母の涙

 さっきお友達のお母さんが、ちょっと立ち寄って行ってね。上の子どもが、娘と同級生なもんだから、なんだかんだと世間話。
「実は、うちの子、この前学校で先生に叱られてね...」
「悪いことしたからしかたないんだけどさ...」
 だいぶきつく叱られたようで、お母さんも落ち込んでてね。.....わかるわかる!

 一番上の子どもって、親も初めてのことばかりだから、後悔することがわりと多い。何であんなに怒っちゃったんだろう、何で手をあげてしまったんだろう、とか。後で子どもの寝顔見て「ごめんね。」って泣いてるんだよね。
 
 小さい頃はしょっちゅう「だめでしょ!」なんてやってるけど、学年が進むと、親の知らないうちに何かやらかしてて、お呼び出しが来たりね。そんな時は、何て話したらいいんだろう?って結構悩みます。叱られて反省したら、それを次に活かしてほしいよね。

 今日のお母さんとも話したんだけど、子どものことを愛してるからこんなに怒ってるんだ、っていう気持ちはきっと通じてるよ。(そう思わなきゃ怒んないし)
 男の子だから、これからますますいろんなことしでかすかもしれないしなあ。(まあ、女の子だって何があるかわからないし)。彼女のとこは、男の子ばっか4人だしね!何かやって叱られる度に、「これはまずいんだな。」とか勉強して、たくましく生きて行ってほしいよね。

 「ごめん、話してたら泣けちゃった。」
ってにっこり微笑んだ彼女でしたが、子どもを思って流す涙は清らかだよなあ、なんて感じた秋の朝でした。

                                                         (2004.October)