分布 |
国内: |
地海道南部、本州、四国、九州。島嶼では屋久島以北。各地に産地があるが、やや局地的な傾向を示す。 |
県内: |
ほぼ全域に棲息するが局地的。 |
国外: |
朝鮮半島南部、台湾、中国南部~ブータン、インドシナ~マレー半島、スマトラ、ボルネオ、ジャワなどに分布する。原名亜種は日本産で分布の北限にあたる。基産地は「本州」とされるが詳細不明。 |
変異 |
形態: |
国内での地理的変異は知られていない。 |
季節: |
やや不明瞭。斑紋が若干異なる。春型(第1化)と夏型(第2化~)が知られる。 |
性差: |
ほぼ同型。♀は♂より翅形が丸みを帯びる。♀は前翅表に薄い白色斑紋をもつことがある。 |
生態 |
環境: |
ササやタケが繁茂する薄暗い樹林周辺や林内。 |
発生: |
多化性。通常年3 回。寒冷地や山地で2回~3回、暖地では5回~6回程度発生する。 |
越冬: |
幼虫。齢数や越冬状態は不明。 |
行動: |
昼行性。飛翔は緩やかだが、 一旦飛び立つととまることなく飛び続ける。曇天時や夕方に活発となり、梢の上などを高く飛ぶこともある。移動性は比較的強いといわれる。産卵はアブラムシ類のコロニー内に1個ずつ行われる。 |
食性 |
幼虫: |
捕食性。日本産唯一の純肉食性のチョウ。ササやタケにつくタケツノアブラムシ、ササコナフキアブラムシなどを捕食する。 |
成虫: |
動物食/分泌物。アブラムシ類の分泌物のみを吸汁する。訪花性や吸水性はない。 |
類似種: |
- |
保 護: |
東京都:A(区部) |
その他: |
食餌の関係から産地は局限されるが、棲息地での個体数は決して少なくない。 |
天敵 |
捕獲: |
幼虫はアシナガバチ類、スズメバチ類、サシガメ類、クチブトカメムシ類、ハエトリグモ類、ハナグモ類。成虫は、ヤンマ類、トンボ類、ヤブキリ、ウマオイなどの捕食性キリギリス類、オオカマキリ、チョウセンカマキリなどの大型カマキリ類、造網性クモ類、ハナグモ類など。 |
寄生: |
不明。 |