6/2(土)足ノ松尾根〜杁差岳
【足ノ松尾根=新潟側の飯豊入門コース】
2001年、真夏7月末、灼ける日差しを浴びここを歩いた。初めて飯豊の主稜線に立った。暑くてばてて、水が足りなくなって、水場を往復して、急な下りで半泣きでどうにかやっと降りてきた。今までの山行振り返っても、きつい山行ワースト3に入る。
初めてハクサンイチゲのお花畑と会ったのは2003年6月21日。残雪の山肌を背景に群れをなす白い花、以来6月の声を聞くとハクサンイチゲ詣でを毎年やってきた。

2時半過ぎに目が覚める。寝たりないような、かすかな頭痛を覚える。外に出て空を見上げると薄曇り。3時に家を出て、出湯のセーブオンで買い出し、693円也。ラジオからはフォーク創世記のうたたち。「誰もいない海」「なのにあなたは京都へ行くの」「あの素晴らしい愛をもう一度」思わず口ずさむ。
4:14奥胎内ヒュッテ着。60.2km。4:34支度をして自転車を漕ぎだす。ここの上り坂はかなりハード、軽いギアでもあっという間に心拍数はマックス到達。バードウォッチャーが大勢居る。5:01足ノ松尾根取り付き着。自転車をロックしてブナ林へ入る。雰囲気の良いブナ林だがまだ日も射さず、被写体にはならない。縦横無尽に根をはる松を足がかりにして、見上げる急登のはじまり。ここでGPSの軌跡を入れていないことに気づきオンにする。

今回のルート
   見上げるブナ林

ひと登りで息が上がる。尾根に乗り幾分傾斜は緩む。5:47姫子ノ峰。今日は視界がクリアだ。
                         胎内尾根

      ムラサキヤシオ

6:15鞍部にある岩場を通過。6:38滝見場。すぐ上に広場がある。7:10水場との分岐。
                 緑のトンネル

木陰でおにぎりを食べ休む。それほど暑くもなく、五月蝿い虫もよってこないのは良いのだけど、脚はだいぶ疲れてきた。毎回感じることだけど、このルートは1300mぐらいからの長い急登がとてもきつい。立ち止まる頻度も多くなる。
      ムラサキヤシオと赤津山方向

下から見上げていた大石山の西のピークへ8:25着。8:30大石山分岐。やはり取り付きからここまで3時間半かかる。左折して杁差岳に向かう。緩く下っていく途中から多彩な花々があらわれる。
          シラネアオイ今季初対面

最低鞍部からの鉾立峰への登り返しが疲れた脚には非常に堪える。ゆっくり進んで9:08鉾立峰山頂。もったいないほど下って最後の緩登。小屋で単独行にパスされ、ガレた登りわずかで杁差岳山頂。9:40着。行動食をほおばりながら四方を眺め尽くす。朝日連峰もはっきり。新潟東港の鉄塔ももちろん。台形の飯豊本山、あとわかったのは守門。
           杁差岳山頂からの飯豊本山

                  山頂にて

9:52山頂をあとにする。
         ミネザクラ

           ミヤマハタザオ?

               ミツバオウレン

          シラネアオイ(白花)

              カタクリ

             キジムシロ

           ハクサンイチゲとアゴク峰

           ノウゴウイチゴ

多くの単独男性とスライド。黒崎山の会々長氏といっしょのかずえちゃんともスライド、晴天の山でいっしょになる記録の更新。そしてしげぞうさん、しげだんさんとのスライド、自信が無かったので「こんにちは〜」だけ。いっしょに写真撮ればと今になって後悔。大石山分岐で茶豆姉とさっちゃんと対面。ちょっくらハクサンイチゲ群生地で空身で偵察。まだちらほら状態で写真にはならず。分岐にもどって、茶豆姉お手製の中華ちまきを戴く。気温が上がってきてブヨのまとわりつく中の食事。ハッカ油、エアーサロンパスで対抗するも数カ所さされる。2人にじゃーまたどっかで会いましょうと告げ、正午に降りはじめる。
              タムシバ

数組のパーティーとスライド。夕陽と星空と日の出を堪能するのだろう。水場分岐0:45通過。木陰にて残飯処理休憩。滝見場1:30通過。急降下、涼しい風が頬をなで心地よい。岩場を越え、急な登り返しと、緩やかな登り返しがそれぞれ2回あり、2:00やっと姫子ノ峰。最後の急降下ですっ転ばないように慎重に足を置いて下る。
              ブナ林を見下ろす

ブナ林へ降り立ち登山口着2:40。杖をザックに着けて、自転車にまたがり超快適ダウンヒル。走り去る景色の中に巨大スコープを三脚にセットしたバードウォッチャー数名の姿。舗装路に出てからは時速40km超で駈けて行く。奥胎内ヒュッテ着2:50。村杉の薬師の湯で汗を流し帰宅4:45着。天候に恵まれ景色と花と、そして素敵な飯豊好きの人々と会えたことにありがとう。
6/3記

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