第15回 全日本ダウンヒルダービー選手権 前編




10月6日 はれ



本当は第14回の参加を企んでました。

マシンの設計図を描いたまでは良かったけど… 自分の知識の無さと製作意欲の低下でヤメた。

ヤリたい事をヤルのは得意だったはずなのに、ヤメてしまった事に歳を感じてしまう。



第14回全日本ダウンヒルダービー選手権が終わった頃… YouTubeでRed Bull SoapBox Raceを観た。

やっぱ面白そうじゃん!

順位や速さを求めるのは苦手だけど、1台作り上げて参加してみたい。

再び火がつき、飯は熱いうちに喰え!鉄は熱いうちに打て! 即段取り!



しかし、どう足掻いても基本となるシャーシを組んだり溶接する技術と道具を僕は持っていない。

そこでSEVENのどんなパーツをも作り上げてしまうB7さんに協力をお願いしてみた。

快く承諾してくださると共に、B7さんも1台作って参加する方向に話が進んだから面白い。





12月16日に港区の基地で初打ち合わせ。

10数年前にB7さんが作り上げた2台のマイレッジマラソンに参加したマシンを見せていただきました。

「このマシンのタイヤだけ交換すればダウンヒルダービーでそのまま使えるじゃん!」

と… 横着者&面倒くさがり屋の僕は『楽』を選んでB7さんに意見具申。

ところがB7さんは、「1から作り上げる事に意義があるんじゃないの?」と即却下。

危うく本来の『楽しみ方』を間違うところでした。



この日はシャーシの構造・ステアリングシステム・ブレーキ構造を学んで…

『何から始めるか』を教わり、横綱ラーメンで昼飯を食べて終了。

設計図を描く為に必要な道具を両手いっぱい預かって帰りました。



『何から始めるか』

まずは設計図を作る事。

帰宅後、せっかちな僕は早速方眼紙に向かった。

が!

自分が作りたい形を図面に描けない。

R定規がたくさん詰め込まれている箱を開けても、どれを使えばイイのかさっぱり分からない。

お借りした道具で唯一使えたのがノギスだけ。

最初に作る基本となる部分の丸い枠組みすら図面に描けず…

寝ても覚めても仕事中も図面の描き方で悩んだ。

3日間悩み続けて出した答えが…

『曲線部分は出たとこ勝負でいいや♪』 という諦め。



怒られやしないか?というイチモツの不安を抱きながらB7さんに電話で心境を説明。

「あははは♪ じゃあシャーシを作ってからボディを貼り付けていく方向でいきましょう♪」

僕的にはこの方が正解かも!

見えなかったモノが見え始めた♪

「じゃあ、とりあえずタイヤを4本用意してくださいね。」

僕は20インチのタイヤで作る段取りだったので、何処にタイヤを買いに行こうか迷いました。

まずはネットで自転車のタイヤを検索。

全然無い!

有ったとしても到底手が出ない値段のプロトタイプのタイヤしかない。

だから20インチという幼児サイズなんて有るワケない。



設計図で悩み…

今度はタイヤの調達で悩み始める。

一難さってまた一難。

こりゃ前途多難だわ。



暫く考えた末にカーマホームセンターさんにタイヤが置いてないか偵察に行ってみた。

市内には自転車専門店がたくさん在ったけど、どうも敷居が高いから… @小心者

案の定、タイヤだけなんて売ってませんでした。

たまたま20インチの自転車をメンテ中の女性店員さんが居たので

「この自転車の前輪だけ4本欲しいのですが…」と声をかけてみた。

不思議そうな顔で「前輪だけ? 4本も? ちょっとお待ちくださいね。」と言いながら奥に消えて行った。

たぶん変質者だと思ったに違いない。

警察が来る前に逃げたほうがイイかな?

でも何も悪い事してないし…。

「ちょっとお待ちくださいね。」と言われつつ、結構な時間待たされた。

結局、後日連絡するという形で、この日のタイヤ探しは終了。



カーマホームセンターから電話がきたのは2日後の仕事中でした。

担当者は男性に代わり、ちょっとテンションが下がったけど、親切丁寧な口調に好感♪

「アルミ製のリムでしたら20インチのサイズをご用意できます。」との事。

値段は1本5000円。

お店で飾ってあった同じタイヤの自転車… 7000円ぐらいだったぞ(T。T)

仕方なく4本お買い上げ。

「タイヤとチューブは別途お買い求め頂く形になりますが…」と追い打ち。

値段は一組だいたい2000円。

おいおい! タイヤ一組で自転車1台買えるやん!!

