――――――067:昔話――――――





昔々、或る所に元気な少年がいました。
少年は同じ年くらいの子供達と遅くまで遊んでいました。
しかし、夕方になると子供達はお母さんやお父さん、家の人が迎えに来て帰ってしまします。
だけど、その少年には一向に迎えが来ず、ずっとずっと辻の処に立っていました。
すると、少年は不意に声をかけてきました。

『そんなところで何しているの?』

そういって、その子供は不思議そうに笑いました。





























昔々、此処ではない或る地方。
老人の話を聞くため、ある村を訪れると、数人の子供達が騒がしく騒いでた。
子供が嫌いな私は、眉を顰めつつも、通り過ぎ目的の家と向かった。
老人の話は中々興味をそそり、予定より遅くになってしまった。
すると、黄昏時の辻に朝の少年達の一人が立っていた。
少年は無表情に空を見上げていたが、ふと私を見ると、

『こんにちわ』

そういって笑った。































昔々、計り知れないほどの大昔。
彼は私の庵へ足を踏み入れた。
物珍しそうに中を見渡した少年は、適当な席に座ってゆっくりと何も存在しない空間へと話しかけた

『此処は“名も無き庵”かな?』

そう言って彼は透明な笑みを浮かべた。


































「とまぁ、皆の意見を聞いたところ、こんな感じだったんだけど。」
「・・・・・・・・・・・・・・・」



ニッコリと無垢な笑みを浮かべながら叶野詠子は言った。
その横には夜色のマントを羽織りモノクルをつけた青年と、片目を異常なまでに顰めた姿勢の宜し過ぎる老人がいる。
そして、その前には、頭を抱えて蹲る少年が一人―――いや、独り。



「みんなやっぱり出会い方は違うんだけど、一つだけ同じことがあるだよね。」
「・・・・・・・・・」
「みんな初めから君の笑顔が好きなんだよ。」
「・・・・・・・・だからって」



耐えかねたように少年が呻くと、詠子は腰をかがめて覗き込む。
は、顔を背けながらボソボソと続ける。



「だからって、古い話を持ち出すなよ・・・・・・」



『それに、笑顔がスキって・・・・・・』と、そういってそっぽを向くに、詠子は驚いたように目を見開く。
小崎と神野も同様に。





























「ねぇ、もしかして照れてるの?」

「・・・・・・っ」


























は顔こそ見せなかったが、『知るかっ!!』と捨て台詞をはいて消えてしまった。















たとえ知っている仲でも、昔話をされるのは恥ずかしいと思います。