6/25(日)中ノ岳
八海山、中ノ岳、駒ヶ岳は古くから越後三山とされてきた。
駒ヶ岳から檜廊下そして中ノ岳を経て八海山を踏覇することを「三山駈け(さんざんがけ)」と呼び、魅力的かつ、厳しい縦走路として有名である。
この山域では2002年初夏に、枝折峠から駒ヶ岳へ行ったのみだ。
25000分の1図幅名「兎岳」で歩いてみたいコースがある。十字峡を発着点に丹後山〜兎岳〜中ノ岳を通る登路だ。その周回コースの前に中ノ岳を往復を考えていた。地形図を見ると棒登りの長い行程、標高差は1600m以上とかなりタフなコースというのが予想できた。
5月に毛猛へいっしょに行ったTさんから「越後三山界隈の山で山菜採りでもいっしょにいかが」といったふうなmailが届く。その話しにのることにする。下越の山しか知らないので、上中越の山を網羅した「藤島玄著、越後の山旅 下巻」を買い予習。さらにロードマップにて十字峡までのアプローチにかかる時間を予測。

当日3時半に「こそどろ」のように家を抜け出す。五泉、加茂とR290を南下。三条(旧下田)に入って県道9号、栃尾に入り再びR290に乗る。いつもの第一休憩ポイント「道の駅R290とちお」でトイレおよび歯磨き。中越地震による崩壊の爪痕残る栃尾南部の山間地を抜け、石峠トンネルをくぐれば、もうそこは「魚沼」だ。R252へ出て、たいていは左折しているT字路を右へ。小出でR17へ出たら左折。虫野でR291、あとは看板に従い十字峡へ。
はじめ三国川左岸沿いに進んでいたらゲートがあり通行を規制していた。そばのトイレを清掃に来た人たちに尋ね、対岸を行くとよいことがわかった。そして集合場所の十字峡へ到着。約130km、2時間半。7時集合だけどまだ6時15分。一泊千円で宿泊可能な十字峡小屋脇のスペースで皆を待つ間に、詰めて来た昨夜のカレーまぜまぜ弁当を車内で食べていると、軽四駆でTさん登場。間もなく、ちょめちょめ山岳会会長と呼ばれているAさんが、Jさんと共にやってきた。最後のメンバーHさんはいつも、ほぼ時間通りの到着で、今回も5分前に現れて、これで全員集合。集合時刻7時には歩きはじめることができた。

今回のルート
法面をコンクリートで固められた斜面に階段状につけられた道でぐんぐん高度を稼ぐ。緩歩無休で30分ほど急登をこなすと1合目の「一本ブナ」。その次もまた30分ほどで2合目の「千本松原」、越後の山旅では1269mを千本松原と呼称していたが、現地では967にこの千本松原の標柱があった。5合目である日向山にある雨量観測施設とアンテナが高く遠く見えて、長い旅路を思わせた。
            2合目千本松原付近から北の八海山 五龍岳

しかし予想に反して、日向山へはたやすく着いた。十字峡より2時間40分。辺りは平坦な地形で残雪の原を進むことになる。ここで大きなザックの若い男4〜5人とスライド。距離が微妙に離れていたため互いに無言でスライドとなった。
ウリハダカエデ?の上で寛ぐ筆者 photo by J

シラネアオイ イワナシ

ツバメオモト  ( J ) コシジオウレン? ( J )

7合目を過ぎると緑の斜面にダケカンバの幹が映えるのを右前方にとらえる。地図では市界尾根に至る標高差100m余りが急登に見えるが実際は、ほどほどの斜面だ。しかし脚の疲労度はピークに達していた。登りの時点で脚が痛くなることはほとんど無かっただけに、ちゃんと下まで降りられるのか不安になる。
11:32 9合目の池ノ段。クリアな視界ならば、荒沢岳が正面にどーん!らしい、しかし今は乳白色のガスに包まれたまま。半分冗談、半分本気で「ここでやめる?」と、皆に提案したものの、あえなく却下。山頂を目指すことに。
9合目の池ノ段付近 「視界無いのに山頂へ行くのかよ」 11:37

ゴゼンタチバナ ミヤマリンドウ ハクサンコザクラ

11:55 中ノ岳山頂着。
小屋前より駒ヶ岳 グシガハナから一気に尾根を落としている

八海山

1:20 小屋前発
帰りの山頂にて

荒沢岳〜灰ノ又山の縦走路

9合目の池ノ段からずんずん下る。寝不足のせいか軽い頭痛がする。しかし、いつしかその痛みも消え去っていた。5合目の日向山は3時を少し過ぎた頃通過。そこから約1時間で2合目の千本松原。1合目との中間にある水場分岐で水を補給に行った2人を待つ間休む。一本ブナから慎重に下って、4:50 十字峡着。
               家→登山口(十字峡)2時間40分    登山口→中ノ岳避難小屋(登り) 5時間    下り3時間半
秋に再び歩きたい。
6/29記

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