だったら20インチの自転車を4台買って、前輪だけ外して使っても総計は同じじゃない??

でも自転車4台も要らんし…。

なんだか606号以外の世界で泥沼にハマり始めた感じ。

仕方なく4本分お買い上げ。

「タイヤの幅は2種類あるのですが… どちらにします?」と… 既に脳がメルトダウン。

細かい数字を言われたけど覚えていません。

太い幅か細い幅の二者択一問題だったけど、レギュレーションに沿う太いサイズでファイナルアンサー。

「では1月下旬の納品となります。」

タイヤだけでそんなに時間かかるんかいっ!!

何一つ形になっていないのに、既に戦意喪失の僕でした。



B7さんに「タイヤが入るのは1月下旬だそうです。」と連絡したら…

B7さんの都合上「そのほうが助かります。」との事。

結果オーライだったのかな?





【2013年 1月21日】

カーマホームセンターから「自転車のリム組み完了が入りました」と電話がありました。

ちゃんと1月下旬だ(^-^)

翌日カーマホームセンターに足を運んで現物を確認。

ダンボール箱は冷蔵庫1台分の大きさ。

中身は適当に入れられた自転車のタイヤが4つ。

台車に積んで特別なレジでお支払い。

なんだかんだで支払いが済むまでに時間がかかった。





【2103年 2月10日】

港区基地にてB7さんと作業開始!

まずは設計図を描く!

(T。T) 僕にはそれすらできない。

B7さんはサクサクサクサクと強度を頭の中で計算しながらシャーシの形をPCで描く。

長さ・太さ・角度がPC画面上に現れるから凄い。

レギュレーションに合わせながら細かい作業の連続。

持って来たタイヤの大きさを測りながら強度を考えて取り付け位置を決める。

サクサクサクサクとシャーシの形が画面上で完成されていく。

僕はただ単に温かい部屋で眠気に襲われ続けながら頷くだけ。

この日は設計図が完成して、午前中で終了。

ほとんど見ていただけで頭が疲れたけど、B7さんは超元気だった。





【2013年 7月14日】

シャーシ製作開始!

設計図通りの長さに鉄角パイプを機械でドンドン切ります。

最初はちょっと怖かったけど、慣れてきたら楽しい作業。

慣れても気を緩めないように、切断を始める前は指差し確認を忘れないようにしました。


今度は鉄板に穴を開ける作業。

十字に線を引いて中心点を出して、ポンチで位置決め。

ポンチが十字の真ん中にHITしなくて苦しんだなぁ(>。<)@

そしてB7さんがセットした太さのドリルで穴を開ける。

今までは木材でしかやった事が無い作業。

硬いモノを切ったり穴を開けるのは、専用の機械が無いと無理ですね。


そして本日のメインイベント… 溶接。

ただ闇雲に溶接するのではなく、水平・垂直・直角に注意しながらの溶接。

僕はB7さんに溶接の仕方を教わりながら、廃材で溶接の練習を繰り返しました。

コツは分かったのですが火花が凄くて大変です。

B7さんに予め言われた通り長袖を着て来たけど、生地が薄いので火花が当って熱い。

ちゃんとした作業服が必要でした。


お昼はまたしても港区の横綱ラーメン。


午後からも作業に専念しました。

B7さんの指示に従って切る!穴を開ける!(簡単な部分だけ)溶接する!

