この二週間というもの、自分の中ではまさに総力戦でした…。
精神的にも物理的にも…。精魂は尽き果てませんでしたが、金が尽き果てました。わお。
先月、25日から27日まで大学講義日本民俗学。
28日から6日までの渡独。(12月1日から5日までのハノーヴァー映画祭。)
9日は今年二度目のライブ・イベント。
いくつもの竜巻に飲み込まれて、ようやく家に帰って来れたような心境です。
順序よく、自分の中で吸収して行かないとな〜。
というわけで。久々にのんびりとした気持ちで、ドイツ旅行を振り返ってみようと思います。
(のんびりした休日にでも読んでみて下さい。)今回はとりあえず、序。
11月28日、星降る街ハノーヴァー。
KLM Royal Dutch Airlinesを2本乗り継ぎ、ドイツ入国。ニーダーザクセン州首都ハノーヴァー空港着。
現地時間は、日本マイナス8時間。夕方18時頃。両替所が閉まるギリギリの時刻。
空港についてすぐ、人々の服装や、建物の内装など目に入る全ての色彩にドイツを感じました。
まずはUバーン(地下鉄)のホームで、自動券売機の使い方をドイツ人の旅行者2人に教わり、
(聞いたら、僕も分からないとおどけて言われたけれど。青年父子の旅行者のように見えた。)
ハノーヴァー中央駅到着。丁度ドイツでは、向こうひと月開かれるクリスマス市が出た間際で、
駅前広場はもみの木と電飾の星飾りに包まれ、ホット・ワインを飲みながら談笑する人々で賑わっていました。
移動式観覧車。メリーゴーランド。クリスマスの音楽。はしゃぐ子供たち。
とても寒いけど、とても温かい光景。
早く重い荷物を下ろしたいがため、宿泊先のホテルを探す。駅から数分のはずなのだが分からず、道行く人に
尋ね歩く。そもそもこの旅の発起人兼珍友武藤くんは、少年時代にシカゴや香港で暮らしていたことが
あり、軽い英会話などは自然と出来る。しかし相手はドイツ人であり、出て来る言葉はドイツ語混じりの
ドイツ語訛り英語。一人の話しかけたドイツ人が、また道行く違う人を捕まえ、さらにまた違うドイツ人を
捕まえ、みんなこの辺だと主張する。結局すぐ目の前にある建物で聞いてみようということになり武藤くん、
目指した先は改装中で照明を落としたビル。僕は開いてないんじゃないかと思っていたけれど、実は開いてて、
中に人もいて。そしたらそのホテルが僕らの宿泊先なのだった。エレベーターが潜水艦のように重厚で
ビックリする。…初日はそのようなノリで、クリスマスで賑わう通りを、旧市街へ向けて浮かれ歩く。
(脱線1。ドイツの都市は、城塞都市であり、街の中心部は駅周辺ではなく、マルクト広場と呼ばれる、
教会と市庁舎のある広場を中心として、放射状に発展している。街を統治する王様の居城は、
日本のように街の中心ではなく、街のはずれの断崖絶壁のような場所にそそり立っている。)
丸太のロッジ風屋台は、様々な種類のソーセージと、マッシュルーム&オニオンの煮付けの匂いで
いっぱいだった。映画祭開催3日前。我々は文字通り、夢の国で酔っぱらった東洋のお猿であった。
(脱線2。ハノーヴァーは、北ドイツの文化経済の要衝であり、18世紀初頭、
ハノーヴァー選帝侯はイギリス国王を兼任。(ハノーヴァー朝)イギリスとの関係が深かったため、
イギリス風建築が残っている。第二次世界大戦中に、市街地のほとんどが爆撃で焼失。
現在旧市街は復元。広島市と姉妹都市で、世界10大メッセのうち、5つが開かれる見本市の街でもある。
愛知EXPOの前のEXPOは、このハノーヴァーで開かれた。多額の負債を抱え、次の愛知での教訓となった。)
次は、2日目(ハンブルグ&ブレーメン)に着きます。
BGMは「世界の車窓から」。否応無しに(笑)。
[2005/12/14 20:44:10]