TITLE:旅としての旅。瞬間の連続空間。 |
ヘイ!ミスター・タンバリンマンだよ!ヘイ! おやおや…!、また逢ったね。イサトくん。 最近はオイラの馬っコより早い機関車が出て来ちまって、商売上がったりさ…。 銀行ギャングなんてヤクザな稼業はもう足洗って、金物問屋でもやりなさいって メリー・ルウは言うのさ…。それとも、太陽燦々輝く「夢のカルフォルニア」に行って 山のようなオレンジかぶりついて幸せに暮すかな…。 おっと…!俺の話はどうでもいいや! ほう…!ヤツのCITY LIGHTSを聞いたのかい。 ああ、ひとつ言っとくけど、アレはギブソンじゃあないぜ…。 アコースティック・ギター、バークレー8000さ…。 (訳者注:8000は8000円で買ったという意味!) オンボロぼろくそだが、キイキイガタガタなかなかいい声で泣くのさ。 ママス&パパスか…。あんたホントいつの間にか激シブになったな…(笑)。 そのアルバム、71年の再結成盤なんだってな。グーかい? ミッシェル・フィリップスはいつ見ても綺麗だね…! ユウサク・マツダか…。小山くんはどうしてんだ(笑)?ちょっと前に再放送見たよ。 野獣死す!ああ、ちょっと言ってみたかっただけさ…。気にしないでくれ。 カエターノはデビュー作だね! だがオイラはそのアルバム持ってねえんだ…。 お話にならなくて悪いな!俺も安く見つけたら買うよ! ああ「夢のカルフォニア」で、また「恋する惑星」が観たくなったな…。 おっと!保安官に見つかっちまった…! タンバリンなんか叩くんじゃなかったぜ…! じゃ、またなっ![2005/02/06 00:21:39]
やーやー。ついに届きました。 街路灯の夜明け。CITY LIGHTS。 いい声してるね。ノってるね。 〜ふと、立ち止まると景色が僕らを踏み締めて先へ行くのが見えた〜 そうかい。あーそうかい。 あんたの声は、それだけじゃない。 ギブソンが一緒に歌ってやがる。 あの歌声をもう一度。 またライブやってくれ〜い。 今度は絶対行くから。 カエターノヴェローゾはカエターノヴェローゾというタイトルのを 買ったんですよ。 最近はママス&パパスのPEOPLE LIKE USというのを買ったぞ。 あと、松田優作のオリジナルアルバムを2枚買ったぞ。 じゃ、また会おう。[2005/02/05 22:57:27]
2夜連続で、映画話になります…。 今日は東京都写真美術館で、「サンサーラ」というロード・ムーヴィーを観ました。 監督は、フランス生まれのジークフリートという人で、 年齢、不明。住所、不定。名字は税関でしか明らかにせず、 1年の大半を旅して過ごしているそうです。 映画監督であり、ミュージシャン(本作品の全編の音楽を担当。)でもあり、 写真家でもあるのだそうです。 中でもこの映画の一番特異な点は、監督自身が写真家でもあるという点だと思う。 昔、ウィリアム・バロウズが試みた「カット・アップ」という手法に近い感じ。 (バロウズはタイプした文章をランダムに切り貼りすることによって生まれる、 偶発的で、即興的なイメージの断片を、人間の記憶の海馬の作用により近い形で 現出させて伝える表現を示したりした。) この映画、ストーリーは似顔絵描きの青年が世界放浪の旅に出るというだけのもの。 起承転…まで来て結はそのままうっちゃったような。 2時間以上もあるのに、ひたすら世界中の雑踏の人々の顔と、 その土地土地の綺麗な女性が、通り過ぎてはまたやって来て 通り過ぎてはまたやって来てして、背景はどんどん次の国になだれ込んで行く…。 旅の快感の1つに、過ぎて行く、移動して行くという事の快感というのがある と思うけど、まさにその一点に焦点を絞り込んだような作風。 2時間ぶっ続け走馬灯のような映画。 あと、行く先々で主人公が警官や軍人に足止めされる所は、 やっぱり9、11テロ以降の世界という感じがした。 そう言えば、南北アメリカは映画の舞台から外されているけど、 何か理由があったのかなあ…? この映画について写真家の藤原新也という人が、 この作品は涙腺を刺激しないから日本では成功しないだろうと、 皮肉めいた賛辞を送っていたけれど、確かに。 特に舞台がインドに差し掛かった時のインドの人々の表情にはなんとも言えない 凄みがあった。日本も渋谷や新宿が映っていたけど、他の国の雑踏の顔に比べて 随分、貧相に映ったなあ。(他の人が観たら、また印象違うのだろうけど。) なかなか、オススメです。 でもやばい…。旅に出ないと…(笑)。[2005/02/05 00:36:42]