|
「黄凱芹 傾心Karaoke専輯」(MV集LD)より
95年に発売されたMV集の中で彼は自分のことについて語ってます。実際にはそれぞれの語りにタイトルはついていなかったのですが、私が勝手につけました。 権利の問題でここに映像を貼付することができないのが残念です。スタジオで椅子に座って語る彼はリラックスしてとても楽しそうです。 個人的には弟さんとのエピソードが気に入ってます。そのアイスクリーム好きな(?)弟さんに一度会ってみたいものです。 (多謝!資料提供:Polly & Heidi) *全部で語りが5つあったことが判明して、1つ追加しました。(2004.5.3) |
〔無口〕 |
子供の頃から僕はあまり人と接触をしなかったんだ。おそらくいわゆる自閉症だったと言えるね。小さい頃から大きくなってからもね。 たぶん僕は人と比べて自分に自信がなく、コミュニケーションの取り方もわからなかった。みんなに笑われたくないって思うようなタイプだった。 だから同級生たちが今の僕を知って、 え〜クリスがDJをやってるんだって! いつも話しをしなくちゃいけないんでしょ! と不思議に思っていたんだよね。 あの頃僕は学校に行く時は学校に行く。学校は勉強をしにいくところで、話をしに行くところじゃないからね。(笑) 僕は自分がやらなくてはいけないことだけやって、あまり人と話しをしなかったよ。 だから彼らは僕がDJをやってると知った時、最初に思ったのは「不可能」だった。 僕も自分でそう思っていた。おそらくプレッシャーだったと思う。 普段はしゃべらないのに、仕事の時はずっとべらべらしゃべっていなくちゃいけなかったからね。そう今みたいにね! |
〔病気は嫌い!〕 |
僕は病気が怖い。どうしてかわかんないけど、子供の頃肺が悪くて毎日注射をしてたんだ。 毎日注射をしに行く度に僕は診察室の階段下にいるだけで泣き出していたよ。 だからいつもお母さんは診察室の下階の売店でお菓子などを買っていた。 そこには飴とかおもちゃを売っていたんだ。 僕にとりあえず飴などを食べさせて大人しくさせていたんだ。 のちに何でもなくなって、幸運なことにあれからほとんど病気をしなくなった。 僕は病気が怖い。 だって『健康』というものは努力をして手に入れられるものではないと思うんだ。 もし病気にかかってしまったら、本当に怖いよ。 どうか、もう病気になりませんように!(と、両手を合わせて拝む) |
〔初めてのブーイング〕 |
デビューしたての頃、クイーンエリザベススタジアムでのステージの仕事があったのを覚えている。 この晩他にいろんな歌手が一緒に出演していた。確か僕は2人組の歌手の後に出演したんだ。おそらくその2人組の歌が少なすぎたんだろうね。2曲歌っただけだったから。僕が出場した時、僕は初めて観客からブーイングの嵐を浴びた。会場全体からのブーイングだ。この時僕は悲しかった。だって僕は何も悪いことはしてないんだから。ただ自分の出番が来たからステージに出ただけなのに。 たぶん観客は、僕の前に出た歌手の歌が少なすぎたのに不満だったんだろうね。 僕はちょっと傷付いた。でもそんな傷付いた気持ちはすぐに消え、たちまち気持ちを切り替えた。自分が歌わなくてはいけない2曲の歌を一生懸命に歌おうと思った。たとえ彼らのブーイングはまだ続いていても、僕は自分の仕事をしっかりやるべきだと思った。 僕は歌をちゃんと歌えば、そのあとみんなからの拍手が来るだろうと願っていた。そうでしょ? 観客からブーイングをもらった初めての経験をまだ覚えている。 |
〔アイスクリーム〕 |
僕は弟より9歳年上。だから昔弟の送り迎えは僕の役目だった。 まだ弟が幼稚園だった頃、幼稚園の近くにお店があってそこでアイスクリームを売っていたんだ。 こう、ぐるぐるっとなったやつで、半分がチョコレート味で、半分が白いやつね。 その頃貧しくて、僕もおこづかいが少なかったから、自分でももったいなくて買えなかったんだ。 弟にアイスクリームを買って欲しいとせがまれる度に、 「お金がないから、さ、早く通りを渡っておうちに帰ろうね」と言っていた。 今思うとちょっと申し訳ない気がする。(苦笑) というのも子供時代ってすぐに過ぎてしまい、弟ももう大きくなってしまった。 今、アイスクリームを買ってあげても、彼はあの当時のような嬉しさはもうないと思うんだ。 今はちょっと後悔してる。何であの頃アイスクリームを買ってあげなかったのかなって。 |
〔天からの授かり物〕 |
時々僕は自分はラッキーな人間だと思うんだ。 というのもやりたいと思っていたことができてるからなんだ。 音楽が好きで、歌うのが好きで、歌や文章を書いたりするのも好きだ。 僕の夢は少しずつ実現していってるんだ。 僕はこれは天からの素晴らしい贈り物だと思っている。 それとお父さん、お母さん、家族みんなにも感謝しなくちゃいけないな。 僕の仕事の時間が不規則だから、彼らはいろいろ我慢しなくてはいけないことがあると思うんだ。それに僕の面倒もよく見てくれる。 食事や洗濯なども含めて、とってもたくさんのことをね。 本当に彼らには感謝している。 |