は日本産のほか,マレー半島,インド,ニューギニア産を含む。
変異 形態: 国内での地理的変異は知られていない,色調に若干の個体変異がある。
季節: 知られていない。
性差: 同型。色調や斑紋,翅形,大きさなどに差はなく,腹端を精査する必要がある。
生態 環境: 食草の生育する環境。各種樹林の林縁,畑地など。
発生: 年2回。6月~10月に見られる。
越冬: 。軟らかい土中などに土窩を作って蛹化し,そのまま越冬する。
行動: 夜行性。夕刻~夜半にかけて多くの花を訪れるが,主な活動帯は18:30~19:30頃。燈火に飛来することも多い。飛翔は敏速で活動は比較的活発。日中は林縁などで休息している。
食性 幼虫: 食植性/ブドウ科ヤブガラシノブドウエビヅルヒルガオ科サツマイモサトイモ科サトイモ,テンナンショウ類,コンニャク,カラスビシャク,ムサシアブミ,ツリフネソウ科のホウセンカなど。
成虫: 食植性/花蜜。夜間多くの花で吸蜜する。
類似種: コスズメに似るが翅の斑紋が異なる。
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種。個体数も多い。
天敵 捕獲: オオカマキリ,チョウセンカマキリ,ハラビロカマキリなどのカマキリ類,ヤブキリ,コロギスなどの捕食性キリギリス類のほか,造網性クモ類など。幼虫はジガバチなどのアナバチ類,スズメバチ類のほか,クチブトカメムシ類,サシガメ類など。
寄生: ヒメバチ科ヒメバチ亜科のクロヒメバチ(Amblyjoppa cognatoria (Smith, 1874)),イヨヒメバチ(Amblyjoppa proteus satanas (Kriechbaumer, 1895))が知られる。


コスズメ

小雀蛾 (スズメガ科)


燈火に飛来した個体
2005/5/11 千葉市緑区
コスズメ (スズメガ科 ホウジャク亜科 コスズメ族)
Theretra japonica  (Boisduval ,1869)
分布 国内: 北海道、本州、四国、九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼では対馬、種子島、屋久島、沖縄諸島、宮古、石垣、西表、与那国で記録されているが、ほぼ日本全土に分布するものと考えられる。
県内: 一部の市街地を除き、汎く全域に棲息する。
国外: 朝鮮半島、中国大陸、シベリア南東部に分布する。
変異 形態: 地理的変異は知られていない、色調に若干の個体変異がある。
季節:
性差: 同型。色調や斑紋、翅形、大きさなどに差はなく、腹端を精査する必要がある。
生態 環境: 食草の生育する環境。各種樹林の林縁、畑地など。
発生: 年1回。5月~10月に見られる。
越冬: 。土中で蛹化し、そのまま越冬する。
行動: 夜行性。燈火に飛来することもある。日中は林縁などで休息している。夜間、各種の花や樹液を訪れ、飛びながら口吻を伸ばして吸汁する。
食性 幼虫: 食植性/ブドウ科ヤブガラシヤマブドウノブドウエビヅルツタアカバナ科マツヨイグサ類が主。ほかにユキノシタ科のノリウツギ、アカバナ科のフクシャ、ミズタマソウなど。
成虫: 食植性/樹液花蜜。多くの花で吸蜜し、広葉樹の樹液を吸汁する。
類似種: キイロスズメ、セスジスズメに似るが翅の斑紋が異なる。
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種で個体数も多い。
天敵 捕獲: 大型カマキリ類のほかに、造網性クモ類など。
寄生: 不明。


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