ドラフト特集版


第87回全国高校野球選手権大会特集

北北海道

旭川工業高校

 北北海道の名門。3年生左腕・中山和磨投手の粘りの投球を2年生の青木太伸投手が締める、必勝の投手リレーが見られるか。

 

南北海道

駒大苫小牧高校

 昨夏全国制覇チームが帰ってくる。エース松橋、2年生エース田中、打撃の中心・林、本間と今年も全国制覇を十分狙える戦力がある。
松橋拓也 3年 投手  昨夏の甲子園で沸かせた147kmの速球に安定感を加えて1試合を任されるエースとなった。
田中将大 2年 投手  145kmの速球と松橋投手を越える制球力、変化球のキレで来年のドラフトの目玉間違いなしの投手。
林 裕也 3年 二塁手 予選大会決勝で見せたスライディングをしながら捕球しそのままの体勢で一塁にスローした守備はプロも驚いた。昨年涌井投手を完全に打ち砕いた打撃もプロ確実。
本間篤史 2年 外野手 大きな体格ながら俊敏な走塁と守備を行い、また飛距離では早くも北海道NO1といわれる。
菊池翔太 1年 投手 入学時にいきなり143kmをマークした脅威の1年生

 

青森

青森山田高校

 全国大会では力を出し切れなかったチームが一回り大きくなって甲子園再上陸。4番でエースの柳田を各選手がどのように援護をするか。
柳田将利 3年 投手 MAX149kmをマークし予選では決勝でホームランによる1失点に抑えるなど完璧な投球。大阪桐蔭・辻内と大会NO1左腕を争う。
野田雄大 2年 投手 MAXは140kmを越えてきた1年生の時から注目の投手。センバツでは力を出せなかった分借りを返す投球を見せたい。

 

岩手

花巻東高校

 3年生左腕の菅原投手、右サイドの小笠原投手の粘りの投球を中心にチーム一丸となって1点差ゲームを勝利してきた。チームワークと精神力で甲子園に旋風を巻き起こす。
及川政樹 2年 投手 MAX142kmをマークした右腕も故障で予選は絶不調だった。甲子園であの豪快な投球を披露して欲しい。

 

秋田

秋田商業高校

 昨年はドラフト1位佐藤剛投手を中心とした守りのチームだったが今年は平均9点以上を取る打撃のチームとなった。課題の守備力を佐藤洋投手の投球術でカバーしてゆきたい。

 

山形

酒田南高校

 昨年甲子園で投げた本格派エース金本投手と脅威の1年生コンビ、山本投手、美濃選手の活躍で春ベスト4の羽黒を破った。将来性もある楽しみなチーム。
美濃一平 1年 三塁手 春の東北大会で青森山田の柳田からチームで唯一のヒットとなる2本の2塁打を放ち、予選大会では決勝で羽黒の片山投手から2本塁打を放つなど脅威の1年生!
山本 斉 1年 投手 練習試合で140kmをマークした1年生が予選でも2年生エースの金本投手と共にフル回転してチームを甲子園に導いた。
金本明博 3年 投手 昨年の甲子園で登板した本格派。140kmのストレートで完投能力の高い投手。

 

宮城

東北高校

 エース高山の安定した投球に1年時からレギュラーの加藤選手、2年生成田選手が打撃で応える。ダルビッシュ投手のいた昨年とは一味違った強豪チームだ。
成田恭佑 2年 外野手 昨年1年生ながらチームの中軸を任されホームランを連発した選手。小柄ながらアーチをかけるパワーが魅力
加藤政義 3年 内野手 俊敏な守備に定評があったが事実上の決勝といわれた仙台育英戦で2本のホームランを放ち通産本塁打も20発を越えてきた。

 

福島

聖光学院高校

 制球力が自慢の舟田投手を中心に守り抜くチームカラー。昨夏のレギュラーが残る経験のあるチーム。

 

茨城

藤代高校

県内NO1投手、エース湯本投手を軸に粘り勝つチーム。常総学院・勝田選手などを押さえ込む力のある投手。
湯本五十六 3年 投手 MAX143kmの角度のあるストレートとキレの鋭いスライダーで県NO1投手の評価。予選6試合を1人で投げぬいた。

 

栃木

宇都宮南高校

 栃木県史上最高打率の4割7分2厘のチーム打率で準決勝まで5試合連続二桁得点と、集中打が魅力のチーム。

 

群馬

前橋商業高校

 エース冨田投手のキレのある投球と4番森田の通産30本塁打をマークするパワーがチームを勝利に導く。
冨田光紀 3年 投手 2年の秋の大会でプロ10球団からマークされた投手。手首の使い方がすばらしいと評価された。春の不調をバネに夏に戻ってきた。

 

埼玉

春日部共栄高校

 決勝で9回2死から3点を奪って逆転勝ちしたチームの粘りに注目。1年生エース・難波投手の投球も鍵。
難波剛太 1年 投手 春日部東中時代に軟式で130km中盤をマークしていた投手が入学後に140kmをマーク。今大会もエースとして登板した。

 

千葉

銚子商業高校

 プロ注目のコンビ、エース・遠藤と黒潮打線の中心、4番遊撃手・福田が中心に激戦千葉を勝ち抜いた。古豪銚子商業の名前を轟かせる。
遠藤 晃 3年 投手 野手として入学も監督に見出されて投手転向。1年生秋には140kmをマークした。フォークのように沈むスライダーが魅力でプロ10球団が注目する。 
福田力斗 3年 遊撃手 エラーが考えられないと言われるその守備と千葉大会決勝で勝利打点となるタイムリーを放つなど勝負強さと功打は黒潮打線の中心となった篠塚2世の名前に負けない。

 

東東京

国士舘高校

 チームのどこからでもホームランが出て得点が奪える打線に注目。2年生の野村、内山の打撃にも注目。

 

西東京

日大三高校

 プロ注目の千田を中心に大会新記録となる10ホームランをマークした脅威の打線。決勝でも相手を圧倒した。
千田隆之 3年 遊撃手 左右にライナーを飛ばせる強いリストを持った選手。1塁への送球も魅力。

 

神奈川

桐光学園高校

 今年の神奈川大会の大本命が逆転につぐ逆転を制してついに上り詰めた。神奈川NO1の山室投手に押さえの切り札石渡投手が控え、チームのリードオフマン、政野選手に高校通産60発の岡山選手が座る、投打に高いレベルのチーム。
岡山真澄 3年 一塁手 昨年の県大会決勝で横浜・涌井からバックスクリーンにアーチを描くなど練習試合などで強豪からことごとく仕事をする4番打者。岡山のホームランを見ると魅了される。
山室公志朗 3年 投手 146kmのストレートがあるが、130km後半の速球とスライダーで丹念にコーナーを突く、勝利のための投球をする。予選は不調だったが、甲子園では力を発揮して欲しい。
石渡智大 3年 投手 不調だった山室投手から引継ぎ、チームを優勝に導いた立役者といえる。昨年秋から投げる度に成長し142kmをマークする本格派となった。 
政野寛明 1年 内野手 中学時より注目されていた選手で入部後すぐにレギュラーとしてチームのリードオフマンとなった選手。2年後のドラフト1位候補。
町田勇貴 1年 投手・外野手 全国で大活躍している1年生のなかで中学時には関東NO1投手として評価されていた。登場が待ち遠しい。

 

新潟

新潟明訓高校

 1年時から注目されていた須貝投手の投球に、チームが粘りの打撃で応える。
須貝友弥 3年 投手 1年時に192cmの長身から投げ下ろす130km中盤の速球にスカウトの目が集まった。3年となりチームを甲子園に導いた大型投手。

 

長野

松商学園高校

 小尾新監督を中心にチームがまとまった。接戦を勝ち抜いた力が甲子園で発揮できるか。

 

