綱領


 高校時代、入学後に応援練習というのがありました。
弊衣破帽の、今は珍しい?バンカラスタイルの応援団が新入生の各クラスを回って指導するんです。
「応援歌集」という印刷物が渡り、昼休みには、スピーカーから、わけのわからないダミ声(先輩、すみません!)が聞こえてるんですが...
 新生活で浮かれてる1年生の耳にはさっぱり聞こえなかったんですよね〜。
ある日突然、昼休みにガラッと教室の戸が開き、「弁当しまえ〜!!」
応援リーダーの3年生男子が何人か入って来て、応援の「指導」が始まるわけです。

 「毎日応援歌を放送していたので」
 (えっ、あれって応援歌だったの?)
 「応援歌はすでに覚えたことと思う」
 (覚えてないよ〜)
 「今から一人ずつ歌ってもらう!」
 (ええ〜〜〜!)

 「綱領!」
 「お前、言ってみろ!」
って具合に始まるんですが、緊張してるしうろ覚えなので小声になってしまうと
 「声が小さあ〜い!」
と怒鳴られます(T_T)。壁を叩いたり、机の脇を通って行ったり...マジで怖かったですね。新1年生の女子には。
私は一番前の席だったので、当てられることが多かったのですが、男子よりはほんの少し女子には甘かったような気がします。
 3年生になって、「さあ、楽しい応援練習に行こうかなあ」なんて同級生が言うと、「ばかね〜」とか笑ってたような...

 クラス会や同期会があると、やっぱり校歌斉唱で締めます。みんなで肩組んでね。居酒屋なんかで歌っちゃうと、「おい、お前ら何回生だ?」と、見知らぬ先輩方から呼ばれたり(^^♪
 みんな、あの応援練習で覚えたのかなあ。きっとそうだね。

 現在では、クラスごとの練習はなく、全体で何度か練習するだけらしいです。厳しいこともないらしいし。
ファイアーストームの指揮は応援団がとってますね。感動したのは、卒業式で校歌斉唱が応援団の指揮だったことかな。昔は吹奏楽部が式典音楽を担当していました。  あと、今は入学式の後、中庭で応援歌(校歌かな?)を歌っているのを聞きながら帰ります。

 在学当時は気に留めなかった「綱領」ですが、子どもを育ててるうちに、とても大切な言葉だと実感しました。単なる校訓ではなく、社会に出てからこそ、心に刻んでおきたい言葉です。

 長男が一人暮らしをするようになってから、時々、「綱領」を思い出すように言ってるんです。

綱領
                                  

一、須ク自重スベシ

                              
一、 唯本分ニ向カッテ猛進セヨ

一、 師ヲ敬シ友ヲ愛セヨ