大学での(ビジネス)メールの書き方 2013年4月修正,2017年11月修正
ラインやショートメールになれた世代は,メールマナーを面倒くさいと感じることもあるようです。
両者の最大の違いは,「メールでは送信者の自動判別ができない」ことです。きちんと署名をしないと誰からのメールか分からないのです。
(1)スマホのメールから出す時には
スマホから急いで書きたいなら,「件名に署名」,「宛名」,「用件」でギリギリセーフでしょう。署名無しは非常に失礼です。
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(件名)山田太郎です。
○○先生
了解しました。
山田
・・・・・・・・・・・・・・・文例終わり・・・・・・・・・・・・
(2)パソコンから出す時には
キーボードのあるPCから書くときは,省略は避けましょう。「件名」「宛名」「用件」「あいさつ」「署名」「自動署名(電話番号入り)」がワンセットです。
これで,ほぼビジネスメールの基本形です。
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(件名)課題レポートの提出について
○○先生
ゼミの課題を提出します。
よろしくお願いします。
山田太郎
>山田君
>
> 演習の課題はできあがりましたか?
>
> ○○より
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西南学院大学 経済学科2年
山田太郎 ab98kh123
携帯電話番号 0908 765 4321
携帯メール abcd@softbank.co.jp
アメフト部所属,渉外担当
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(3)メールで聞くべきではないこともある
「メール」→「電話」→「手紙を書く」→「直接会って話す」 の順番で,丁寧です。
メールは最も手抜きなので,謝罪に使うと,重ねてマナー違反になります。何かでしくじったら,基本は電話しましょう。
(4)とあるゼミ生を通じて思い立ったこと
10年以上前のゼミ生の思い出です。彼は,4年生になり就活をしていました。希望先に欠員が生じたので,急遽,応募することになり,メールによるコンタクトを求められたようです。ところが,彼の準備していたメールの下書きを見て,唖然,,,,としてしまいました。敬語,用件の伝達で,そのまま送信すれば100%落とされてしまうであろう内容でした。期限が迫っていましたので,急ぎ修正し,彼は無事にそこに就職し,今も元気で働いています。
彼は,ビジネスメールくらい書けるさ,と思っていたようですが,付け焼き刃はうまくいかないようです。その彼は,普段の生活ではむしろ礼儀正しいほうで,能力も高い好人物でした。つまり,ビジネスマナー,ビジネスEQを学ぶ機会だけが無かったのです。会社では,こうしたコミュニケーションの即戦力が期待されていると聞きます。
それから機会がある毎に,学生にはメールやマナーなどの基本事項を教えておこうと思っています。なので,日頃から,我々,大学教員を,会社の上司や就活の担当者と思って練習台にしてみることを勧めます。最近,減りましたが,「私に気付かないマナー違反があったらどんどん教えて下さい!」と学ぶ姿勢をみせる学生には,こちらも気持ちよく指導しやすいものです。