ヒメクロホウジャク

姫黒蜂雀蛾 (スズメガ科)


吸蜜する個体
2002/10/14 館山市国分
ヒメクロホウジャク (スズメガ科 ホウジャク亜科 ホウジャク族)
Macroglossum bombylans  Boisduval ,1875
分布 国内: 北海道、本州、四国、九州。平地~山地に汎く分布する。島嶼では対馬、種子島、屋久島、奄美大島、石垣島などで記録されている。
県内: 一部の市街地を除き、汎く全域に棲息する。
国外: 台湾、中国大陸(華中~華南)、インドシナ~インド北部に分布する。
変異 形態: 地理的変異、個体変異共に知られていない。
季節: 知られていない。
性差: ほぼ同型。色調や斑紋、翅形、大きさに差はなく、触角も♂♀共に紺棒状だが♂は繊毛をもち、♀はこれを欠く。
生態 環境: 食草の生育する環境。各種樹林の林縁、公園、人家周辺など。
発生: 年2回~3回。5月~11月に見られる。
越冬: 成虫
行動: 昼行性。飛翔は敏速で、活動は活発。せわしく多くの花を訪れ、飛びながら口吻を伸ばして吸蜜する。
食性 幼虫: 食植性/アカネ科アカネヘクソカズラが主。他にアケビ科のアケビなど。
成虫: 食植性/花蜜。多くの花で吸蜜する。
類似種: 本属各種は互いによく似ている。
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種。個体数も多い。
天敵 捕獲: カマキリ類、大型トンボ類のほか、造網性クモ類など。
寄生: 不明。


ホシホウジャク

星蜂雀蛾 (スズメガ科)


吸蜜する個体
2002/9/28 千葉市緑区
ホシホウジャク (スズメガ科 ホウジャク亜科 ホウジャク族)
Macroglossum pyrrhosticta  Butler ,1875
分布 国内: 北海道、本州、四国、九州。平地~低山地を中心に山地まで分布する。島嶼では対馬、種子島、トカラ列島、奄美大島、沖縄諸島、宮古、石垣、西表、大東諸島などで記録されている。
県内: 一部の市街地を除き、汎く全域に棲息するが、人里周辺に個体数が多い。
国外: 朝鮮半島、中国大陸、台湾、インドシナ~インド北部、マレー、スンダ列島、太平洋諸島などの東洋熱帯に分布する広域分布種。
変異 形態: 地理的変異、個体変異共に知られていない。
季節: 知られていない。
性差: ほぼ同型。色調や斑紋、翅形、大きさに差はなく、触角も♂♀共に紺棒状だが♂は繊毛をもち、♀はこれを欠く。
生態 環境: 食草の生育する環境。各種樹林の林縁、公園、人家周辺など。
発生: 年2回?。7月~11月に見られる。
越冬: 成虫
行動: 昼行性。飛翔は敏速で、活動は活発。せわしく多くの花を訪れ、飛びながら口吻を伸ばして吸蜜する。
食性 幼虫: 食植性/アカネ科ヘクソカズラ
成虫: 食植性/花蜜。多くの花で吸蜜する。
類似種: 特にクロホウジャクに似るほか、本属各種は互いによく似ている。
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種。個体数も多い。
天敵 捕獲: カマキリ類、大型トンボ類のほか、造網性クモ類など。
寄生: 不明。


クロホウジャク

黒蜂雀蛾 (スズメガ科)


燈火に飛来した個体
2007/6/16 安房郡天津小湊町清澄(東大千葉演習林)
クロホウジャク (スズメガ科 ホウジャク亜科 ホウジャク族)
Macroglossum saga  Butler ,1878
分布 国内: 北海道,本州,四国,九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼では対馬,屋久島,トカラ列島,奄美,沖永良部,沖縄本島で記録されている。
県内: 市街地を除く,北総台地~房総丘陵地域に棲息する。
国外: 朝鮮半島,台湾,中国大陸,マレー半島~シッキム,インドに分布する。
変異 形態: 変異は知られていない。大きさにやや大きな個体変異がある。
季節: 知られていない。
性差: 同型。色調や斑紋,翅形,大きさなどに差はなく,腹端を精査する必要がある。
生態 環境: 食草の生育する環境。各種樹林の林縁,畑地など。
発生: 年2回。6月~9月に見られる。
越冬: 。軟らかい土中などに土窩を作って蛹化し,そのまま越冬する。
行動: 夜行性。夕刻~夜半にかけて多くの花を訪れる。燈火に飛来することも多い。飛翔は敏速で活動は比較的活発。日中は林縁などで休息している。
食性 幼虫: 食植性/ユズリハ科ユズリハヒメユズリハなど。
成虫: 食植性/花蜜。夜間多くの花で吸蜜する。
類似種: ホシホウジャクに似るが,本種のほうが一般に大型で,前翅先端および後翅の斑紋が異なる。
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種だが,個体数はそれほど多くない。
天敵 捕獲: オオカマキリ,チョウセンカマキリ,ハラビロカマキリなどのカマキリ類,ヤブキリ,コロギスなどの捕食性キリギリス類のほか,造網性クモ類など。幼虫はジガバチなどのアナバチ類,スズメバチ類のほか,クチブトカメムシ類,サシガメ類など。
寄生: ヒメバチ科ヒメバチ亜科のクロヒメバチ(Amblyjoppa cognatoria (Smith, 1874)),イヨヒメバチ(Amblyjoppa proteus satanas (Kriechbaumer, 1895))が知られる。


フリッツェホウジャク

フリッツェ蜂雀蛾 (スズメガ科)


燈火に飛来した個体
2007/6/16 安房郡天津小湊町清澄(東大千葉演習林)
フリッツェホウジャク (スズメガ科 ホウジャク亜科 ホウジャク族)
Macroglossum fritzei  Rothschild et Jordan ,1903
分布 国内: 本州,四国,九州。平地~山地まで汎く分布する。島嶼では対馬,屋久島,奄美,沖縄本島,石垣,西表で記録されている。
県内: 房総丘陵地域に棲息する。
国外: 中国大陸に分布する。
変異 形態: 地理的変異は知られていない,色調に若干の個体変異がある。
季節: 知られていない。
性差: 同型。色調や斑紋,翅形,大きさなどに差はなく,腹端を精査する必要がある。
生態 環境: 食草の生育する環境。各種樹林の林縁,畑地など。
発生: 年2回。6月中旬~10月上旬に見られる。
越冬: 。軟らかい土中などに土窩を作って蛹化し,そのまま越冬する。
行動: 夜行性。夕刻~夜半にかけて多くの花を訪れる。燈火に飛来することも多い。飛翔は敏速で活動は比較的活発。日中は林縁などで休息している。
食性 幼虫: 食植性/と考えられるが,知られていない。
成虫: 食植性/花蜜。夜間多くの花で吸蜜する。
類似種: クロホウジャクに似るが,前翅・後翅の斑紋が若干異なる。
保 護: 指定されていない。
その他: 普通種だが,個体数は多くない。
天敵 捕獲: オオカマキリ,チョウセンカマキリ,ハラビロカマキリなどのカマキリ類,ヤブキリ,コロギスなどの捕食性キリギリス類のほか,造網性クモ類など。幼虫はジガバチなどのアナバチ類,スズメバチ類のほか,クチブトカメムシ類,サシガメ類など。
寄生: ヒメバチ科ヒメバチ亜科のクロヒメバチ(Amblyjoppa cognatoria (Smith, 1874)),イヨヒメバチ(Amblyjoppa proteus satanas (Kriechbaumer, 1895))が知られる。


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