5/5 笠掛山 (1397.0m)
この山名を聞いて「ああ笠掛山ね」と答える人はどれだけいるだろうか。越後百山でもにいがた100山でもない。藤島玄著「越後の山旅.上巻」には「水晶峰〜笠掛山〜櫛ガ峰〜牛首山〜大日岳コースも冬山、春山によく歩かれている。」とある。水晶峰に上がって稜線を歩いて笠掛山へ歩こうかとも思ったが、林道から水晶峰までが過激な急登っぽかったので、湯の島小屋近くからの尾根を使ってみることにした。
気持ち良くてなかなか布団から抜け出せず6時ちょい過ぎ家を出る。トンネル手前から自転車で移動。このトンネルは一回通ってしまえばさほど怖いものでもない。林道は全線車の通行に支障をきたすような崩壊などは無かった。だめもとで芦沢まで偵察に行ってみた。

水量、流れの速さから渡るのは無理と判断、そそくさともどる。

今回のルート
湯の島小屋入口と林道終点の中間にあるかなり大きな沢(ヨシワラ沢)の右岸から入っていく。真西へと尾根づたいに行けばよいのだろうが、踏み跡と言うには立派な「小径」が有り、それを辿ってしまう。なんのことはない、その小径は湯の島小屋へと続いていた。林道から小屋へ至る道は5本ぐらいあるのではないか。小屋より先ははっきりした踏み跡も無いが、ブッシュも薄く、適当に高みに向かって登る。尾根に乗ってからも薄薮の緩登をたんたんと登る。
              、、、だそうです

約870m付近から傾斜も増し、ヤブも濃くなり、さらにはブヨの大群がまとわりつく、という三重苦状態となる。しかし猛薮と言えるような所は数えるほどで、枝の間をすり抜けるような感じで進むことができた。ブヨはハッカ油を首筋や手首に吹き付けても効き目無く、ほとんど無抵抗にやられるがままだった。そんな状態も高差300mほどしのぐと雪の上を歩くことが出来るようになった。あいかわらずブヨの集団はついてくるが、つま先を蹴り込んで快適に登った。頂上直下が急なので手を使って慎重に進む。頂上かと思ったらもっと高い所があった。さらに気をつけてそこを目指す。GPSで確認すると山頂のようだ。
                    かすむ烏帽子山

取れるかなと思った雲はいすわり続け、大日岳も見えない。右手の県境尾根は、双耳峰の草履塚から御前坂は見えるが一王子から上は雲の中だった。
                        オコナイ峰

                  オコナイ峰へ続く尾根

山頂へはちょうど正午頃着いて40分ばかり休んだ。下りはそれほど急でもないんだけど、怖いのでアイゼンを着けて下る。1200弱から雪が無くなるのでアイゼンは外す。尾根を外さないように注意して下っているつもりでも、ふとGPSでチェックすると、知らぬ間にとなりの尾根を下っている。こういう時は間違った所まで登り返すのが、一番時間と労力がかからないことを過去に学習したつもりだ。今回もそのようにする。2カ所ほどガクンと落ち込むような所は右往左往して、やっぱりここでいいんだと後ろ向きになり下る。はっきりしない道は本当に下るのが難しい。コンパスとGPSでのチェックも頻繁に行う。
                   イワナシ

       だいぶ降りてきたら 青空が

最後、林道に出てみるとだいぶ下流の方だった。ザックを置き、空身で自転車をデポした所まで歩き、転がるようにダウンヒル。なにはともあれ怪我もなくもどってこられたことに感謝。トンネルをヘッドランプを点けとぼとぼ歩く。トンネル出口で着替えて、津川の清川高原温泉へ。通常500円だが、夕方5時以降は300円になる。車を停める所も無いほど混雑していた。毎回、旧館の方へ行っているが今回も。風呂場もいつもより混んでいた。風呂上がりに冷えた牛乳をぐいっと飲んだら冷え過ぎていて、頭がきーんと痛くなった。6時過ぎ無事帰宅。
5/7 記

玄関にもどる