オオスカシバ

大透羽蛾 (スズメガ科)


林縁で休む♂
2004/7/18 館山市大神宮(県立館山野鳥の森)
オオスカシバ 原名亜種 (スズメガ科 ホウジャク亜科 オオスカシバ族)
Cephonodes hylas hylas  (Linnaeus ,1771)
分布 国内: 本州(関東以西)、四国、九州。平地~低山地が分布の中心。島嶼では対馬、種子島、屋久島以南の南西諸島のほぼ全域で記録されている。
県内: 一部の市街地を除き、汎く全域に棲息するが、人里周辺に個体数が多い。
国外: 旧世界の熱帯~亜熱帯のほぼ全域に分布する。本亜種には台湾、中国大陸(華中~華南)、インドシナ、マレー~インド産を含む。
変異 形態: 国内での地理的変異や個体変異は知られていないが、四国(南部)、九州(南部)、南西諸島にはよく似た別種であるリュウキュウオオスカシバ(C. xanthus Rothchild et Jordan, 1903)が分布する。
季節: 知られていない。
性差: ほぼ同型。色調や翅形、大きさなどに差はない。触角形状は共に紺棒状であるが僅かに異なり、♂は短い繊毛を密生し、側面に小さな白色鱗粉の列がある。
生態 環境: 食樹の生育する環境。各種樹林の林縁、公園、人家の庭先など。
発生: 年2回。5月下旬~7月、8月下旬~9月に見られる。
越冬: 。土中で蛹化しそのまま越冬する。
行動: 昼行性。飛翔は敏速で、活動は活発。飛びながら口吻を伸ばし、多くの花で吸蜜する。羽化直後の個体は翅の前面に黄褐色の鱗粉を持つが、飛立つ前にすべてふるい落としてしまうことが知られている。卵は食樹の新芽もしくは若葉の基部に1個ずつ産付される。幼虫は色彩や斑紋に個体変異が多い。
食性 幼虫: 食植性/。ほとんどの場合アカネ科クチナシ。スイカズラ科のツキヌキニンドウにつくこともある。
成虫: 食植性/花蜜。多くの花で吸蜜する。
類似種:
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種で個体数も多いが、特に人家周辺に多い。
天敵 捕獲: オオカマキリ、チョウセンカマキリなどの大型カマキリ類、大型の造網性クモ類など。
寄生: 不明。


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