10/9(日) 大日岳

3:48家発 6:49登山口 6:53芦沢の橋 7:50月心清水 8:45〜9:05一服平 9:45早川ノ突き上げ 10:08牛首山(標柱) 10:30牛ヶ首(菱形看板) 11:15大日岳山頂  登り4時間半

0:15山頂直下発 0:40牛ヶ首(菱形看板) 1:08牛首山(標柱) 1:40早川ノ突き上げ 2:00〜2:15一服平 2:50〜3:00月心清水 3:45登山口着  下り3時間半 

3連休、あれこれと計画してはいたものの、初日は雨となり、その後の天気予報を注視した。行き先はだいたい決まっていた。晴れのちくもりの予報に賭ける。2時過ぎにいったん目が覚め寝直し、また起きてお茶漬けを食べてから出かける。

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登山口に着いた時にはすでに充分なウォームアップを終えていた。林を抜け、芦沢の橋までトラバースしながら下って行く途中にダイモンジソウが咲いている。この時期湿気の多い所によく咲いている。

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きょうは不調だ。何か上へ行っても雲の中のような気がする。降りてしまおうか。そう考えながらもゆっくり登っている。チチチチ、ドゥルルルと鳥のさえずり。たっぷりと汗をかき、わずかに平らになった所で一本立てる。意識的にストロークの大きな呼吸で心拍数を下げる。じわじわと登り、900m弱で両側の尾根を見ながら水平移動。いつのまにか汗と共に「やめて帰ろうかと思っていたこと」も体から抜けきれてくれた。粘土質のえぐれた登りから、またじわじわと高度を上げ、登路左脇にテント一張り分のスペースを見送ると月心清水となる。

【登山口〜月心清水 距離2.1km,高差510m】

月心清水を過ぎると50mほどの高差を一気にかせぐ、ロープのさげられた急登が待っている。四つん這いになり手がかり、足がかりを確め登る。

8:02 双耳峰のオコナイ峰 青空にやる気も湧いてくる
両側の見晴しが良いかと思えば、またロープのさげられた急登。左は深い谷、右の木につかまりながらトラバース気味に登る。チリンチリンと熊鈴の音がして、たぶんそうじゃないかと思っていた先月もこの尾根で会った福島のKさんだ。またロープの急登が出てくる。なかなか近づかない一服平。 

【月心清水〜一服平 距離1.1km,高差440m】

一服平まで来るとまわりはガスがたちこめていた。いなりずしを2個。Kさんから梅干しをもらい塩分補給。腰を上げ概ね緩やかに登っていく。1660m付近で斜度がでて先行したKさんが話しているのが聞こえ、そこへ行ってみると井上邦彦さんだった。オーインノ逆峰の明るい未来、要するに胎内尾根の二の舞いにはならずに済みそうだという話しを聞けて、未だ歩いていない私にはとても朗報だった。新発田の市長および市議会が話しの判る方々で感謝したい。どことなく荒涼とした雰囲気が漂う草がかぶり気味の急登を詰めると櫛ヶ峰北鞍部、早川ノ突き上げだ。

9:42 太陽光線がわずかな時間スポットライトを
急に青空が広がりはじめ尾根の西斜面の錦絵が目の前に。白いダケカンバがアクセントになり美しかった。興奮しながらシャッターを押す。これを拝めただけでも来た甲斐があったというものだ。

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【一服平〜牛首山(標柱) 距離1.7km,高差400m】

牛首山までのだらだら登りが、これまでの疲れが足に堪えて来て辛抱のしどころだ。ストライドを小さく地道に足を前に出す。両側の谷から発生したガスがこの尾根に向かって立ち上る。辺りはまた乳白色のカーテンに閉ざされてしまう。期待していた「白い岩とハイマツの濃い緑が青空に映える」シーンは今回もおあずけ。牛ヶ首へすたたんたんと軽快に下り、鞍部から少し進んだ所が西風が遮られ、また石が丁度良い案配に椅子のようになっていたのでそこで休む。東へ逃げるように進み西に向きを変えると急登となる。コバイケイソウがきたないまでに茶枯れて群れをなす光景はわびしさを漂わせる。ゆっくり足場を確かめ頂陵にもどり、岩陵の西側を進む。惣十郎清水の黄色い草原まで来ると山頂の話し声が聞こえてくる。最後の草原を詰めると幕営跡地のような広場から一段上がると山頂だ。相変わらずカーテンは閉ざされっぱなしだ。切合を朝出発するとオンベ松尾根を登ってくるのと所要時間がだいたい同じらしく、多くの登山者でにぎわっていた。

【登山口〜大日岳山頂 距離6.7km,高差約1520m(アップダウンを除く実際の累積標高差は?)】

牛首山(標柱)から山頂までのログ
西大日岳方面へ少し進んでみる。はじめハイマツを手でかき分けると地面が見えるのでほぼ登山道といえる。この遥か彼方に 烏帽子山があると思うと不思議なような気持ちが高揚するような感覚がする。山頂へもどるとKさんがいたので互いに山頂での証拠写真を撮りあう。彼のはコンタックスT2で名機のオーラが出ていた。

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山頂から一段下がった幕営跡地の片隅で弁当を広げる。山の神作のみょうがきゅうりキャベツかぶの浅漬けを小さいタッパに詰めて持って来た。言うまでもなくうまい。涼しいから要らないだろうとビール、発泡酒の類いは持って来なかったがあったほうが良かったなと少し悔やむ。迷ったが梨も担いで来なかった。これは持ってくるべきだった。Kさんから2個目の梅干しをいただき、書籍「飯豊道」の話しなどをする。

時折姿を表す牛首山 この景色が弁当のおかず
飯豊本山、一王子、御前坂、草履塚
牛首山付近から櫛ヶ峰方向
昼食を済ませ、下りにとりかかる。牛ヶ首まで来て大日岳を振り返るとその姿を披露してくれた。その後はすっぽり雲の中で、弱い小雨があたるようになった。日帰りの単独行とスライド。早川ノ突き上げで燕から来た3人としばし歓談。青里、矢筈の話しを伺う。一服平で雨具とザックカバーを着ける。月心清水までの急降をロープを頼りに慎重に下る。月心清水で幕営するという三条の単独行が時間をもて余していた。雨もあがり雨具とザックカバーをしまう。うす暗くなりつつある林をゆっくり下り登山口に着く。

清川高原保養センターでひとっ風呂浴びて家路につく。ほとんど家に着いた気になっていたら、釣浜橋手前から渋滞になる。行楽客によるものかと思ったが、馬下橋で発生した交通事故によるものだった。

思いのほかにぎわったオンベ松尾根。一瞬垣間見えた錦絵はまぶたに焼き付いた。

10/10記