山梨

日本航空高校

 東海大甲府との死闘を繰り広げ勢いに乗った。勢いに乗ったときの打線は手が付けられない。

 

静岡

静清工業高校

 1試合に1人はホームランを放つ強打に注目。初出場で勢いに乗りたい。

 

愛知

愛工大名電高校

 センバツを制覇し春夏制覇を目標に安定して勝ち上がってきた王者。エース斎賀、主軸の堂上が健在。
斎賀洋平 3年 投手 昨年夏、センバツと実績十分だが、春以降にスランプとなった。球速を押さえ制球と変化球で勝つ投球を見せる。
柴田亮輔 3年 内野手 1年時からレギュラーとなった力を発揮し、センバツ王者のリードオフマンとして巧みでパワーのある打撃を見せる。 
堂上直倫 2年 内野手 センバツで観客の度肝を抜くアーチを見せると、夏の予選でも大同大大同戦では2本、決勝ではナゴヤドームの中段にホームランを打ち込んだ。来年のドラフトの目玉
十亀 剣 3年 投手 斎賀投手の控えであまり目立たなかったが142kmをマークするスリークオーターで来年のエース候補。

 

岐阜

土岐商業高校

 147kmの本格派・丹羽投手を中心に甲子園出場を果たす。丹羽投手中心に堅い守りで勝ち抜く。
丹羽力人 3年 投手 春の大会で147kmをマークし一躍注目投手となった。慶応大学進学の意思を示している。甲子園では150kmを目標に調整中。 

 

三重

菰野高校

 毎年好選手を輩出してきた菰野高校がついに甲子園初出場。好投手岡本投手を中心に甲子園に殴りこむ。

 

富山

高岡商業高校

 2年生エース細川投手と同じく2年生で4番の井上選手が引っ張る若いチーム。強打で富山大会を制する。
細川貴生 2年 投手 171cmと小柄だがリトルシニア時に全国準優勝を果たした投手で140kmをマークする。 

 

石川

遊学館高校

 番匠、曽根といった本格派投手を軸にドラフト注目の4番鈴木選手、江川選手、2番の巧打・岡田選手と投打のバランスが良い。
鈴木将光 3年 外野手 通産59本塁打を放ちプロも上位候補に名前を挙げる長距離砲。1年時から大物と評価されていた。
江川恭亮 3年 内野手 巧打とはこれを言う、といったような天才的な打撃を見せる。

 

福井

福井商業高校

 センバツで好投したエース林投手に加え、左の斎藤投手が成長し、左右のエースが確立。2人ともプロ上位指名候補。
林 啓介 3年 投手 センバツで147kmをマークしプロも1位指名しかない、と評価されている本格派。
齋藤悠葵 3年 投手 185cmの左腕投手でセンバツでの好投が脳裏に焼きついている。プロでも上位候補と評価が高い左腕投手。

 

滋賀

近江高校

 西田、松岡ら多彩な投手陣で5試合で3失点の安定した投球を見せた。2年生で4番の伊奈選手の打撃にも注目が集まる。
伊奈龍哉 2年 外野手 すでに通産30本塁打を越える打撃に来年の野手NO1の評価を受けている。

 

京都

京都外大西高校

 2年生エースの北岡投手と脅威の1年生・本田投手のリレーで1点差を守りきる。
本田拓人 1年 投手 抑えとして登板し145kmをマークした脅威の1年生。大阪桐蔭・中田投手らと2年後のNO1の座を争う。 

 

大阪

大阪桐蔭高校

 投打にナニワ四天王と呼ばれる怪物がいる大本命。辻内、平田、1年生の中田投手の怪物ぶりにも注目だ。その前後を固める謝敷らの好選手にも注目。
辻内祟伸 3年 投手 155kmをマークする左腕投手。予選では4イニング12奪三振という投球を見せるなどそこが知れない。
平田良介 3年 外野手 1年夏の甲子園でバックスクリーンに叩き込むなど、通産65本塁打をマークするナニワの怪物。
中田 翔 1年 投手 投げては150kmをマークし、打っても準決勝、決勝でホームランを放つなど投打に怪物ぶりを発揮する脅威の1年生。

 

兵庫

姫路工業高校

 神戸国際大付や社、育英、報徳学園など強豪ひしめく兵庫県を勝ち抜いたのは粘りとチームワークの姫路工業だった。

 

奈良

天理高校

 センバツで柳ヶ浦を打ち砕いた真井、田中、東の打線と安定した投球をみせる小倉投手のバランスが良い。優勝候補。
真井翔太 3年 外野手 センバツで大活躍しプロも注目の外野手。予選で頬骨骨折の怪我をしたが1試合を休んだだけで怪我を押して試合に出場した。

 

和歌山

智弁和歌山高校

 予選では安定しない投手陣を自慢の打線で打ち勝ってきた。2年生の松隈、橋本のバッテリーにすべてを託す。
橋本良平 2年 捕手 中学時に全国で争奪戦が起きたほどの保守で、城島2世との呼び声高い。強肩強打は来年の目玉捕手。
松隈利道 2年 投手 中学時に注目をされていた大型投手で130km中盤の速球が魅力。予選では不調だが先発を任された。

 

岡山

関西高校

 船引、松本の強打の二遊間を中心に着々と得点をしてゆく。エース西所投手とともに急成長のダース・ローマシュ・匡が注目。
ダース・ローマシュ・匡 2年 投手 189cmの大型投手で春に急成長し140kmをマークするようになり1試合を任されるようになった。これからも成長が期待される投手。

 

広島

高陽東高校

 予選5試合で1試合に1本は誰かがホームランを打つ強打線を武器に広島大会を勝ち抜いた。

 

鳥取

鳥取西高校

 予選3試合で完封勝利コールドと圧倒してきた。エース濱本投手と4番で捕手の衣笠選手が中心。

 

島根

江の川高校

 主将の白橋遊撃手とエースの山口投手中心に守り、集中打で快勝するチーム。

 

山口

宇部商業高校

 好投手、好永投手の巧みな投球に注目。好投を続ければミラクル宇部商が見られそうだ。

 

香川

丸亀城西高校

 大型左腕藤田投手が接戦に粘りの投球で勝ち上がった。細谷投手など大型投手にも注目。
藤田 卓 3年 投手 187cmの長身左腕投手でMAX139kmをマークする。粘りの投球に注目
関口   1年 投手 197cm110kgの体から147kmの速球を投げるという投手。楽しみな怪物。

 

徳島

鳴門工業高校

 172cmの技巧派・田中投手と打撃の中心柳田選手に注目。良い選手を獲得している鳴門工だけにどんな選手が出てくるかも注目。

 

愛媛

済美高校

 昨夏準優勝の済美が帰ってくる。エースで執念の男・福井投手に2年生澤良木選手が軸となり優勝を狙う。
福井優也 3年 投手 MAX145kmの速球とスライダーと何といっても誰にも負けない勝気で優勝を狙う。今年に入り突如乱れる所が課題。
澤良木喬之 2年 外野手 来年の注目スラッガーだが投げても140kmを越える投球を見せる。

 

高知

明徳義塾高校

 四国大会決勝で徳島商業に26−0というスコアで勝利した、明徳最強の呼び越え高い。エースは1年時から主戦として投げている松下が安定し、打線では大型の中田が座る。
松下健太 3年 投手 1年時に140kmをマークし近大付の鶴投手と共に将来が期待されていた。サイドスローとなり球速は139kmだが安定感は増してきた。
中田亮二 3年 一塁手 121kgの巨漢だが俊敏な動きができる。パワーは折り紙つき。おかわり君二世か。

 

福岡

柳川高校

 準決勝までの5試合で50得点、準決勝まで無失点と完璧な結果で勝ってきたチーム。エース渡辺投手のドクター0ぶりに注目。
渡辺一史 3年 投手 予選決勝まで44イニング連続無失点をマークした左腕投手で140kmに迫るストレートとスライダー・カーブなど多彩な変化球で的を絞らせない。

