黒岩秩子の著書紹介

アキダンテラ・ピコロル

 

  1、「おお子育て」――保育所のこどもたちと7人のわが子 (教育史料出版会、1981年)  定価1,400円(+消費税)
 7人目の子どもが生まれた年に出した私の初めての本です。21刷まで増刷して頂いているロングセラーです。41歳の私が、精一杯書いた体験的子育て論ですが、当然のことながら、今読むと恥ずかしいこともあります。私の人生観を180度変えてくれた二人の知的障害児といわれるまあちゃんとゆきえちゃんとの出会いを、そして、保育所の子どもたちをどれだけ「特別扱い」してきたのかを、読んでいただき、ご批判いただけたらと思います。

  2、「続おお子育て」―7人のわが子・夫・姑―
 それぞれの旅立ち(教育史料出版会、1986年) 
               定価1,400円(+消費税)
 「おお子育て」出版後5年。末っ子を除いて子どもたちが発言できるようになっていたので、飯山信子さんからのインタビューに答えて6人の子どもたちの発言、夫婦の対談などのほか、私が子ども一人一人について書いた文や、夫が私について書いてくれたなかなかの名文などを織り交ぜて、読みやすい本になっています。子どもたちの面倒をみてくれていたおばあちゃんがなくなったときの追悼文集も、読み応えがあるということです。

  3、「へびも毛虫もお友だち」――おもしろ冒険保育 (教育史料出版会、1984年)    定価1,400円(+消費税)
 保育雑誌に連載していた1年分の原稿に、降矢洋子さんの挿絵がついた平井信義さん推奨の一冊です。子どもには、どれだけ大人を育ててくれる力があるのか、ということが具体的に示されています。大人になる過程で、失われてしまうもの、を満載したつもりですが、題名に「へび」とあるだけで敬遠され、気の毒な本です。挿絵のお陰もあって、小学生の子どもさんと一緒に読んで楽しんでいただけます。

  4、「育てあい家族」――7人の子どもと夫と妻とおばあちゃん (径書房、1987年)   定価1,400円(+消費税) 
 10人家族のそれぞれが、お互いに「差し障りにあること」を言い合って、育てあってきたその生々しい記録です。この本を作っている途中、おばあちゃんがなくなってしまい、大黒柱を失った家族の動揺もさることながら、亡くなってしまったことによって初めてわかったその人の存在価値も、貴重なものでした。また、小学校4年生で1年間帆姿(3女)がいっていた、イギリスのサマーヒル学園(世界で一番自由な学校として、有名)の記録や、学校への注文、就学時検診によって振り分けられることをどう考えるか、など、学校とのやり取りもありのままに紹介しました。

  5、「個性が育つ目配り気配り」(明治図書、 1988年)
                 定価1,620円(+消費税)
 これだけは、本の題名が決められて依頼されたという珍しい由来の本です。「教育をひらく」というシリーズで、森毅、平井信義、樋口恵子、村田栄一などの名が連なっています。私は、自分で「目配り気配り」が一番苦手だからこそ、このテーマに取り組んでみようと決意しました。「子どもの意欲に点火」「過保護肯定」「自閉児から見える世界」「こうもりの解剖事件」「北風より太陽」「盗みとは、愛を盗むこと」「男女平等への道」など、編集者の桜井芳子さんとの共同作品が、目次で踊っています。

  6、「わがまま?いじめ?勉強?=何も教えない子育て」 (世織書房、1991年)    定価1,500円(+消費税)
 末っ子の揺光を生まれたときから何も教えないで育てたら、一体いくつまでオムツをしているのか、いつまで、字を書かないのか、楽しみに思いながら、思いっきり手をかけて育ててきた実験結果です。といっても、まだ10歳の段階ですから、「結果」というより「過程」というべきでしょう。「女であることにこだわり続けて」というレポートや「親子論」もあり、また、部活、失敗、不要物、愛のムチ、などについても論じました。保育者であることを辞めて、登校拒否児や障害児者を含めた「大地塾」を始めたばかりの生々しい報告もあります。

  7、「未来をはぐくむ大地から」――共に生きる手さぐり (径書房、1993年)     定価2,000円(+消費税)
 1990年1月から月刊のミニコミ紙「大地」を発刊しました。ほとんど我が家を会場に、不定期でひらいてきた「共に育つ会」で話し合われる事柄が、あまりにすばらしくって、参加できなかった人にも知らせてあげたいという素朴なところから始まった「大地」が、瞬く間に全国に広がり、1部100円、宛名を書いた封筒に80円切手を貼って送ってくれた人には、送りますという実に虫のいい発送方法だったのです。始め、私が書いていたのですが、次々に書き手が現れて、登校拒否児、障害児の親、役場の職員、保母などなど実に感動的な文をつづってくれたので、径書房の原田奈翁雄さんが本にしてくださったのです。25人の著者がいる宝物のような本です。

  8、「ヘンテコおばさんと子どもたち」―非常識のハーモニー (教育史料出版会、1999年) 定価1,700円(+消費税) 
 4年間の「見習」期間を経て、8年間で大地塾を閉じました。その8年間の報告をこの本にまとめました。登校拒否、引きこもりなど、私には、何のことだかわからずに飛び込んだ世界でした。始めのころは、わからないことだらけで、子どもたちに教えを乞うては、「僕に相談しないでください」といわれる始末。そのころの子どもたちには謝りたいことばかりです。そのうち、私の「非常識」とが共鳴しあうようになり、「泥まみれの大地に咲いた小さな花たち」と夫が名づけてくれた花たちとの感動的なドラマが展開されるようになって来ました。大地塾を閉じるにあたって、子どもたちからもらった「卒業証書」、夫が書いてくれた私への「賛歌」、そして数々のドラマが、皆さんの感動を呼んでいます。

  9、「七人の母、国会を行く」―ひきこもり、障害児者とともに (築地書館、2002年)  定価1,600円(+消費税) 
 堂本暁子さんが千葉知事に立候補するに伴い、繰り上げ当選で参議院厚生労働委員会へ。たった5ヶ月間だったけど、国会の中に60年間の生活を持ち込み、体験に基づく発言で、官僚たちや、大臣の共感を呼んだらしいのです。一番大きな成果は、無年金障害者の問題で、坂口厚生労働大臣の「約束」を頂いたこと。その後長男宇洋が事務局長として、大きな議連(議員連盟)が出来ています。その年の7月の東京選挙区での参議院選挙では、多くのボランティアの皆さんとともに夫、7人の子ども、家族総出で街頭演説を繰り広げました。その写真入です。国会活動や街頭演説は、私にとって思いのたけを聞いていただけるチャンスでした。なんとそのお陰で、11年間体の冷えという更年期障害の症状に悩まされ続けてきたのが、ほぼ全快してしまったのでした。

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ムラサキツユクサ
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