4/11 二王子岳

先週は好天続きで会社のある水原から、この二王子様を眺めていた。

木曜の夕方、仕事がはやくかたづいたので、夕日に染まるのをカメラに納めたい衝動にかられ、ぐんぐん近づいて気が付いた時には神社だった。

'99の夏に初めて登ってそこからの飯豊を見ていつかはあそこへと思ったという下越の岳人にありがちな経験をしたのだが、下りがとても難儀だったという印象が残っていて、二王子はハードな山のイメージがずっとあった。

そして去年、雑誌岳人に名山の知られざるルートとして胎内第1ダムからの登路が紹介されていたので、5/24に登った。

はたして3度目の二王子様はどんな顔を見せてくれるのだろう。期待と不安がひとつになって、過ぎ行く日々さえわからない。


4時過ぎに起きて、冷蔵庫から余ったご飯取り出しチンして弁当箱に詰めながら、カップラーメンの朝食を摂る。

4:58家を発つ。大日原、村杉と今が盛りの桜を見ながら車を走らせる。しかし日が昇るのが早くなった。春は曙、うまいことをいったもんだ。そんなことを思っているうちに5:38二王子神社着。

登山者用駐車場の看板どおりT字路を右に折れた所の広場に停める。着いたら靴を履き替えさっと歩き出せればよいのだがどうももたもたして、はやくても30分ぐらいは支度にかかってしまう。

6:23 ザックをかつぐ、ずしっ、肩にのしかかる。この先大丈夫か不安になる。境内を通り杉林の中へログイン。いきなりルートミスする。冷や汗とも脂汗ともつかない、いや〜な汗をかく。暑くなったので上着を脱いで心機一転再び歩き出す。少し斜度がでてきてしばらくすると「一合目」看板。やっとかよ、この時点ではやくも80%のエネルギーは消費されていた感がある。二合目までは己との格闘、意識的に口呼吸にならぬよう強制的鼻呼吸をこころがけ登って行く。

小屋のある3合目、一王子まではやや急登と越後の山旅に載っていたし地形図をを見てもそんな感じなのでそこまでがんばる。

7:48 一王子の森だ。なるほど山スキーの基地としてもよさそうだ。標高約750m。

8:07 同じFreeVentureをかついだ人とすれちがう。当然少し話す。8:13~33大休止。こんにゃく畑(キウイ味)、アミノバイタル:アクティブエネルギーなどを摂取。8:46フリベンにシールを着け履く。9:03定高山(独標)。5合目かぁ。積雪約2m。フリベンうまくないので外す。9:30避難小屋見える。油こぼしらしき坂がたちはだかる。ホームセンターで買ったネオプレーン?製の手袋を着け四つん這い状態であがって行く。

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↑油こぼし上部から見下ろす

11:10 三角点をなでる。実に4時間47分かかった、別の意味ですごい。 

「二王子岳は胎内秘渓を隔てた飯豊連峰の全貌が見渡せる最高の山である」以上、藤島玄著『越後の山旅』より抜粋。これほど明確にそして簡潔に二王子を紹介している文はない。そしてここに立ったならばおのずと次は飯豊へと思わずにいられない。

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ザックから青い本生を取り出し雪に埋め、軽く腹ごしらえ、二ツ峰を探すがわからない。鉾立峰が麓で見るより鋭さを増しているようだ。寒いので上着を1枚着て飯豊に乾杯!

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11:36べりべりとシールをはいでいざ!と思ったのだけど、転ぶ転ぶ。緩斜面なのに。己の運動神経の無さに今頃気づく。もっとはよ気ィつげや!セルフつっこみである。自分より遅く歩いて下山して行く人がはるか前方に、、、何してんだろうおれ?

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↑某山岳会のかた「あなたのおかあさんとたいしてかわらないかも」なんて言ってましたが、それはない。断言できる。

いいかげんイヤんなったのでフリベンを脱いで手に持って降りる。こうなったらただの荷物である。いやはやなんとも。山スキーヤーが華麗におりていく。ええなぁ←ひとごと。

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1:20 ようやく3合目、一王子の森。ここでみそ漬とふきみそとこぶ巻きの自家製弁当を食べる。どうもコンビニ弁当は好きになれない。行き交う人をマンウォッチングしているとおもしろい。2:00腰をあげる。

どろどろの道を慎重におりていく。いつしか乾いた道となり杉林となり斜度も緩んで、ハイ二王子神社ですよ。2:56

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↓キクザキイチゲ?南俣までの車道にて

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百花の里、城山温泉によってから家路についた。いつもなんかしら忘れるけどこの日はサングラスを。残雪の山には必携だ。二王子、いい山だ。次は身軽にささーっと登りたい。

4/14 記