 

佐賀

佐賀商業高校

 準々決勝から1点差で勝ち抜いてきた粘りのチーム。甲子園でも粘りを見せたい。

 

長崎

清峰高校

 昨年惜しくも決勝で敗れたリベンジを果たした。エース古川投手は注目の左腕投手。
古川秀一 3年 投手 MAX142kmをマークする左腕投手で昨年に続き快投をみせてプロも注目している。

 

熊本

熊本工業高校

 191cmの大型投手・敷根投手と控えの188cm土屋投手のツインタワーに注目。中心選手はいないがまとまったチーム。

 

大分

別府青山高校

 勝つごとに安定感を増していったエース・米村投手の成長に注目。柳ヶ浦を延長で破ったプレーを見せて欲しい。

 

宮崎

聖心ウルスラ高校

 堅実な守備で強豪ひしめく宮崎大会を勝ち抜き見事初出場。はつらつとしたプレーを心がける。

 

鹿児島

樟南高校

 違ったタイプの3人の投手の継投で相手打線を交わす。打撃も安定していて、勝負強さもある。

 

沖縄

沖縄尚学高校

 春の九州大会を制した強さがある。全国制覇の可能性が高い沖縄史上最強チーム。

新ドラフト制度解説

セリーグ6球団でドラフトしてみる。これが一番わかりやすいでしょう。

10月3日 高校生ドラフト

入札 次候補 2順目 3順目 4順目 戦略
×辻内 片山 --- 川端 福井 希望選手枠1を使いたい、高校生入札もしたい。
岡田 --- --- 木下 水野 高校生中心だが即戦力も欲しい
YB ×辻内 --- 村中 田中 希望選手枠1を使い、高校生入札もしたい。
YS   回  避 --- 柳田 炭谷 高校生ドラフトを回避し即戦力を集めたい。
○辻内 --- --- 鈴木 希望選手枠1を使い、高校生入札もしたい。
--- 平田 大前 若竹 大学ドラフト1順目を回避し良い高校生をとりたい。

 広島は大学社会人ドラフトの希望枠1順目を回避したため、2順目に指名できる。3順目移行は下位球団からウエーバー

11月19日 社会人ドラフト

希望選手枠 1順目 2順目 3順目 4順目 戦略
平野 --- --- 岩田 八木 希望選手枠1を使いたい、高校生入札もしたい。
--- 高宮 --- 青山 松崎 高校生中心だが即戦力も欲しい
YB 栂野 --- --- 内藤 佐藤 希望選手枠1を使い、高校生入札もしたい。
YS 武内 --- 斉藤 松田 相原 高校生ドラフトを回避し即戦力を集めたい。
福田 --- --- 越智 会田 希望選手枠1を使い、高校生入札もしたい。
  回  避 --- 吉見 新井 大学ドラフト1順目を回避し良い高校生をとりたい。

 ヤクルトは高校生ドラフトの1位(入札)を回避したため、2順目の指名ができる。

 結果(実質順位)

片山 平野 川端 岩田 福井 八木
岡田 高宮 木下 青山 松崎 水野
YB 栂野 村中 田中 内藤 佐藤
YS 武内 斉藤 松田 柳田 相原 炭谷
辻内 福田 越智 鈴木 会田
平田 大前 若竹 吉見 新井

センバツ特集 〜センバツのみどころ〜

1日目第一試合

戸  畑   福岡県

VS

駒大苫小牧(昨夏優勝) 北海道

井上大毅一塁手 豪快なフォームから痛烈な打球の2年 松橋拓也投手 昨夏147kmの速球でプロ注目
林 裕也内野手 昨夏涌井投手からサイクル安打
吉岡俊輔投手 130km中盤のストレートと変化球
田中将大投手捕手 神宮で141kmマークの新2年生
本間篤史外野手 新2年生はすでにチームの主軸
 昨夏優勝校の駒大苫小牧に公立の進学校が挑む。駒大苫小牧は昨年の主戦メンバーは抜けたが素質では昨年のメンバーを越える選手がそろった。昨夏147kmをマークした松橋投手は神宮で安定した投球を見せ成長を見せる。エースナンバーをつける吉岡投手は制球力と変化球で安定感では松橋投手を上回る。林選手は涌井投手からサイクル安打を放つセンスとパワーを持つ選手。そのほか、田中、本間という投打で将来が期待される選手も加わり、オールスター軍団といっても過言ではない。
 戸畑は4番井上、5番片山を中心としたジグザグ打線が特徴でチーム打率3割4分を誇る。ディフェンスで粘ることができれば、松橋、吉岡投手から一挙に得点というパターンもある。相手のペースにならず、粘り強く守る事がポイントとなりそう。

1日目第二試合

神戸国際大付 兵庫県

VS

甲府工業 山梨県

大西正樹投手 MAX142km左腕は安定度抜群 三森祥平投手 MAX135kmの速球とスライダー絶妙
有元一真投手 183cmから投げ下ろす140kmは本物
 神戸国際大付は昨年の秋に36連勝で近畿大会を制し、チーム総合力は今大会でも1番といえる。左のエース大西投手は142kmの速球と抜群の安定度でプロ注目。右のエース有元は角度のある140kmの速球で本格派投手の素質がある。打線も1番〜8番までホームランを打てる打者がそろい、堂本、正木、井内のクリーンナップは脅威だ。
 甲府工業は135kmのエース三森投手の投球に期待。大西、有元投手と投げ合える力は十分にあり、スライダーで二桁三振を奪える投手だ。ただチームのエラー数が多く、エラーから試合を崩さないように1つ1つ守る事ができれば、1点差勝負か。

1日目第三試合

慶  応   神奈川県

VS

関  西    岡山県

中林伸陽投手 130kmの速球と大きな変化球のコンビ 船引俊秀内野手 長打も打てる遊撃手
松本雅俊内野手 勝負強い打撃の二塁手
 慶応の左腕中林投手の投球vs関西打線。中林投手は大きなカーブとキレのよいストレートが魅力で神奈川の強豪、桐光学園、横浜などを撃破してきた。一方関西は主軸で二遊間を守る船引、松本の2人が攻守の鍵となりそう。チャンスに長打が出る打撃にチームの信頼も厚い。関西の投手陣は西所がエースだが、ダース、上田の控え投手を変えながら投げる。絶対的なエースがいないので防御率が悪いため、慶応はそこに付け込みたい。打撃戦か。

2日目 第一試合

福井商業  福井県

VS

新  田   愛媛県  

林 啓介投手 A 144kmの速球と粘りの投球は◎ 門田真光投手 粘りの投球が持ち味
齋藤悠葵投手 185cmの長身左腕はスケール大きい
奥田泰平外野手 小柄ながら脅威の出塁率の1番
 MAX144kmの速球を投げる福井商の林投手は監督も周りもまだまだ速球が伸びると認めておりこの春までにそこまで伸ばしてくるか楽しみ。また1番奥田選手が出塁しかき回す攻撃は相手のペースを乱す。一方新田高校は門田投手の粘りの投球と打線の集中力に期待される。門田投手が1、2番を抑え、後半に集中打で得点を奪うという展開に持ち込みたい。

2日目第二試合

一迫商業  宮城県

VS

修  徳   東京都

磯部泰一塁手 来年ドラフト超目玉、清原級の雰囲気
長島一成三塁手 勝負強さで読売などプロ注目
斉藤 勝投手 大型左腕が帰ってきた、評価高い!
 主軸にすでに来年のドラフトの目玉といわれる磯部選手を据え、勝負強くこちらもプロ注目の長島選手が控える打線はNO1といってもよい。また昨年夏に2試合連続完封をマークした斉藤投手抜きで東京を制したチーム力に斉藤投手が戻り、鬼に金棒と言った状況だ。一迫商業は照井選手も戻り持ち前のチームワークのよさで粘りきりたい。

