もうすぐ、今年も終わりですね。
今日はメッチャ寒くて、おまけに雪まで降りました。
僕は寒いのが苦手なので、雪なんかホント勘弁してほしいのだけど、
雪の降る日というのはやはり、なんだか少しだけ特別な気持ちになります。
僕の今年のレコード買い納めは、
どうやらブルース・コバーンの「SALT,SUN AND TIME」と
「JOY WILL FIND A WAY」の2枚になりそうです。
どちらも名盤だけど、瞑盤にもなり得る。
彼のレコードで、初めて手に入れたものは「NIGHT VISION」という作品。
渋谷の明治通り沿いにある、Hi-Fi Record Storeというレコード屋さんで以前。
夕闇?の中、一頭の馬が線路の上を機関車に向かって
駆けて行くジャケットの存在感に圧倒され、
「どんな音楽ですか?」と店の人に聞くと、
「ブルース・コバーンは正に、雪の世界ですね。」
と、とても感覚的な返事に、すぐ買ったのを覚えている。
こんな音楽家を生む、カナダって国が好きだな…。
ハイ、回想シーン終わり。
さて、そんなわけで今年一年を振り返ってみても、やはり今年は去年の続きで、
来年もまた、今年の続きであり、それはやっぱりそれ以上のものでも、
それ以下のものでもないような気もして来ます。
正直、それやるだけでも結構大変ってものじゃないですかね(笑)?
まあ、それは皆さんお互い様で…。
それでは、今日は何故か
ジョニー・キャッシュがディランに捧げた詩で締めてみようと思います。
ジョニ男さん。ボビーのこと、こんな風に考えてたんだな〜。さすがね〜。
では。ちょいと早いですが、皆さん良いお年を!
ボブ・ディランについて/JOHNNY CASH
まねしないひとたちもいるし まねのできないひともいるが
一方、ときには本物の光と きそいあって それを
ひろげようとするひとたちもいる
生きているものをまねることは あざけりであり
死者をまねることは ぬすみであることを知る
ひとたちがいて 彼らは自分自身で完結している
ひとつの全体であり、おびやかされず --- みなもとである
ちょうど草の葉、ちょうど星々
ちょうど山々、のように、のように、のように
だが ようにではなく ひとつひとつが完結しながら
しかも ひとつひとつの独自な星々がかがやき
それぞれの光が永遠に行ってしまい あたらしい光に道をあける
そして あたらしい光は、泉のように
それ自身で完結していて、満ち、あふれている。
そのように星のような魂たちもあり
彼らのことば、作品、歌は ちょうど、つよい、瞬間的な閃光が
まぶしい、噴火する火山から出るようだ。
というわけで、何人かの男たちに匹敵する
ような あなたの山々はどこにあるのか?
この男は 時の刻み
苦痛のふち、正年の何と韻をふむこともできれば
ひとの善、ひとの悪を理解し
また感じる たたかいのにくしみ、正義の愛
光速でしのびよる胴枯れ病
夜明けの苦しみ 去ることの去り
友だちのおわり おわりのおわり
傾向の数学により いわれたことをどうたもつか
いつまでたもつか どこまでつよくにぎるか
いわれたことをどこまでとるか。
そして知ることは
引き裂きのあきらめ、折れることのこわれ
なおすことの傷跡
わたしはそれを知っていることを誇りたい
ここにこそ ものすごい詩人がいる。
それ以外のものもうんとある。
それ以外のものもうんとある。
訳/片桐ユズル
[2004/12/30 02:11:48]