医療法人とは
医療事業の経営主体を法人化することにより、
@資金の集積を容易にする
A医療機関等の経営に永続性を付与し、私人による医療事業の経営困難を緩和する
ことができます。
また、その結果として、
@高額医療機器の導入が容易になる等医療の高度化を図ることができる
A地域医療の供給が安定する
等の事項が考えられます。
また医療法人は剰余金の配当禁止により営利法人たることを否定されています。その目的は、医業の永続性を確保するとともに、資金の集積を容易にし、医業経営の非営利性を損なうことなく、医療の安定的普及を図ることにあります。
医療法人設立には「都道府県知事の認可」(複数県にまたがって病院等を開設する場合は「厚生労働大臣の認可」)が必要です。
たとえば、東京都でいえば、病院、医師若しくは歯科医師が常時勤務する診療所又は介護老人保健施設を開設しようとする社団又は財団は、東京都知事の認可を得て、医療法人とすることができます。
医療法人には、「社団」と「財団」の2種類があります。
医療法人社団
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改正医療法により「出資持分のない法人しか設立できません!
* 複数の人が拠出(現金、不動産、備品等)して設立する。
* 出資者は社員(但し出資しなくても社員になれる)。
* 解散した時は、医療法第44条第4項(国、地方公共団体、財団 医療法人、持分のない社団医療法人等)及び定款に定める方法 により残余財産を処分。 |
医療法人財団
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* 個人又は法人が無償で寄附した財産に基づいて設立される。 * 財産の提供者に対しても持分を認めない。
* 解散した時は、医療法第44条第4項(国、地方公共団体、財団 医療法人、持分のない社団医療法人等)及び寄附行為に定める
方法により残余財産を処分。 |
一人医師法人
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常勤の医師若しくは歯科医師が1人又は2人の診療所を開設してい
る法人を言います。昭和60年の医療法改正前の医療法人は、診療
所については医師又は歯科医師が常時3人以上勤務している診療
所が対象となっていました。医療法上は設立、運営、権利及び義務
に関して何の区別はありません。 |
申請できる人は
(1) |
医師又は歯科医師である者。 |
(2) |
下記の欠格事項(医療法第46条の2第2項)に該当していない者。
1) 成年被後見人又は被補佐人
2) 医療法、医師法、歯科医師法及び関係法令に、現在及び過去2年間違反して
いない者。
3) 禁固以上の刑に処せられ、その刑が執行中か執行猶予期間中でない者。 |
医療法人の構成は
医療法人の名称は
原則として、「医療法人社団△△会」又は「医療法人財団○○会」とします。
誇大な名称や、国名、区名、市名、既存の医療法人と紛らわしいもの、取引先等関係がある会社の名称を用いてはいけません。
医療法人の財産
2007年4月1日、改正医療法により医療法人の資産要件として定められてきた自己資本率に関する要件が廃止されました。
病院、診療所又は介護老人保健施設を開設する医療法人は、開設する病院、診療所又は介護保険施設に必要な施設、設備又は資金を有しなければならないものとされました。
診療所をもう一つ増やしたい(新診療所の開設)
すでに認可を受けている医療法人で「さらに診療所を増やしたい」という場合も、認可が必要です。
その認可は新規とほぼ同じくらい書類が必要です。
賃貸借契約の予定、管理者(医師)の採用、工事、リースなど色々なことを計画しなければなりません。長期的視野で「認可」、「施設」、「スタッフ」等様々なことを綿密に計画を練り、確実にすすめましょう!
認可は医療法人認可を専門とする当事務所にご依頼ください。
お気軽にご相談ください。(お問い合わせメール)
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