2日目第三試合

柳 ヶ 浦(明治神宮大会優勝) 大分県

VS

天  理   奈良県

山口 俊投手 MAX145km、誰もが認める高校NO1 眞井翔太外野手 スピードとパワーを持つ3番打者
東 修介一塁手 背筋220kgのパワーホームラン魅力
小倉彰信投手 130中盤をマークする左腕
 高校NO1投手、山口投手は3月12日の練習試合でも3失点ながら142kmをマーク、速球のキレは昨年同様で、春には150kmをと意気込む。打線は目立たなかったが明治神宮大会を制するなど総合力は高い。また4番を打つ山口投手のバッティングもプロ級。対する天理も総合力では負けていない。山口投手のような絶対的なエースはいないが左腕で135kmを投げる小倉投手、控えの藤井、槌谷投手も130km中盤を投げる。また打線でもスピードとパワーの眞井、勝負強さの田中克、パワーの東、のクリーンナップは山口投手を粉砕する力を十分に持っている。勝負は互角だ。

3日目第一試合

高  松   香川県

VS

宇部商業  山口県

好永貴雄投手 130kmの速球に勝負強い打撃
 公立の進学校、高松高校とミラクル宇部商の対戦。宇部商は投手で4番の好永投手を中心のチームで好永投手は130kmのキレのよい速球で内角を攻める投球をする。打線は中国大会決勝で7−9の8回裏に一挙5点を挙げて逆転するなどミラクルといわれる集中力を見せる。高松はバスター作戦で確実にバットに当ててくる。好永投手の内角攻めに臆することなく攻めてゆけるかがポイント。

3日目第二試合

愛工大名電 愛知県

VS

大産大付属 大阪付

斎賀洋平投手 A 140kmの速球がどこまで伸びているか 内田雄大外野手 B 投げても140kmマークするパワー◎
堂上直倫内野手 兄以上の長打力とセンスはプロ注目
柴田亮輔内野手 C スピードある守備と打撃
 プロ注目のエース・斎賀投手は秋は不調だったが調子が戻れば140km後半も期待できる投手。また2年生で4番の堂上選手は中学時から名前が通っており、長打力は将来を期待させる選手だ。兄で中日の堂上選手以上といわれる。一方大産大付はエース大西のスライダーと内田の140kmを越す速球で相手を押さえる。また内田のパワーは堂上選手クラスで、こちらも中軸を打つ。この2人の対決に目を離せない。

3日目第三試合

如 水 館  広島県

VS

東筑紫学園 福岡県

政岡 望投手 C 130kmの速球と2種類のカーブ魅力 黒木一有一塁手 B 通産34本塁打の主軸
酒井大介投手 C ボーイズ全日本入りの投手
小原悠捕手 C ボーイズ全日本の捕手
 東筑紫学園は小倉バディーズ時代からチームメイトの黒木、酒井、小原は中心。酒井投手と小原捕手はボーイズの全日本メンバーとして世界4強入りしたメンバーで、そのころからバッテリーを組む。明治神宮大会優勝の柳ヶ浦と延長15回を戦ったチーム力は高い。如水館は130kmの速球とカーブでチームの軸。東筑紫学園の中軸を抑えられるか。

4日目第一試合

八幡商業  滋賀県

VS

羽  黒   山形県

上田大貴投手 A 140km近い速球でプロ注目 片山マウリシオ投手 B 130km速球で粘りの投球。
 八幡商業の上田投手は140kmの速球と切れのよい変化球で、近畿大会の三田学園戦で13奪三振をマークしプロスカウトからも注目される。羽黒高校はブラジルからの留学生の活躍で年々力を付けていたが、ついに東北大会を制した。片山投手は130km台の速球で粘りの投球をする。攻撃で中島選手、押切捕手などが勝負強いバッティングで打撃戦を制する戦い方。プロ注目の上田投手が攻略できるかが見もの。

4日目第二試合

三 本 松 香川県

VS

東海大相模 神奈川県

小泉圭一投手 144kmの速球で関東制覇、プロ注目
角 一晃内野手 長打力は折り紙付き、確実性が課題
 希望枠の三本松が関東制覇の東海大相模と戦う。三本松は宮崎投手を中心に130km中盤をマークする投手が3人いるとも言われており、リズムに乗ると手が付けられなくなる可能性もある。一方東海大相模は関東NO1の小泉投手と強打の角選手がプロ注目。しかし、練習試合で安定感を欠くなど課題もある。この大会で実力を発揮しプロ入りを確実なものにしてほしい。角選手も当たったときの打球は目を見張るものがあるが、確実性としてはまだ課題がある。

4日目第三試合

東  邦   愛知県

VS

育  英   兵庫県

木下達生投手 速球はまだまだ伸びる。140km後半も 若竹竜士投手
 注目投手同士の戦いとなった。この両チームはタイプも実力も似ていて、好試合が期待できる。東邦・木下投手は144kmの速球をマークしていたがまだまだ速球は伸びるといわれており、話しを聞くと140km後半をマークしているようだ。対する育英・若竹投手は秋の大会で148kmをマークする速球派。両投手とも制球に問題はなく、東邦木下は投げたいときに外角低めに投げる事ができ、若竹投手は22イニングで1四球であり、コントロールで崩れることはなさそうだ。
 攻撃は両者ともやや粗い感じがする。足でかき回すというタイプの攻撃ではなく、相手投手の速球を力で叩くという戦いとなりそう。投手戦とも打撃戦ともなりそうな展開だが、勝負は1点差となりそうだ。

5日目第一試合

青森山田  青森県

VS

沖縄尚学  沖縄県

柳田将利投手 A 146km左腕、1年時からプロ注目
野田雄大投手 1年時から140kmをマークで柳田以上
 プロ注目の2枚看板がいる青森山田は投手力ではNO1ともいえる。柳田投手は146kmの速球で注目を集めていたがやや安定感に欠いた所があった。しかしチームの軸となり速球を殺すことなく安定感をつけて来ているようで、最後の年に勝負をかける。打撃でも通産26本塁打の打撃でプロは注目をしている。また2年生の野田投手も1年時から140kmを越える速球をマーク、スライダーは柳田投手に教えるほど、自分の物として自由に扱えており、来年は本格派投手として注目されそうだ。対する沖縄尚学は集中力のある打線に監督を中心とした選手のまとまりを感じる。こういうチームは勢いに乗ると止まらない。

5日目第二試合

浦和学院  埼玉県

VS

西  条   愛媛県

今成亮太捕手 プロ注目の捕手、昨年夏を経験 梶本大輔投手 背筋200kgのパワー、打球は四国一
川村拓真外野手 勝負強いパワーある打撃が将来期待
 昨年春優勝、夏準優勝の済美を県大会、四国大会でやぶった実力を持つ西条高校と好素材の選手をそろえる浦和学院の戦い。西条高校は3投手の継投で相手打線を押さえ、最後の1点を梶本を中心とした打撃陣が奪う展開。済美の福井投手を打ち破るのはちょっとやそっとの精神力では攻略できない。一方浦和学院は昨年の夏を経験した今成捕手がチームの軸となっている。井上投手などをリードし試合を組み立てる。2年生の川村選手は長打力を持った選手で来年が期待されている。どちらも投手が絶対的な力を持っているタイプではないため、出来や継投しだいで試合の流れは変わる。

5日目第三試合

神村学園  鹿児島県

VS

星  稜   石川県

野上亮磨投手 B 142kmの切れのある速球が魅力
天王寺谷亮外野手 A 好投手からホームランを放つ打撃◎
 女子ソフトの名門、神村学園が野球に力を入れて2年目で選抜出場、昨年選抜を制した済美と登場は重なる。実力も昨年の済美に似ており、切れのよい142kmの速球を投げる野上投手と練習試合で東海大相模・小泉から、九州大会で柳ヶ浦・山口投手からもホームランを放つプロ注目の4番バッター天王寺谷選手がチームの軸。一方星稜は目立った選手がいないが左打者をずらっと並べ、野上投手の攻略を計る。神村学園が初戦を突破したら神村旋風が吹きそうだ。

