乳がんニュース

2004/7/26(朝日新聞より抜粋)

がん治療法データベース化
様々なガンの標準的な治療法を、患者や医師がインターネットで調べられる
「臨床腫瘍データベース」を日本癌治療学会が作り、9月から運用を始める。
病状に応じた治療法を流れ図(フロートチャート)で示すとともにその裏づけとなる
論文をやさしく解説。患者と医師が正確な情報を共有することで
ガン医療の向上を図る。当初は、胃がんと乳がんで開始。
たとえば、「リンパ節に転移した乳がん」の患者が自分に適した抗がん剤を選ぶ
場合、「放射線を受けたかどうか」→「転移したリンパ腺の数」→「ホルモン受容体
は陽性か陰性か」→「閉経後か」といった質問に答えていくと第1選択薬や
第2選択薬がわかるしくみ。
副作用の説明もある。セカンドオピニオンを求める際の参考になる。
緩和医療についても紹介する。
…コレはかなり気になります。
これまでも本やネットで情報を集めることは可能でしたが、根拠となる論文までは
読んだことはありません。ぜひ読みたい。
医師にまかせきりの治療から、自分で選択し納得できる治療を見つける手がかりに
なるといいですね。
私も9月に早速試して見ます。

2004/7/13(共同通信より抜粋)

ハーセプチン術前で効果・米学会で注目
ハーセプチンはガン細胞が持つ「Her2」という受容体を狙って攻撃する働きが
あるが、乳がん治療によく使われるアンソラサイクリン系の抗がん剤と併用すると
心不全を起こす副作用が現れるとされ、同時投与が禁止されている。
ところが、米国臨床腫瘍学会で発表された報告では、術前にHer2要請の患者
34人を2群にわけ、一方に『パクリタキセル+アンソラサイクリン系』の抗がん剤を
連続して投与し、他方は『同じ抗がん剤にハーセプチンを併用して投与。
その結果、併用群で患者の約67%で乳がんが完全消滅した。
ハーセプチンを使わなかった場合の完全消失率は約25%だった。
しかも心臓の障害は1例も見られなかった。
だが現在、日本でハーセプチンの使用が認められているのは転移乳がんだけ。
このため、術前化学治療法としては日本では使えない。
…抗がん剤については私もまだ勉強不足ですが、乳がんに限らず
日本で認められている抗がん剤の種類は驚くほど少ない。
抗がん剤の専門医も数えるほどしかいない。
厳しい現実です。

2004/6/29(共同通信より抜粋))

ウコン、ガン発生を抑制
カレー粉の約40%を占めているターメリック(ウコン)にはクルクミンという成分が
含まれている。マウスの背中に発がん性物質を塗る実験で、クルクミンの効果を
調べたところ、通常10週ですべてのマウスの背中にガンができるが、途中で
クルクミンを塗ったり、摂取させると、10週で20-30%のマウスにしかガンはできず
20週経過で80%にはガンができたが、20%にはできず、ガン発生を抑える効果
が見られた。
乳がんとは直接の関係はないのですが、ウコンに興味があったので載せました。
クルクミンは肝機能を高めるとされています。


2004/6/5(YAHOO!NEWSより抜粋)

乳がん治療薬の効果予測無駄な投薬、副作用防ぐ
乳がん治療薬が効くかどうかについて患者の遺伝子7個を調べ、事前に判定する
方法を癌研究会付属病院の乳腺外科部長らが開発した。
開発したのは、乳がん治療に広く使われている抗がん剤パクリタキセルの効果予測法。
同薬で治療を受けた跡に手術を受けた局所進行性乳がん患者75人の癌組織の遺伝子
を調べた。患者の中には薬が効いて癌が消失または縮小していた人が約4分の3いた
一方、まったく効果がなかった人もいる。
遺伝子の働きを調べるDNAチップを用いて、効いた人と効かない人の遺伝子約2万3000個
の働き具合を調べた結果、7個の遺伝子で効果を予測できることがわかった。
今後、多人数の患者でこの方法の有効性を検証したいとしている。
効果が期待できる薬を選べるというのは、よいと思う。
でも、効かないとわかっていても、万に一つの可能性を信じたい気もします
あなたに合う薬はないといわれてしまったら、怖いな

2004/5/29(共同通信より抜粋)

乳がん薬の治療効果ピタリ蛍光色素で予測可能に
乳がん治療薬のハーセプチンを投与する前に特殊な蛍光色素でがん細胞を調べると
この薬が効くかどうか的確に予測できることが東京都臨床医学研究所などの研究でわかった
色素は米ベンチャー企業が開発したeTag。ハーセプチンが標的とするがん細胞の
Her2受容体にe-Tagを付けて効果を予測する手法。
ハーセプチンの治療を受けた13人の乳がん患者で予測したところ、すべての患者で的中
したという。
Her2受容体は乳がん患者の20-30%が持っている。しかし、受容体があっても半分以上の人は
ハーセプチンが効かず、従来は投薬してみないと効果があるかどうかわからなかった。
本格的な判定は、今後の大規模な試験にかかってくる。
患者の体質に合った個の医療の実現はこれからの医療の根幹。この方法は、肺がんや
大腸がんにも応用できる。

2004/3/16(共同通信より抜粋)

肥満で乳がんは2倍に
日本で年間約3万人以上がかかる乳がん。愛知県がんセンターの主任研究員が、乳がんになる
リスクを押し上げる要因の一つとされる肥満について、閉経後の肥満はリスクを2倍にすると発表
した。同センターが集めた10万人のデータを分析した結果、閉経前の肥満は乳がんとは無関係
だが、閉経後の肥満は、乳がんだけでなく子宮ガンにかかるリスクも2,5倍にするという。
現在、肥満は体格指数BMI25以上を示す。BMIは体重(キロ)を慎重(メートル)の2乗で割ったもの
体重60キロ身長1・55メートルの場合、BMIは25となる。

2003/11/25(共同通信より抜粋)

患者の2割でがん消失 
乳がんの術前治療
抗がん剤が高い効果
乳がんの術前に行う抗がん剤の投与で、がんの約8割が縮小し2割前後で消失してしまう
効果が見られる。現在、再発乳がんの第1選択薬として使われているタキサン系の抗がん剤では
さらに効果があることもわかり始めている。
通常、乳がんの術前化学療法は、癌の大きさから温存手術が適切でないと判断される場合や
かなり大きくなって発見された際に、癌を小さくしてから手術するために実施する。
術前療法のメリットは何よりも薬剤感受性が高く、全身状態がよい時期に薬が使えるので
副作用の強い抗がん剤の投与ができるなどの点。
実際には、治癒手術ができないとされる例を可能にする、温存が不可能と判断されるが患者が
温存を希望するとき、治癒率をあげたいとして、術後の抗がん剤投与の効果を事前に知りたい時
などに行われるという。癌が消失しても手術はする。現在どのくらい切除したらよいか、試行錯誤が
続いている。癌が消えた2割の人の10年生存率は80数%に達している。



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