すばるの学校で発行しているPTA広報紙。
 その中で、委員の井戸端会議という設定のコーナーがあります。今回のテーマは「きょうだいの気持ち」
 親がきょうだいに対する想いは以前取り上げたことがありますが、「きょうだいの気持ち」を聞いてみたいと。
 アンケートを実施することになり、私もすばるの兄姉にメールを送ってみました。

 早々と「ねね」から返事が来ましたので、「ねねの気持ち」ということで残しておきたいと思います。


きょうだいのみなさんへアンケート


きょうだいに障害があることを、いつ頃どのように知りましたか?
正直、覚えてない。
それはただ10年以上も前のことで当時のあたしがあんまりよく理解できてなくて、記憶に残ってないのか、すでにすばるが他の子と何か違うと感じていたから、特別大きなショックとはならなかったのか。
親は子どもに障がいがあるとなると、これから先どうやって育てていくか、就学はどうするか、この子は将来どうやって生きていくのか、とかいろいろ考えるだろうけど、小学生のあたしはもちろんそんなこと考えないし、今までのすばるとは何も変わらないしとか思ったのかな。全然覚えてないんだけどさ^ロ^;
でもショックを受けたとかって記憶がホントないんだよね。
 
きょうだいに障害があることで辛い思い、いやな思いをしたことがあったら教えてください。
家の壁にうんこ塗ってたときは大変だったね(笑)
あと、机の中のものしょっちゅう出されてたり本やぶいたり物壊したりされたときは怒ったね。
今こうして考えてみて気づいたんだけど、あたし物とかに関することで腹が立ったり、いやだったことはあっても、誰かに嫌みを言われたとかすばるのことでからかわれたとか友達関係に変化があったとかないんだよね。
ホント人に恵まれたなぁ。
あ、友達がうちに来たときに入って来られて遊びが中断されたり友達の髪引っ張ったりとかはやだったな。
そのことについて後で何か言われたこととかは一度もないけどね。
 
よかったと思ったことはありますか?
すばるが生まれてきてから楽しいこと、おもしろいことはたくさんあるね。
すばるシュールだからね。
 
すばるが生まれなければ、出会わなかった人たちはたくさんいるし、知らなかった世界もたくさんあるし。
今看護の勉強してるのだって、元々は社会福祉の分野で働きたいと思ってるからであって、それは「すばるが障がいをもってるから」ていうよりは、「障がいをもって生まれてきたすばると一緒に生きてきたことによって知ることのできた世界に影響されて」って感じかな。うまく言えないけど。
 
心配・不安なこと、親や家族への希望があったら教えてください。
先のこととか難しいこととかあんま考えずになんとかなる!で生きてるから、心配や不安は特別にこれといってはないかな。
とりあえず、子どものときはよくても大人になったら許されないこと、やっていいこと、ダメなことの分別をつけて、ダメなことは抑制できるようになれればいいかと。
 
その他、何でもかまいません、お聞かせください。
いつからか忘れたけど、あたしはすばるが障がいをもたずに生まれたら…て考えることがなくなったんだよね。それは「人生にもしもはないから」とか「すばるが自閉症だったからこそ味わった幸せがあるから」っていうより、すばるが自閉症であることがそれほど特別だと感じなくなったからだと思うんだ。
世の中にはいろんな家族がいて、それぞれいろんな事情があったり問題を抱えたりしながら暮らしてるわけだよね。それは外から見たら大変なことでも本人たちにとっては普通のことだったりその逆だったり。もしすばるに障がいがなくたって、苦労することがあったかもしれないし、それはそれで楽しいものかもしれないし。
なんかまとめられません。w
 
あたしの気持ちは過去に書いてきた作文にあるし、そのときと感じてることはあまり変わってないんじゃないかな。




ねね大学3年生  すばる中学部3年生