6日目第一試合

市和歌山商業 和歌山県

VS

常総学院  茨城県

川端慎吾内野手 A プロ注目で高校NO1内野手と評価 勝田憲司外野手 通産20本を越える長打力は関東屈指
 市和歌山商業の1番はプロ注目の川端選手、俊足と鋭いライナーで外野の間を抜ける打球はプロ注目もうなづける。一方常総の4番勝田選手は2年時に長打力が開花し、ホームランを量産しておりこちらもプロ注目。常総は絶対的な力を持つエースがおらず、継投で乗り切る。どちらのチームのキーマンが実力を見せるかで1点勝負となりそうだ。


ドラフトをよりゲーム的にすると 2月19日

 ドラフト制度について、ソフトバンクが高校生ドラフトと大学生・社会人ドラフトを分ける案を出してきた。この制度にすることで変わるとすると、もし高校生ドラフトと大学生・社会人ドラフトを完全に分ける制度であると、1つの球団がその年のNO1高校生とNO1大学生を獲る事が可能になるという事である。ただしこの制度に意味はあるのだろうか。指名順を両ドラフト共上位球団からとすると、1位の球団がそのNO1高校生、NO1大学生を指名できる。下位球団からだとその球団がその2人を指名する。高校生ドラフトを上位から、大学社会人ドラフトを下位から、とするとお互いにTOP選手を指名できるかもしれないが、それならば1回のドラフトで上位下位のウエーバーで良いのではないかと思う。どちらにしても制度が複雑になるだけだと思うがどうだろうか。
 高校生を上位から、大学社会人を下位からとすると、どうなるだろう。昨年の候補者でシミュレーションしてみる。(下位球団は高校生に指名拒否される可能性もあるから上位球団からとする)

 高校生ドラフト(上位から→2位は逆)

GE D L YS H G F T M C BW YB
1位 ダルビッシュ 江川 涌井 高橋徹 中西 木村 真壁 市川 木興 丸木 - 石川
2位 - - 丸山 定岡 東野 鵜久森 大橋 - 金城 - 橋本

 大学社会人(下位から→2位は逆)

YB BW C M T F G H YS L D GE
1位 一場 那須野 野間口 久保 染田 樋口 三木 手嶌 田中 山岸 中田 能見
2位 藤田 金子 竹原 岡崎 橋本 亀井 高橋 松岡 片岡 川井 渡辺

 となる獲得選手は次の通りとなる。

YB BW C M T F G H YS L D GE
一場
藤田
石川
橋本
那須野
金子
野間口

丸木
金城
久保
竹原
木興
染田
岡崎
市川
大橋
樋口
橋本
真壁
鵜久森
三木
亀井
木村
東野
手嶌
高橋
中西
定岡
田中
松岡
高橋徹
丸山
山岸
片岡
涌井
中田
川井
江川
能見
渡辺
ダルビッシュ

 となるが、これは高校生、大学、社会人のドラフトを1回で完全ウエーバーでやってもこれに近い結果となったと思う。年によっては高校生の当たり年、大学社会人の当たり年というものがあり、それによっては戦力が傾く可能性もある。

 こんなドラフト制度はどうだろう?

 ドラフトをゲーム的なものにして、「戦力の均衡」と「契約金の抑制」のほか、「ドラフトでの上位下位の指名順の不平等をなくす」やり方として次のようなドラフトはどうだろう?
・各球団の持ちポイントを100ポイントとする。FA獲得の場合、移籍元球団に30ポイントを譲渡する。
・そのポイントを各選手に割り振ってもっとも高いポイントの球団に交渉権が確定する(同一ポイントの場合くじ引き)
 というのはどうだろう。
例として
 オリックスの選手を読売がFAで獲得したする。
各球団の持ちポイントは

YB BW C M T F G H YS L D GE
100 130 100 100 100 100 70 100 100 100 100 100

各球団は次のように入札する。(同一ポイントの時は下位球団優先とした場合)

YB BW C M T F G H YS L D GE
一場70
染田20
藤田7
岸本3
石川0
・・・
一場101
久保10
金子9
光原5
森4
町1
佐藤80
森20
丸木0
金城0
・・・
久保60
手嶌39
竹原1
・・・
一場90
岡崎9
能見1
・・・
ダルビッシュ80
橋本10
マイケル10
・・・
野間口60
三木15
亀井5
木村0
・・・
那須野80
江川17
涌井1
高橋徹1
中西1
田中50
松岡30
高橋徹20
樋口80
江川20
涌井0
・・・
那須野80
中田10
川井10
・・・
渡辺20
中田20
染田20
三木20
藤田15
能見3
大広1
西谷1
結果 染田
岸本
石川
一場
金子
光原
佐藤

丸木
金城
久保
手嶌
竹原
岡崎 ダルビッシュ
橋本
マイケル
野間口
亀井
木村
那須野
涌井
中西
田中
松岡
高橋徹
樋口
江川
川井 渡辺
三木
中田
藤田
能見
大広
西谷
残り
ポイ
ント
77 14 0 0 91 0 0 18 0 0 90 40

 結果を見ると上記のようになる。この場合一場を最初からオリックスが指名すると事前にアピールすれば、他球団は指名を回避しただろう。101点以上をつける時は、事前に公表するようにすれば良い。
 また東北楽天GEのように、多くの選手にポイントを割り振ることで三木を獲得し、染田も獲得可能だった。

 結果的に残りポイントが0の球団はうまく獲得できたということになるだろう。
 残りポイントは指名されなかった選手の中から再度指名を行っても良いし、または残りのポイントを翌年に繰越、または2軍選手ドラフトのポイントにする、などにしても良いかもしれない。または、1回の指名を5人までとし、2回目の指名のポイントとしても良いかもしれない。

 指名をする側としては、非常に難しい所だが、これであればポイントをつけられた選手も納得するのではないだろうか?


選手が集まる高校 2月13日

 プロ野球への道は少年野球時代から始まっているといっても過言ではない。少年野球で有望な選手は明らかに他の選手よりも体格が大きかったり、投球や打球、体の動きが違い、非常に目立つのだ。そして有望高校のスカウトがその選手達を大会などでチェックをし、スカウト活動をする。最近はプロのスカウトも中学生のデータをまとめている。
 一昔前までは選手が集まったといってもその高校の近辺の高校であったが、最近は全国規模で選手を集めている高校がある。主な高校を挙げてみると、

青森山田・・・関西の少年野球に強いつながりを持ち、もともとPL学園とつながりのあるスカウトだった方が青森山田高校に選手を紹介している。
東北・・・高校野球強豪校として注目され、関西地方や東北地方の選手が集まる。
東海大山形・・・最近関西地方の選手を集めるようになってきた。
水戸短大付属・・・関東近辺のほか関西地方から選手を集め、茨城県でもNO1の選手層を持つようになってきた。
浦和学院・・・埼玉の選手中心だが北海道などから選手が集まる。
横浜・・・もともとは関東と静岡の選手中心だったが、関西や九州からも選手が集まるようになった。
大阪桐蔭・・・関西の選手中心だが、中国・四国の有望選手も集まる。