寸法を間違えて切ったり穴を開けたりして、B7さんに迷惑をかけながら作業は進みました。


午後4時まで頑張って終了。

楽しい作業だったけど疲れた。

B7さんはこの後も陶芸教室で生徒に教えるだなんて… やはり超元気だった。


シャーシは持ち帰って仕事場にて保管。

両親が「また何を始めたんだ?」と… 聞き慣れたツッコミを入れてくれました。





【21013年 8月18日】

一ヶ月間仕事場のオブジェになっていたシャーシを持って港区基地に行きました。

本日はステアリングシステムを作ります。

鉄丸パイプを切るまでの作業は良かったのですが、鉄板に穴を開ける作業が多くて大変でした。

案の定寸法を間違えて何度もB7さんを困らせました。

途中からはスッゲー大きな機械で、親指くらいの部品を削り出して作り上げる。

0.00mm?の作業。

その繰り返しで見事ステアリングシステムがカッコ良く完成。

シャーシに座ってステアリングを回して… 港区基地での作業を終えました。


本当は飲んで打ち上げでもしたかったけど、coco壱番屋のカレーライスで〆♪


帰宅して錆が出始めたシャーシに缶スプレーで艶消しブラックに塗装。

ますます『らしく』なって感動。





シャーシが完成してからは仕事が暇な時期に突入したので、お店番をしながらボディの製作に取り掛かりました。

ココから先は一人で頑張らなければなりません。

もちろん初めての作業。

時々B7さんにどういう素材を使えばいいのか? どう切ればいいのか?

どう貼り付ければいいのか?を電話聞きました。


ネットで塩ビ板を注文して届いてビックリ! 畳2枚分くらいの大きさだった。

しかも2枚買っちゃったし(@。@);

数字で見る寸法と、実際の大きさが分からない素人の悲しい定め。

板が厚過ぎて曲がらないし切れない。

無理に曲げたり切ろうとすれば割れたり欠けたりする(T。T)

畳2枚分くらいの塩ビ板… それぐらい大きくて正解でしたわ。 @大は小を兼ねる

失敗で一枚分が廃材と化した。





塩ビ板を切ったり貼ったりする作業は真夏の屋外で行いました。

塩ビ板のカスが細かいので、工場でも部屋でも作業ができません。

悲しい事に猛暑日続き。

30分も外で作業をすればTシャツは汗びっしょり。

あまりの暑さで蚊がいなかったのがせめてもの救いでした。





切った! 貼った! 貼ったけど寸法が違った! 割れた! 剥がした! 切った! また貼った!

明けても暮れてもこの作業。

我ながらよく頑張った2013年の夏。

9月21日にゼッケンを貼り、タイヤに初めて空気を入れて100%完成。

近所の運動場の坂道で、夜明け前に試運転をするつもりでした。

が!

R2-D2と両親の3人をサポートにつけても危険だ。

何かあったら怪我だけでは済まないと判断し… 駐車場(平地)で乳母車走行。

『乳母車走行』と書いて試運転と読む。






【2013年 10月6日】

午前8時に家を出発。

意外に荷物が多かった。

B7さんご夫婦と会場近くの道の駅で待ち合わせをして出発する段取り。

しかし道の駅に集まった仲間の多かった事と言ったら…。

ムッシュさんのチーム(yoshisevenさん親子)と応援に来てくださった方々と徒党を組んで会場入りしました。

が!

勝手が分からず右往左往して何とかPITに着く初参加の悲しい定め。



PITでマシンと荷物を降ろして慣熟歩行。

コースを一往復して思った事… やっぱり2コーナー勝負だな!



午前中は10時からの受付と車検で終了。

正午からR2-D2が参加するAクラス(短いコース)の練習走行が始まりました。

ゼッケン通りの出走なのでR2-D2は5番目。

その前にゼッケン4番のB7さんの奥さんが走ります。

トップバッターのゼッケン1番から波乱の幕開け! ゴール直後にスピンとか…。

とりあえず2人とも無事に練習走行を済ませたけど、練習走行で壊れちゃったマシンが続出。

そのため急遽コースを10m短縮(ゴールを10m手前に)する事になりました。



そして1回目のタイムアタック。

R2-D2は約束通りゴールまでブレーキを使わずに走って、練習走行のタイムより6秒短縮。

2回目のタイムアタックは0.06秒遅れたけど無事にチェッカーフラッグを受けました。



B7さんのマシンは2回目の走行で少し壊れちゃったけど、あっという間に直しちゃうから凄い!

