5/13(土) 毛猛山(けもうやま)1517.1m

まさか毛猛山に立てるとは思ってもみなかった。

去年、単独で足沢山まで行ったがひとりではそこから先は難しいと感じた。希望としては太郎助山からの桧岳をこの目で見たかった。大雲沢ヒュッテの浅井さんに、毛猛方面に行く予定があればご一緒したいとメールした。そして小千谷の森山さんと3人で目指すこととなる。

3時過ぎに家を出る。南下する時はたいてい栃尾の道の駅が近づくとトイレに行きたくなる。今回もまたしかり。すっきりしたところで大白川を目指す。天気予報は曇り、夕方から雨。のはずなのに、車のフロントグラスに弱い雨があたる。ちょっと早すぎやしませんかい。

集合時間より大分早く着いてしまい、まだ誰も来ていない。車の中に要るであろうアイテムを放り込んできたので必要な物だけザックに入れていく。すると森山さんが来て、すぐに浅井さんも来た。それぞれの車で登山口まで移動する。

登りの途中で電源を入れ忘れたのでこれは下りのログ 片道8.35km
弱い雨が降る中、雨具を着て「とりあえず行きますか」といったテンションでのスタート。JR只見線の鉄橋で末沢川を左岸に渡る。網目を透して足下の末沢川を見るとおっかないのでなるべく前だけを見るようにする。

雪の残るブナの林床の斜面を登る。急登を乗り切れば542となり、ここからは立派な登山道といっても差し支えない道となる。歩き始めて1時間でp762。しばらく行くとこったが沢からの道を合わせる。そちらの峰がよく踏まれているというふうに見えた。

7:15 足沢山への登り
7:30 足沢山。ここから見る太郎助山は近くに見えた。

9:26 太郎助山からの桧岳 これが見たかった
毛猛山、中岳、百字が岳 太郎助山から
10:10 百字が岳

10:42 中岳へ向かう浅井さん
10:51 中岳

越後三山 中ノ岳、駒ヶ岳、八海山 中岳より
11:00 中岳付近の岩峰で毛猛へ行くべきか思案する浅井さんとふざける筆者
浅井さんが訊く。体力、脚力に余力は有るか?と。私は答える。おそらく大丈夫ではあるまいか。と。ひとつ手前のピークにいる森山さんに「やっぱ、毛猛行ぐよ〜!」森山さんは言う「欲が出てきたな」 ということであの毛猛山へ向かうという展開になってしまった。いいのだろうか?こんな私があのマイナー12名山に立っても。しかし、こうなったら成り行きにまかせてみるのもおもしろそうだ。そんなことを思いながらジンダケの藪に突っ込む。手でかき分けて体を入れ、また次をかき分け、、それの繰り返し。今までで一番すごい藪。あまりにもすごくて途中休みながら進んだ。山頂の一角に来ると斜度が緩み、藪から開放された。そこからは一歩一歩いよいよ来たぞという思いで歩いた。

12:03 毛猛山の三角点で
大休止

1:20 未丈ヶ岳、(雲に隠れているが)荒沢岳、越後三山
1:55
1:56 振り返る毛猛と中岳 後方は村杉半島、目立つピークは大川猿倉山
2:10 百字が岳

桧岳と黒又川ダム 百字が岳より
2:45 太郎助山

3:13 遠くに守門を見ながら下る
4:50 足沢山

オオカメノキ(ムシカリ)
ユキグニミツバツツジ
6:20 駐車地点着


登りで太郎助に着いた時点で気持ちは「きょうのゴールだ。はよ弁当食おう」という心情だった。で、食べていたら2人は先に進むそぶりを見せている。内心「え?まだいぐん?」と思いながら弁当も途中にきりあげ前進したのだった。毛猛直下の藪はそれまでで経験したなかで最も進むのが難儀な藪だった。密度、距離共に。

下りの足沢山までが遠かった。最後542pからの下降が2人はプロ級のスキーヤーということもあり、一本杖を巧みに操りつつつつつーと華麗なグリセードでたちまち下まで行ってしまった。こちらと言えばへっぴり腰と疲れ切った脚をなだめながら、へろへろで只見線へ辿り着いた。

この日は曇りがちだったので青空のもと再び毛猛に立つことができたらなーと身の程知らずに考えている。

9/3夜 加筆

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