 だろうか。他に強豪といわれるチームにはそれぞれ選手が集まる縁があるようだ。最近選手が多く集まっていると考えられる高校は

駒大苫小牧・・・北海道注目の高校となった。苫小牧や札幌琴似など、道内の有望選手が集まる。
羽黒・・・ブラジル出身の選手などが留学している。
日大三、二松学舎付、関東一・・・東京や関東の選手が集まる。
修徳・・・基本的に付属中学の選手で構成されている。
桐光学園・横浜商大付・東海大相模など神奈川県の私立高校・・・横浜高校に対抗するために選手を集めている。大体は県内の有望選手。
愛工大名電・・・基本的に通勤圏内の選手を集めているが、愛知県の有望選手が多数入学する。
PL学園・上宮太子・近大付属など大阪の私立高校・・・大阪桐蔭に対抗するために関西の選手を集めている。
明徳義塾・・・基本的に付属中学の選手だが、関西、四国の選手が集まっている。
済美・・・地元四国の選手中心に有望選手が集まる。
鳴門工業・・・中国四国関西の選手が集まる。
広陵・・・広島や九州の有望選手が集まる。
柳ヶ浦・・・九州の有望選手が多く集まっている。

 どの高校も今の高校野球界をリードしている高校だ。PL学園や中京大中京、帝京、尽誠学園、滝川二といった一昔前の甲子園常連高校とは名前が少し変わってきている。野球に力を入れるということがこの常連高校の名前の移り変わりを物語っていると思う。
 昨年旋風を巻き起こした済美高校は創部2年で全国制覇を成し遂げるなど、今後も高校野球界に名前を残しそうな高校がいくつかある。
 北海道・白樺学園、鹿児島・神村学園などが野球に力を入れている。神村学園が選抜出場を決めた。白樺学園も有力な1年生がいる。今後甲子園の常連といわれる高校となりそうだ。

 確かに済美のように、野球施設を整え、すばらしい選手を集め、名将と呼ばれる監督を招くことで、奇跡とも言える全国制覇を成し遂げたことが、今後も続くことになるのだろう。
 けれど、地元の高校で十分とはいえない設備の中、一生懸命練習をして汗を流すチームがまったく争いの中に入ることができないのは、私個人的に寂しいものがある。もちろん昔から高校野球はそうだったということは否定できないけど、そういう選手達に希望が持てる大会でないと、今の高校野球人気も続かないのではないかと思う。もちろん、高校野球常連高校の選手の汗が純粋でないといっているのではなく、常連高校の選手も死ぬような努力をしていることは間違いない。けれど、チームの中心であればもっと素質が開花したのに、チームでは補欠として高校で野球をやめたという選手はいないだろうか?もちろん自分が選んだ道なのだから何もいうまいが。
 高校野球は世界一のアマチュアの大会といわれているが、その本質が変わってきたようだ。本来の高校野球の意外性という要素がなくなり、何かプロ候補生のアピールの大会となってきたように感じ、このようなホームページを持っている私としても少々ジレンマを感じている。確かに高校野球は面白い。毎年楽しみにしている。すばらしいスターが登場し、すばらしいプレーをする。汗も涙も昔と変わらず純粋できれいだ。でも、昔のような感動を感じることができなきなっているのは、私だけではないのではないでしょうか。


2005年選抜の注目選手 1月22日

 いよいよ来週、選抜高校野球大会の出場チームが発表される。現在予想されているチームは下記の通り。

地区 予想枠 予想出場校(確実)
北海道 駒大苫小牧
東北 羽黒・青森山田
東京 修徳
関東 東海大相模・浦和学院・常総学院・甲府工業慶応
東海 愛工大名電・東邦
北信越 福井商業・星稜
近畿 神戸国際大付・育英・天理・八幡商業・市和歌山商業・大産大付
中国 宇部商業・関西如水館
四国 新田・西条
九州 柳ヶ浦・沖縄尚学・神村学園・戸畑・東筑紫学園
希望 三本松
21世紀 一迫商・高松

 それぞれ注目選手を紹介します

駒大苫小牧 松橋拓也投手・・・昨年夏に147kmをマーク、短いイニングで降板したものの常時145km前後の速球で打者はバットに当たらなかった。地区大会でも2試合18イニングで21奪三振、1失点と安定感を増してスケールアップした投球を見せた。日本ハムなどがすでにドラフト上位候補としてマークをしている。
本間篤史外野手・・・1年生ながら5番を打ち1本塁打を含む12打数8安打7打点をマーク。
吉岡俊輔投手・・・140km近い速球とキレのよいスライダーで13イニング10奪三振1失点と、安定感では松橋以上。
田中将大投手・・・神宮大会で141kmをマークした将来楽しみな1年生投手。
林 裕也内野手・・・昨年夏に横浜・涌井からサイクルヒットを達成し注目を集めたが、秋の大会でも17打数10安打6打点と高打率をマークしている。
羽黒 片山マウリシオ投手・・・130km中盤の速球というのと173cmという身長から評価が上がらない所があるが、全身バネのような瞬発力を見せる。
青森山田 野田雄大投手・・・中学時代から注目されていた投手。140kmを超える速球に加え、スライダーは柳田が教わったほど。来年には本格派投手としてドラフト上位候補となる投手。
柳田将利投手・・・146kmの速球で夏の甲子園でも好投し、秋の大会でもスカウト注目の投球を見せた。ややずんぐりとした体型で評価を下げる人もいるが、体重ののった重い速球は打ち返すのは難しい。また通産26本塁打を放つなど長距離砲としても注目。
修徳 磯部 泰一塁手・・・中学時に全国大会で活躍し常総学院など多くの高校から誘われた注目選手。まだ1年生ながらすでに通産19本塁打を放ち、プロスカウトからも清原クラスの選手、来年のドラフトの目玉と早くも評価を受けている。投手としても140km近い速球で完投能力もある。
長島一成三塁手・・・修徳の4番、サードを任された。帝京高校戦で逆転の2ランを放つなどチャンスに結果を出す。読売スカウトなどがそのチャンスに強い打撃に注目をしている。
斉藤 勝投手・・・昨年夏に2試合連続完封勝利を挙げるなど活躍した左腕。投げ方を見ると最後まで腕が見えないフォームで、打者は非常に打ちづらい。将来性はNO1とスカウトが語る。
東海大相模 小泉圭一投手・・・185cmの長身とMAX144kmの速球で秋の関東大会を制した。関東NO1投手。読売スカウトなどが注目している。
角 一晃 三塁手・・・元プロ野球の角投手の息子。パワーのあるバッティングで中学時代から注目されている。
浦和学院 今成亮太捕手・・・昨年から正捕手をつとめており、また5試合で24打数8安打4打点と主軸で活躍をみせた。
川村拓真外野手・・・1年生ながら入学して早々の試合で1試合2本塁打を放つなどこの世代の注目選手となりそう。
常総学院 勝田憲司外野手・・・2年生になり長打力が開花。通産20本塁打を超えた。今年注目の野手に躍り出る素質あり。
甲府工業 三森祥平投手・・・130km中盤の速球で埼玉栄戦で10奪三振をマークするなどキレがある。170cmと小柄。
愛工大名電 斎賀洋平投手・・・1年時に140kmを超える速球で注目をされていたが、現在は勝てる投球をするため速球を封印している。
堂上直倫内野手・・・中日・堂上選手の弟で中学時より長打力が注目されている。横浜スタジアムやナゴヤドームのスタンドにホームランを放り込む力は来年のドラフト上位候補。
東邦 木下達生投手・・・MAX144kmの速球派で東海大会では肩を痛める前の2試合で22奪三振を記録した。
福井商業 林 啓介投手・・・昨年の夏に敦賀気比を完封するなどMAX142kmを誇る本格派投手。
齋藤悠葵投手・・・185cmの長身左腕。そのスケールの期待
星稜
神戸国際大付 大西正樹投手・・・1回戦と2回戦の8回まで17イニング連続無失点をマークした左腕投手。MAX142kmの速球が魅力。
有元一真投手・・・1年時より140kmを超える速球を投げる本格派として注目されていた。183cmの身長から140kmを超える速球を投げ下ろす本格派。
育英 若竹竜士投手・・・準々決勝で148kmという脅威のスピードを記録した。4試合26イニングで与四死球3とコントロールの良さも魅力。
天理 眞井翔太外野手・・・天理の3番を打ち近江戦では満塁ホームランを放つなど長打力を持つ。
八幡商業 上田大貴投手・・・三田学園戦で13奪三振をマークしプロスカウトも驚嘆した。
市和歌山商業 川端伸吾内野手・・・3拍子そろった選手としてプロから注目を集めているリーディングヒッター。選抜で確認した選手としてはNO1ではないだろうか。
宇部商業 好永貴雄投手・・・速球は130kmであるが中国大会3試合を投げきったスタミナと内角へのコントロールは抜群。
関西
新田
西条 梶本大輔内野手・・・背筋200`のパワーは超高校級の打球を放つ。済美に2度勝利したチームの4番
柳ヶ浦 山口 俊投手・・・1年時より140kmの速球で甲子園のマウンドに立つと、昨年秋の明治神宮大会の決勝で、愛工大名電から9回2アウトまでノーヒットノーラン、得意の変化球を温存しての投球にスケールの大きさを感じさせる。今年の高校NO1投手の評価は間違いなく、この投手を中心に高校野球界が動く。
沖縄尚学
神村学園 野上亮磨投手・・・175cmと細身の体ながら142kmの切れのよい速球を投げ、新興チームを選抜に導く投球をした。
天王寺谷亮外野手・・・練習試合で関東遠征を行い、東海大相模戦で2本塁打して自身をつけた。九州大会で2本塁打を放ったがそのうち1本は柳ヶ浦・山口投手から放ったもの。通産29本塁打の長距離砲。
戸畑
東筑紫学園

