11/13 徳網山

この「徳網」をわりと最近まで「とくつな」と読んでいた。道刈りが地元の有志で行われ、著名なサイトを運営する3氏のレポートを読むと、行ってみたいと思わせる山だった。それは、私が山に求めるものは「展望」が大きなウエィトを占めるということに起因するかもしれない。飯豊、朝日が臨める。しかも800m足らずの低山から。

この日は別のところへいくつもりだった。なので、3氏のレポートもさらりとしか読んでおらず、まぁ「徳網」の2.5万図もあるしなんとかなるっしょ、と考えていた。

登り1時間40分 下り1時間20分
放射冷却で朝はかなり冷え込むとの予報とはうらはらに、空ははっきりしない雲に覆われていた。そのおかげで準備している時もさほど寒くはなかった。

7時ちょうどに歩き始める。刈った枝の散乱する、アキレス腱ののびる、ぬかるんだ急登ひといき。さっそく暑くなり、何枚か脱いで対応する。こころなしか空が明るくなってきた。まもなく散ろうとしている葉も日差しを浴びると鮮やかさが際だつ。山頂での山岳展望にも期待が高まる。

なだらかで開放的な道を西へと進む。山頂らしきピークも右に見える。570mぐらいのところが、足の置き場に気を遣う急登。そこを過ぎれば636付近からの水平移動となり、上がった心拍数もクールダウンできる。そこからはだましピークに2回ほど裏切られ、岩と松(北五葉?)が織りなす日本庭園チックなやせ尾根わずかで山頂の紅白の棒が見え、ぽんと徳網山山頂。

山頂での憩いのひととき
上空は、また雲の占有率が高くなった。風も強く寒い。拝みたかった大朝日はスカイラインを雲に隠していた。飯豊北部の渋山。大境山、枯松山が白く逆行気味ににぶく光っているのが印象的だ。荒川対岸に向かい合う白太郎山の右隣には、祝瓶山が、その尖った頭を出したり雲で覆ったりしている。足下には徳網集落がよく見え、声が届きそうなくらい近く見える。

脚下の荒川と重なり合う山並み
1時間ほど休んで遠望が効くのを待ったが、弱い雨が落ちてきてそそくさと下りにかかる。寒さに震えていたが5分も歩くとぽかぽかしてくる。

この辺は昔から熊狩り衆が入っている。熊がいてもおかしくない。先月、新発田の石塚金物店で買った、熊鈴をつけているが、猿にしては低い声を聞く。そこからは口笛(地形の関係かこだまするような響き渡るのが気持ち良かった)を吹き吹き降りた。

なんかはえてきた   新たな生命が成長
切り付け
11時過ぎに登山口に着く。11:50小国町小坂でR113に出て、終わりかけの赤芝峡の紅葉も日差し無く彩度の低いまま。ゆ〜むを過ぎ、セーブオン先のT字路右折、胎内スキー場風倉駐車場付近から杁差岳を探すものの雲の向こう。新発田に入ってすぐの上荒沢バス停がお気に入りの休憩ポイント。ふと見上げる銀杏の黄葉がいい感じ。しかし日差し無く被写体にはなれず。2時過ぎに出湯温泉、華報寺。150円へ。頭と体を洗い湯船に入り、へりにつかまりいろんなところをもみほぐし極楽気分。ぅあ〜と振り返れば、そこに山楽さん。しばし歓談の後帰宅。2時半。

11/14 記