赤はすぐに飛び込んでくる
強烈なイメージを与えてくれる色です。
赤ちゃんが認識できる初期の色でもあります。
様々な色のある空間で人が真っ先に注目する色が
赤であることが、実験で確かめられています。
可視光線の中で最も長い波長をもち、
実際に熱を感じさせる赤外線の一番近くに存在する赤は、
アドレナリンの分泌を高め、血圧を上昇させ、
感情を鼓舞、つまり興奮させてくれます。




オレンジ

オレンジのイメージは、太陽・夕日と結びつきます。
陽気で明るく、躍動感があり、歓喜と生命感溢れる
プラスのイメージです。
色の持つ心理的意味合いとしては、
黄色の要素と赤の要素をあわせ持ち、
その中間に位置する感じです。
黄色の幼児的イメージより
成熟した健康的な自己主張で、
赤色ほど衝撃的ではないといったところでしょうか。




有彩色の中でも1番明るい色、
つまり明度の高い色は黄色です。
見ているだけで心を弾ませ、
軽やかで楽しい気分にさせてくれます。
この黄色に類似色の橙色を組み合わせると、
さらにポップでカジュアル、
遊び心いっぱいの色になります。
ところが、この明るい黄色にもっとも明度の低い
無彩色の色の黒を組み合わせると
非常にコントラストの強いよく目立つ配色になるので、
危険を知らせるときの
道路標識や踏切の標識に使われます。
このように反対色との組み合わせは
非常に強い効果をもたらします。
それと黄色は知性と知識に大きく関わる色です。
想像的、精神的な刺激を受けます。
考えることについて頭が活性化されるため、
勉強部屋に向いています。





私達の目の疲れを癒し、心に安息をもたらす緑は
生命を象徴する色として親しまれています。
私達の身の回りにある植物から名付けた色名も多く、
自然に親しみ、その息吹を
感じ取っていたことがうかがわれます。
また、色の世界で言えば緑は
暖色や寒色のどちらにも属さない
中間色として、静かで落ち着いた印象があり、
どの色ともうまく調和します。







青は心を律する色です。
青い海や空を見つめていると心が落ち着くように、
青には精神を安定させる効果があります。
医学的に、血圧を下げ、脈拍を少なくさせる効果がある
と、実験で確かめられました。
絶望的な気分で眺める青はどこかさびしく、
拒絶の冷たさにも似た、よそよそしい表情をしていて、
気分の良い日は、とてもさわやかに見えます。
また青は、神秘性を表す色として
昔から扱われていました。
幸せの青い鳥は、自然界に青がないため、
貴重な色を有した動物や植物を見ることができれば
幸せになれると昔の人が考えたのでしょう。
でも、青い食べ物はないですよね。
青は食欲を減退させる効果もあります。





ピンク

ピンク色の要素は愛情・優しさ・感謝の
気持ちとして表され『愛』に象徴される色です。
住まいのデザインとしてピンクを取り入れると、
自分を沸かせてくれる効果があり、
ロマンチックな雰囲気を生みます。
女性的で、おだやかで優しいイメージがあります。







高貴さを優雅に表したいなら、ヴァイオレット、
華麗さを添えるならパープル、
ロマンチックに迫るならラベンダー、
のように、同じ紫でも色調を変える事によって、
様々なアクセントが付けられます。
高級感を出したいのなら、紫をおすすめします。
ですが、高貴な色とされている反面、
『不安』 『嫉妬』 『狂気』 『不幸』 などといった
ネガティブなイメージも持っています。
長い間、禁色とされていたため、
近寄りがたい印象を抱いている人も
少なくはないでしょう。
しかし、紫は本来、
心と体が傷ついた時の『癒しの色』であり
立ち直ろうという意欲の表れでもあります。
子供は、気分が沈んでいたり、情緒不安定の時、
紫の絵を無意識に描くそうです。
それと紫色は
インスピレーションを高めてくれる色なので、
普段から読書を楽しんでいる部屋に
紫色をカラーコーディネートすることは有効です。







茶色のイメージは、土・大地・木は自然に近い色でもあり、
生活の中でも親しみのある色だと思います。
自然のある場所で心が落ち着くように、
心の安定感・安心感・包み込むようなあたたかさを
与えてくれる色です。
ファッションにしてもベースの色として
カラーコーディネートをすることが多く、
家のリビングでも落ち着く場所として
茶色が多用されています。
木材をそのまま家の柱や家具として取り入れば、
生き生きとした木のエネルギーを
感じ取ることができます。






世界中で最も人気のある色です。
『清純』 『無垢』 の象徴であり、
『平和』 『純粋』 『清純』といったイメージと結びついて、
多くの場合は神聖でめでたい色とされています。
ウエディングドレスや医者、看護婦の
白衣はほとんどが白。
そこから受けるイメージは 『清潔』 そのものです。
しかし同時に白は死者の死装束に用いられたりし、
忌むべき色として嫌われました。
また、白いハンカチや白いチューリップは
別れのしるしでもあります。
始まりの色として格式を持ち、式典には欠かせない白は、
私たちにとっても嗜高度が高い色です。
白はあるとき存在感をもった主張する色であり、
またどの色とも調和し、強調する性格を持つ
色でもあります。
白は光・正統・優雅を意味します。







色は混ぜることで限りな黒に近づいていきます。
なので黒にはあらゆる色相が含まれているのです。
しかし実際には、
いろんな色を混ぜても黒にはなりません。
黒は、無機質、そして都会的な雰囲気で
私たちの無駄な感情を排除していきます。
身近にあっても気にならず、モダンでシャープ、
そしてクールでハードな印象を持っています。
白と対照的な色である黒は死を象徴する色といえます。
『暗闇』 『恐怖』 『絶望』 を表す不吉な色の代表です。
でも私たちが実際に日常で黒を見かけるときには、
それほどマイナスなイメージで
見ているわけではないのです。
黒は見えないからこそ色々なことを
想像させてくれるのかもしれません。
また、同じ100グラムの重さの物体でも、
白と黒で感じる重さの感覚が違うというのも特性です。
なので、スーツケースなどの重い荷物を持つ時は、
明るい色を選ぶと良いでしょう。