ドラフト掲示板2000万アクセス突破!! 1月10日

 当ホームページのメインコンテンツであるドラフト掲示板が2000万アクセスを突破しました!
ドラフト掲示板は96年秋にホームページを解説したときには別のところの掲示板をしようしており、当時はまだ3行程度の書き込みしかできないものでした。そしてだんだんと書き込みが増えてきてTcup掲示板に移行したのが98年の松坂ドラフトが始まる前だったかと思いますので97年の秋くらいだったと思います。当時の掲示板を覚えている方いますか?
 書き込みはインターネットの拡大や98年の松坂世代の活躍でどんどん増えてゆき、2005年の1月に2000万アクセスとなりました。2000万という数字は書き込んでいただける皆様のおかげであり、私自身もドラフト掲示板を見て情報を仕入れているといった状況です。これまで書き込みをしていただいた皆様、本当にありがとうございました!
 このドラフト掲示板を元に私も現在はプロの選手となっている方々やプロ球団関係の方、また選手のご家族、そしてドラフト情報に詳しい全国のドラフトファンの方と知り合うことができ、本当に貴重な縁ができました。現在も1日10通から多いときには50通ほどメールでやり取りをさせていただいて、そのやり取りで楽しませていただいております。中には厳しい意見もありますがそれは真摯に受け止めています。ドラフトホームページへの要望もどんどんお寄せください。
 その意見を取り入れドラフトホームページも面白くしてゆきたいと思っています。これからもドラフトホームページおよびドラフト掲示板をよろしくお願いします!!

 ウイルスメールは毎日100通以上飛んできます(笑)ウイルスメールの数だけインターネットで知り合いがいる、ということを思うとうれしいのですが、是非ウイルスの対策はお願いしますね(笑)<BR>
 ※私のアドレスから皆様にウイルスメールが届くという問い合わせを受けますが、PCでもプロバイダでも対策をしていますので、おそらく送り主を詐称しているものではないかと思われます。ウイルスメールやメールの関係では些細なことで疑いを招き、友達を無くしたりすることもあるので、皆様も是非是非お気をつけください。


2005年のドラフトは

 1月4日から6日にかけて各チームや選手が初練習を行い、各紙に今年のドラフト注目選手の情報が掲載された。いよいよスタートラインにたったという印象だが、今年のドラフトはこの選手達の動向を中心に進んでいくことだろう。
 関西四天王と呼ばれる、4人の高校生
 大阪桐蔭 151km左腕         江夏2世   辻内投手
 大阪桐蔭 3拍子そろった長距離砲  中村ノリ2世 平田外野手
 履正社   38発の長距離砲       松井2世    岡田内野手
 近大付属 147km右腕                  鶴投手
 このうち1人がいればドラフトの超目玉として評価されるであろう選手達だ。しかし今年はこの4人のほかに北に素質では例年のドラフト1位候補以上と思われる駒大苫小牧・松橋投手、そして南にはこの4人以上の実績と完成度を持つ柳ヶ浦・山口投手がいる。

 大学・社会人に目を向けると今のところ自由枠確実の選手は、東北福祉大・福田投手、京産大・平野投手、早稲田大・武内選手、亜細亜大・松田選手、トヨタ自動車・吉見投手、ヤマハ・森山内野手の6人。また自由枠候補として早稲田大・越智投手、新日本石油・栂野投手、日本生命・渡辺投手、日本新薬・斉藤投手、関西大・岩田投手、、立教大・龍谷大・柳瀬投手、日本通運・高橋投手などの名前が挙げられる。高校生と同じくらい素質が高く魅力ある選手ばかりだ。

 私の注目は社・大前投手、慶応大・小林投手
 そんな中私が注目したいのは、高校生は社・大前投手、大学では慶応大・小林康一投手に注目したい。
 大前投手は1年秋の大会で関西の高校野球ファンの目を釘付けにした。これほどの左腕を見たことがない、というコメントがあちこちから聞かれたが、それは選抜で全国の野球ファンに証明した。選抜での福井高校戦の17奪三振は一昨年の遊学館・小嶋投手と同等いやそれ以上のインパクトを受けた。球速は130km台だがそのキレはすばらしく、そして一度浮き上がる左腕独特の大きなカーブはスライダー気味のカーブとはいえないカーブが全盛の中で久しぶりに見た本物のカーブだと思った。井川投手とも今中投手とも今のところいえないが将来が非常に期待された。
 伝え聞くところだと昨年夏、秋はフォームを崩し春の雰囲気が消えてしまったと聞く。あれだけのすばらしいフォームは絶妙のバランスで成り立っていたのだと思う。逆に言うと非常にデリケートでもあるだろう。成長して筋力がつくにしたがって、またそれぞれのパワーアップをする上でどうしてもバランスは変わってくる。ましてやあれだけの激戦を戦い抜いた体は故障もでるだろう。もちろんあのままでとどまってはいけない。パワーアップは必要だ。なのでこの冬はパワーアップにつとめ、夏でも秋でもプロ入りせず大学ででもよい。体が固まったところで、2年春のバランスをつかんでほしい。1年秋から2年春での成長ではバランスをキープできたのだから、またそのバランスをつかむことはできるはずだ。そしてそれができたとき、大前投手がどんな凄い投手となっているか!本当に楽しみです。

 小林投手の投げる試合を見た。2003年5月18日、立教大戦。見事な初登板、完封勝利だった。身長180cmだが角度が凄い。角度があるから高めのストレートにバッターがついてゆけない。伸びて見えるし実際にあの高めのストレートは伸びていた。バッターが次々とボールの下を振りぬいていた。それ以来小林投手もフォームを壊したと聞いた。こちらもまだまだ成長途中なのだろう、初登板初完封というのはそれ以降の「プレッシャー」としかならなかったのかもしれないが、それは小林投手の「自信」として、復活を期待しています!