僕だったら間違いなくリタイヤだなぁ。



という事でR2-D2がドライブしたチキチキ2号は15台中9位で、最高速は15台中7位という成績でした。

初めてでこの成績ならイイんじゃないの?と思いつつ…

とりあえず身の危険を感じてヤメた試運転は問題なく終わりました。





続いてCクラス(ラージヒル)の出走が始まります。

個人的にモチベーションを上げて気合を入れまくってスタート台付近に移動しました。

そこで待ち構えていたオカザえもんを見て気が抜ける。


とりあえず練習走行開始。

最初の左コーナー… ハンドルが思うように切れずにOUT⇒OUT走行。

続く右コーナーまでにOUTに移動しようとハンドルを切るが中央に移動するのが精一杯。

1コーナーから2コーナーは急な坂なのでスピードが一気に加速。

曲がろうとしても曲がれず、ヤバイ!と思ったら段差を覆う板で滑ってタイヤバリアに一直線。

なんとかブレーキで回避できたけど怖かったぁ(>。<)

そこから先は緩い右カーブの下り坂。

ココからは平和だっぜ〜♪ と思ったら段差でロデオマシン状態。

ゴールして思った事…

笑顔で走り続けれるレースじゃないのぉ!?

おいら… 練習走行はダントツの最下位だった(T。T)



「ダメだよ〜! こーんな軽いマシンじゃスピード出ないよ!」

「重さは何kgあるの? 参加してるマシンは140kgギリギリまでウエイト積んでるよ。」

「運動エネルギーは重さ×高さだから重さがないとダメだね〜!」

…と他のマシンのドライバーさんに言われました。

この日この時まで『軽さがPOWER』だと思い続け… チキチキ2号は軽量化に努めたのになぁ。

ムッシュさんのマシンが見本となりました。



さっさと1回目のタイムアタックが始まります。

車重は今さらどうにもならないので、順番が来るまでにステアリング操作を練習。(今頃かよ)

こうなると反逆の精神旺盛な僕は不良中年と化します。

甲は乙に対して丙ではない事を証明してやる!(軽いマシンが遅くない事を証明してやる)

グリーンフラッグで1回目のタイムアタックスタート!

1コーナーは止まりそうになるくらいの速度でしか曲がれません。(止らなくて良かったです)

だいたいスタートから1コーナーまでに普通のマシンに比べて3秒は遅いでしょう。

ステアリング操作は練習の成果があり、思ったラインで1コーナーを通過。(遅いけど)

2コーナーも思い通りのラインで通過。

もちろんノーブレーキ。

練習走行よりも景色の流れが格段に速い♪

「うっしゃー! このままゴールや!」

と思ったら、段差でロデオマシン。

練習走行よりも左右に暴れる。

なんとか挙動を抑えながらゴール。

それでも40秒は切れなかった(>。<) 皆さん30秒台なのに。



「2回目は無い!」と自分に言い聞かせて、全力を注いだ1回目のタイムアタック。

2回目は無気力でスタート。(既に疲れたし、集中力も切れてる45歳)

しかし1回目よりも面白い!

1コーナーなんて、止りそうなら止って目立ったほうが笑いが取れると思ったほど♪

2コーナーは一宮市から応援に来てくれたR2-D2のお友達の奥さんが手を振っているのが見えるほど♪

3年前から楽しみにしていたダウンヒルダービーを笑って楽しめた。

結果は1回目よりも0.6秒速くなってるから不思議ですね。

順位は16台中13位。

目標だったオカザえもん(14位)を40秒以上離して見事目標達成!(どんなんやねん)

ちなみに15位と16位は走行不能でリタイヤ。(SEVENのレースの時と似た成績)

B7さんのマシンは軽いのに速かったなぁ!

2回目は2コーナーで観戦できたのでB7さんの走りを観ていたけど…

速くて綺麗なコーナリングでした。

結果は僕よりも4秒以上速くて10位。

ムッシュさんのチームは上位接戦の5位という成績で終了しました。





表彰式は参加賞だけ頂いて撤収開始。(SEVENのレースの時と似た終わり方)

10人で岡崎市内のステーキ屋さんで打ち上げをして解散しました。



レースも楽しかったけど、僕はB7さんと一緒に港区基地でマシンを作ってるほうが楽しかったなぁ。

本当にありがとうございました。

今度ゆっくり二人で飲みましょう(^-^)v




by606



【応援に来てくださった方々】(順不同)

タメゴロウさん
岡崎7さん
e-doさん
チャチャイさんご夫婦
やまぶきさん
シルバーさん
杉江さん
stage7さん
スパッセ35号@ノブさん
55さんご夫婦
超七たいちゃんさんご夫婦
R2-D2のお友達ご夫婦


せっかく応援に来てくださったのに、終始バタバタしていてお構いできなくてゴメンなさい。

応援・お手伝い・差し入れ等ありがとうございました。