F2ザクのシン・マツナガ大尉専用機です。いわゆる[高機動型ザク]ではなく、 あくまでマツナガ大尉専用の[F2機]というコンセプトで製作しました。管理人独自の勝手なストーリーつき。


【 コンセプト 】

一年戦争後半にはすでに開発されていたF2型ザク。その一部はソロモンやアフリカ戦線などに配備されていたことが知られている。しかし本来「F」をその名に冠するMS-06機体は宙間戦闘を意図したものであり、そのスペックは無重力環境において最大に発揮されるものである。

大戦の幕開け、MS‐06R1高機動型ザクでその名を馳せたマツナガ大尉は、歯がゆい思いを抱きながらも前線から一時身をひくことになる。それは次期ザク系新型MSの開発のスーパーバイザー兼テストパイロットを上層部より一任されたためであった。

大尉専用機は、ア・バオア・クー防衛戦において、より広域にわたる機動力を期待されており、R系のバックパック、さらに長距離航行のためのプロペラタンク2基を緊急的に追加搭載した機体に改修されている。

しかしながら大戦末期を目前、そのバーニアやスラスターへの燃料供給系と機動性の調和にこれまで多大なコストを要したR系のコンセプトはすでに限界を迎え、この大尉専用機の登場を待たずしてその概念自体に見直しが要求されることとなった。その結果、すでに生産ラインの確立している従来型F系、および別ルートより開発され、実戦での成果も証明された空間戦闘用MS‐14、あるいは既に汎用されていたツイマッド社のMS-09Rの大量生産に移行するのである。





本来、マツナガ大尉専用となるはずのF2機には独自開発の専用バックパックが搭載されるはずであった。しかし、公国側不利の戦況を背景にもはや時間的な猶予はなく、目前に迫ったア・バオア・クー決戦に向けR1タイプのものが緊急的に搭載されることになった。なお、戦艦以上の移動力を要求された大尉専用機では長距離航行のための追加プロペラタンクが装備されたが、これは大尉が戦闘空域に入り次第切り離される予定のものであった。




【 脚部バーニア 】

各々が可動する追加の脚部バーニアは、コトブキヤのバーニアパーツやプラバン等を組み合わせて製作。内部のフレームパーツに取り付け、穴を開けた外装から外に出しています。また、バーニアを覆うハッチ状の装甲は 1.7oのプラバンをヒートプレス加工したもので、こちらも開閉可能。もちろん、実際の太もも外装の一部ではないため、完全な閉鎖はできません。

ちなみに、バーニアの塗装はメタルカラーによるものであります。メタルカラーは、曲面に塗ったときが最も仕上がりがきれいなんだけど、艶出しの際に手が汚れるんだよね〜。手ならまだしも、本体の塗装面を汚さないように注意しましょ。




ヒザ関節のシリンダーは真鍮線に交換。写真でも見えるシリンダーの受けとなっている小さなパーツ。危うくピンバイスで破壊しそうになりました。っていうか、もう一度やったら間違いなく破壊必至。 ショルダーアーマーのスパイク(トゲ)は、ロウの塊をリューターにて旋盤整形、それをレジンで複製して製作しています。ショルダーとの接着部分はコトブキヤの丸モールドで隠れるように。これぞホントの隠ぺい工作!





モノアイ発光システム!というほど立派なものでもないが・・・
以前作ったガルバルディβ同様に、バックパックには電飾のカラクリがあります。
しかし、今回は電源(電池)をバックパックに入れてしまうのではなく台座からの供給という形に。
で、とりあえず、バックパックに設けたハッチを開きピンを挿入、台座のスイッチをオンにしますと・・・

ヴォーン!モノアイが発光します。
モノアイは例によって白色のLED。
モノアイ発光ギミックってのは、せっかくの作品をある意味おもちゃっぽくしてしまうんで、賛否両論あるかとおもうんですけど、ん〜、好きなんですよね〜。ここの管理人は。なんとなんと、当サイトギャラリーのガンプラ7作品中、これで3作目でございます・・・ようやります。これやらなきゃもう少し効率よく仕上げられるのにね。

ところで、ボディの虫ピン、飛び出てて浮いてますね。この虫ピン(Tピンともいう)自体、やや大きめだったせいもあるのですが、穴をもう一回り大きめに彫って、ピン頭をもう少し埋めてやるのが定石でしょう。ついで言うと、アンテナもシャープにすれば良かったしね・・・









モノアイカバーと眉間(?)の間に隙間がるのはキットの特性上しょうがないとして、 こうしてアップで見ると塗膜が荒く、隊長機アンテナと頭部との接続面もシャープじゃないですな。

いやしかし、 なかなか気に入っている写真なのでヨシ。細かいことは無視しましょ。

アンテナはランドセル同様、MGジョニーライデンザクからパクリました。少し長めですが、個人的に長めが好きなのでこれまた気に入っています。ちなみに取り付け角度もケンプファー風に垂直〜少し前に倒すくらいが好きでございます。