 プロ球団の動向

 これだけ選手がにぎやかなのにプロ球団の動きは目立たない。でもこれは当然といえる。昨年はこの時点でドラフト上位といわれていたのは、高校生ではダルビッシュ投手と秋田商の佐藤投手。大学社会人では一場投手と野間口投手だけだった。当然争奪戦は激しくなる。昨年は初練習から多くの球団が激突した。
 でも今年は違う。阪神は13日のスカウト会議で方向性を決めるという。どの球団もこれだけの候補者の中から誰をメインにマークをするのか決めかねているという状況だ。

 そんな中、いち早く方針を決めたのがオリックス。京産大・平野投手、ヤマハ・森山内野手の獲得を目指す。森山選手には高校・大学とマークを続け、昨年から今年のドラフト指名を表明していた。また京産大に縁のある小林GM補佐をスカウト部の中心に据え、万全の体制を引いた。2人を獲得できれば、オリックスは変わるといえるほどの選手で、まずは他球団より一歩リードといったところだろうか。

 福岡ソフトバンクも早い。地元出身の山口投手の1位指名をほぼ確定しているというか既定路線だろう。ただし山口投手は選抜で投げるし夏も甲子園で投げて活躍すれば他球団は放っておかないだろう。ソフトバンクに変わって、王監督が編成を行うようになり、根本遺産は新しく変わるといってよい。2004年ドラフトにも少し感じられたが新たなドラフト戦略がみられそうだ。

 読売は早稲田大・武内選手に末次スカウト部長が初練習から顔を見せるなど本腰といったところ。松田内野手との比較となりそうだ。また投手では東北福祉大・福田投手、トヨタ自動車・吉見投手、そして復活したら早稲田大・越智投手との比較で自由枠を決めていく方向だ。余裕のある戦略を立てることができるのも読売の強みといったところだが、巨人戦の視聴率が落ちてきている現状で巨人ブランドの印象が薄くなってきているのも事実だろう。ましてや早稲田大は高橋由獲得時のいざこざで遠のいているし関東出身の鳥谷選手を逃した点でも縁が強くない。トヨタ自動車にも縁がほとんどないと言ってよい。そしてまた昨年までは強引でもチームの方針を強く決めることができた存在であった渡辺オーナーがいたが今年はいない。そして昨年の一場事件もあり、金銭面でのアドバンテージはほぼなくなったと言ってよい。その点では今年のドラフトが読売の正念場といったところか。

 阪神は報道では多くの名前が挙がる。関西中心のスカウト活動を進めて3年目となる。昨年も関西中心の指名をした。そして今年有力選手の多くが関西出身だ。今年ほど地元の利を活かすことができる年はないだろう。少なくとも昨年の自由枠5連敗ということはないはずだ。13日の方針しだいで、岡田選手、辻内投手など高校生中心となるか、武内選手、吉見投手を中心とした自由枠中心となるかだ。後者となると他球団(特に読売)と競合するが、互角以上の勝負ができるのではないかと思う(読売は侮れないが)。

 中日は松田内野手で行くだろうと予想するが、昨年も落合監督の一声で高校生戦略が即戦力戦略に一変した経緯がある。監督が社会人出身ということもあり即戦力選手の獲得の可能性が高いかと思うが、チームの入れ替えが昨年の12人指名で終わった感じもある。今年からは高校生を育てていく方針、と変わる可能性もありわからない。
 ただ中日のポイントは中心を打てる内野手、そういう点では松田選手は最適、地元高校(岐阜・中京商:実際は滋賀県出身)出身という事もあり、また同じ滋賀県−中京商出身の中川内野手を獲得しており、また亜細亜大出身の小山捕手を昨年獲得している事も何かつながる可能性がある。

 ヤクルトは内野手で大砲の指名が急務となりそうだ。岩村選手の移籍が濃厚だ。変わる候補者としてやはり神宮でプレーする亜細亜大・松田選手、早稲田大・武内内野手の指名方針となりそう。裏付けるように昨年から松田選手にはベッタリとマークをしている。昨年オーナーが上位で高校生を獲得するメリットがないと発言していることからも即戦力の主砲候補に指名が絞られそうだ。

 広島は例年1月に候補を公表し最後までそれを貫く。大体1回目のスカウト会議の前に誰を指名するのか見えてくるのだが、今年は見えてこない。投手の層が厚くなってきたのだが逆に野手の層がどんどん薄くなっている。そういった意味でも岡田選手や平田選手そして地元の藤川内野手など高校生野手の指名か、または昨年獲得できなかった捕手の指名が予想される。
 
 横浜はチームの方針で来年までに投手王国を築くとしており即戦力投手として、東北福祉大・福田投手と新日石・栂野投手の自由枠という感じだったが、動きを見ると履正社・岡田選手や近大付・鶴投手をマークしている。今年のペナントで牛島監督の投手陣改革が行われるだろうと考えられる。ポイントは那須野投手、染田投手やそのほかの若手投手がローテーションに食い込むか、またポスト佐々木の抑え候補が確立できるかがポイントで、それが実現できそうであれば高校生指名が十分考えられる。

 西武は昨年も方針が見えなかったが今年も見えにくい。今のところ鶴投手にマークという情報があり、また亜細亜大・松田内野手に高い評価をしているということが報道されているが実際の動きは見えていない。チーム状況も株価不正操作事件でこれから西武グループに大きな動きが見え悪い印象はぬぐえないし、チームの今後も見えない状況となってしまった。そうなると昨年の福岡ダイエーやオリックス、大阪近鉄のように自由枠の戦略はとても立てられないだろう。 そしてまた野球やスポーツに関心の高かった堤オーナーがいなくなったということも大きい。また松坂投手のメジャー移籍もカウントダウンが始まった。球団がどれだけのモチベーションを持つかで大きく変わりそうだ。

 日本ハムは昨年から地元の星、松橋投手の1位指名を示唆してきた。松橋投手の成長しだいだがこの方針は揺るがないだろう。また昨年東北福祉大より塩川内野手を獲得していることなどからも福田投手の獲得に乗り出すこともあるだろうが、自由枠の行使が絶対条件となりそうなので松橋投手しだいか。毎年ドラフト直前であっといわせる方針転換や指名をしてくる日本ハムは今年も上位のうち1枠は空けて望むことになるか。

 千葉ロッテは関東の飯塚スカウトが辞めたことにより、関西の松本スカウトの力が大きくなりそうだ。毎年関西の大物高校生や社会人を指名している実績は大きく、また大阪桐蔭からは西岡選手を獲得しており縁が強い。おととしまで高校生投手や野手を指名してきて、1軍で実績を表しはじめてきた。そして昨年社会人の大物2人を獲得できたことで、一応チームの形はできてきた。清水捕手の移籍で捕手の層が薄くなった事、中継ぎ左腕投手が少ないなどのポイントは挙げられるが、大阪桐蔭で将来の中軸となれる平田内野手は獲得したいところだろう。センスで打つバッティングや走攻守そろった中距離タイプというところが沢井選手に似ているのが少し千葉ロッテファンを不安にさせるが、そんなことはないだろう。

 最後に楽天はチーム方針から今年も即戦力中心となる。3年間は即戦力を取り続ける方針のようだ。真っ先にあがるのは地元東北福祉大の福田投手。しかし岩隈投手、一場投手などがいる投手陣よりも野手陣のほうが不安が大きい。2004年に指名した大学生野手達がどのくらい活躍をするかにもよるが、野手の獲得が最重要課題となりそう。そういった意味でヤマハ・森山選手などを中心に社会人、大学生の野手を指名するかもしれない。ただしスカウト活動としては今年が初めてである。どのような戦略をとるのか、お手並み拝見である。

 ドラフト制度について
 最後にドラフト制度について、昨年の一場事件や球界再編の関係でドラフト制度の変更は確実といえる。ただしその制度がどのようになるのかというのはいろいろな意見があり、またその意見が対極であることから、今シーズンでの制度確定にはいたらないのではないかと思われる。
 契約金を抑え、それ以外の金品収受をした球団にハッキリとした厳罰既定を設けるなどの「対策」的なものしかできないだろう。
 自由枠を減らすという方針も考えられるが、今の制度では2人まで自由枠獲得ができる。制度が決まる前にどこかの球団が2人と契約をしてしまえば、その時点で自由枠を減らすことはできない。