TITLE:井の頭公園の演奏家たち。(路上演奏vol.5) 


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NAME: miyata    URL
今日はようやく、路上演奏5回目でした。

惰性を避けるため、今日は吉祥寺井の頭公園。
路上の友こと、ウチダくんを2時間近くも待たせてしまい、公園到着。
公園入り口で、ブルースを歌っている人がいて、ウチダくんは
どうやらその人の演奏をずっと見ていたらしい。

見たところ、50代後半くらいに見受けられるその人は、
短パン、短シャツ姿、独特なカニ歩きで、パワフルなブルース・ナンバーを歌っていた。
歌いながらそのカニ歩きでだんだん近づいて来て、いつの間にか
僕と数十センチくらいの近さで歌っている(笑)。近くねえ?ってぐらい。
その人を惹き込むような雰囲気に、いつの間にかライヴのチラシを貰い彼の自主制作CD-Rを買って、
横並び座りながら話を交わしていた。ブルース・シンガーは、
Broom Duster KANさんという方で、もう30年くらいそうやって歌っていて、
今はこの吉祥寺井の頭公園で毎日歌っているのだそうだ。
彼が歌っていると、老若男女顔見知りが通りすがり、彼の歌を聞いたり、
世間話を交わしては去って行く。ウチダくんが「鹿児島出身なんです。」と
言うと、「こないだは小倉でやったよ。鹿児島、種子島、奄美も予定してたんだけど、
採算がとれなくて出来なかったよ。」などど気さくに話してくれる。
芸名は、64年に死んだ師匠のブルース・シンガーの名からとられているだそうだ。
「井の頭公園で演るのは初めてで、ちょっと場所を探してみようかと思っています。」
と僕が言うと、「ここが一番だよ。」と言ってくれてちょっと恐縮。
顔見知りらしい、ちょっと弱そうな面白いボクサー志望の男性がやって来て、
「いつも演奏を観て勇気を貰うんです。僕、吉祥寺と三鷹と出かけるには
三鷹の方が近いんですけど、なんか遠くからKANさんの歌が聞こえるわけないんですけど
聞こえてくるような気がして、ついふらふら来ちゃうんです。」とはにかみながら話す。
「ガードはちゃんと出来るようになったか?ガードをちゃんと覚えなきゃ闘っちゃダメだ。」
と、KANさんが励ましていた。「KANちゃん!」と小学生が大勢走ってやって来て、
みんな演奏を前におとなしく座って観ている。僕らはすっかり長居してしまった。
ジェリー・ジェフ・ウォーカーの名曲「ミスター・ボージャングルズ」を演っていた。
(最近、ニッティー・グリッティー・ダート・バンドがカヴァーしてる
ヴァージョンが、「モノより思い出」のセレナのCMにも使われていた。)
高円寺では稲生座でもライヴがあるそうなので、
イベントにお呼びしたりは出来ないものかと、連絡先を教えて頂く。
(URLはKANさんのライヴ情報。)

で、やっと挨拶して自分らが演る場所を探す。12弦ギターや、バンジョーで
インストを奏でる二人組や、タイダイ染めを売るパーカッショニストや、
サックスに合わせてジャズ・コードを弾く人たち等、井の頭はいつも演奏家でいっぱいだ。
僕らは、まずは控えめに池に向かっているベンチで演奏する事にする(笑)。

そしたら、意外とボートを漕ぐ人たちが興味を持ってくれて、
漕ぐ手を休めて聞いてくれる人がいるではないか…。
演奏を終えると拍手をくれた。「いい音ですね!僕らもバンドやってるんスよ!
いろいろ考えさせられました〜。いや〜、いい金曜だなあ〜。なあ、おい!」
とちょっと調子良さげで暇そうな(笑)男2人組ボートの人が話しかけてくれる。
嬉しかったのは、小さい男の子と女の子を両側に二人乗せた、まあるいお母さんの
大型ボート。演奏してると、目の前でたくさん手を振ってくれていた。
僕が男の子の方を見ると、やっぱりたくさん手を振ってくれて、なんか恥ずかしくも嬉しかった。
お母さんが「もう行くよ。」と言うと子供がダダをこねていたとウチダくんが後で教えてくれた。

一日目にして、いろいろ面白かった井の頭公園での演奏。
また演りに行こうと思います。
[2005/07/22 21:45:48]

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