さらに、ご存知のとおり隊長機アンテナ(羽飾り)は2種類ありますが、こちらのTV版で出てこなかったタイプの方が、大河原風というか、レトロでイイんだよなあ・・・






【 ディスプレイ台 】

少し工夫して作ってみました。市販の木製飾り台を糸鋸などでくり貫き、電池ボックスを設置。表面をアクリル板で覆うことでカモフラージュ兼デコレーションです。「AREA206」・・・? 今思うとアクリル板表面のデザインセンスなかったなあ・・・

右奥の隅っこに見えるのがスイッチ。その脇からアクリル板上に出ているのが電池ボックスからの線であります。先端はザクのランドセルにつなげるピンプラグになっています。この木製ディスプレイ台、材料費は約1000円です。味があって良いですよ!






今回は日中に時間がとれなかったため、蛍光灯下での撮影が中心。素人ですんで当然たいした機材も無くてですね、こういった場合大抵いつもデスクスタンドが2つ、予備に懐中電灯、という感じで写しちゃいます。
私はどちらかというと太陽光をメインの光源とした撮影が好きです。調整次第ですけど、やはり光がうまく回ってくれるし。(このページのトップ写真と、このすぐ下の写真がそうです)しかし、太陽光下と蛍光灯下では明らかに色あいが違って写りますね。このザクの場合だと、昼間は白っぽいし、夜は深いグレーに見えます。どちらもホンモノなんで何ともいえませんが、オークションなどで完成品を落札される方は、このあたりを考慮されると失敗も少ないのではないかと思います。





最近はガンプラのような静物撮影専用の「背景紙」も市販されていますし、光を上手く回してくれる素材でできているおかげもあり、仕上がりもとても美しく写りますね。オークションなんかに出品するには絶好のスグレモノだと思います。でもどうです?使い方によっては上の写真のような色画用紙もまだまだ捨てたモンぢゃないと思いませんか?作品のカラーに合わせたり、それによって個性なんかも演出できますしね。あ、あと断然に安いし・・・





【 作り終わっての感想など 】
なにかモノトーンのMSが作りたくなったのが最初で、そこにたまたま箱を開けていないF2ザクがあったのです。そこですぐにシン・マツナガザクを思いついたわけですが・・・つまり、逆を言うと今回、モノトーンのマツナガ機であればベースは何でも良かったわけでして、マツナガ専用ゴッグでも、マツナガ専用ジオングでも良かったわけであります。(けっこう適当。)ついでに言うと、何のキットをベースにするにしろ、改造なしで、単純に色を白黒に塗り替えるだけのつもりだったという・・・
ときに、ふくらはぎのウネウネバーニアについてはF2独特のセクシーなふくらはぎの形状見ててひらめいたものです。
これまで、F2機を高機動型ザクに改造する例では、足をそのまま古いMG(J・ライデンザクとか)にすげ替えちゃうことが多かったようです。でも、じっくりF2のふくらはぎを観察するとですね、細目のヒョウタンみたいな形してる量産型のそれと違って、非常に丸っこく結構アピール度の高い形状してるのですよ。なもんで、管理人的にはその「曲線美」を例の「ロケットマン」みたいにすげ替えちゃうのもなんだかもったいなくてですね。なんとかF2パーツのまま活かせないものか??と考えたわけです。いやまあ、その結果けっこうな改造量になっちゃったわけでして。んー、満足度は十分ですけどそれなりにヘビーでした。
ちなみに、 F2のキット自体はとても優秀なキットです。まだ作られていらっしゃらない方には是非オススメ。完成品は手に取るとずっしりと重たい感じ。それだけで「おお、このザク、さては内容濃いなあ?」と匂わせてくれます。気になるところがあるとすれば、腕や足の装甲パーツをフレームに装着していく際、少々合わせ目が合いにくい点や、武器類のパーティングラインラインの設定が本体のそれに比べると少々お粗末かなあと思える点(このあたり、最近のキットにおいてもいまだあまり改善されていませんが。)、あと、少し倒れやすいかなと思える点などでしょうか。それでも、付属してくる武器類は結構多く、ライフル、バズなどのかっこよさも古いMGザクに比べたら雲泥の差だし、可動シリンダーを含んだフレームもカッコいいだけでなくよく動いてくれます。作っている最中、「やや頭が小さすぎ?」と管理人は思ったのですが、出来上がってみるとさほどは感じず、足長く、上体ガッシリ、頭小さめなプロポーションは、若かりし頃の石原裕次郎を連想させます。(?)まあ、 今後MGザクのver.2.0ができるなら、やはりこのF2が基準となるんでしょうね。たぶん。
P.S. この写真どうやって撮ったか分かりますか??・・・そうです。テグス(釣り糸)で釣ったものです。