TITLE:虚ろな世代がかき鳴らした、激情の歌。 |
この間は、どうもお疲れさまでした。 ホントウにある意味、映画よりも迫力があってパワフルでした。 あんな大画面で観れて、なんだかゼイタクな思いをしました。 どの写真も記憶に残ってます。 ジョーイ・ラモーンなんか、怪物のように見えましたから(笑)。 これは人間なのか?ってぐらい。 リチャード・ヘルのシャツの襟のヨレ具合は計算されているのではって話はオモシロいですね(笑)。 カッコつけマンなんですね。あとトム・ヴァーラインの、あの自分のアゴでも見てるような独特の表情や、 ラモーンズを側面から全体的に捉えた構図のものなどが、特にカッコ良かったです。 ライヴ写真なんか、限られた時間で終止動きのある対象を撮るのって、 風景なんかとまた違いそうで、とても難しそうですね。 そう言えば、んさんが一時期クッキーシーン誌に載せていた、 公園とか大木とか池?などを撮っていた写真が妙に好きでした。 ライヴ以外では、どんな写真を撮られているのでしょうか? 機会があれば、是非見てみたいです。 今日は、んさんの「DOLL」でのインタビューを読みました。[2005/08/23 02:06:14]
デカい画面で見る自分の写真はきもちよかった。 雑誌の依頼で撮る写真ってのはほんとに1,2枚しか使わなかったりするから 今回の写真も10年以上眠ってたわけで、自分でも今回選ぶために ひさびさに見たりしたわけですが、 けっこういい写真もあるじゃん、なんて思ったりも(笑) 自分の写真熱も最近また復活しつつありますので またカメラ片手に街に出てみたいと思ってます。[2005/08/22 00:47:08]
昨日は、リチャード・ヘル主演、 「BLANK GENERATION RICHARD HELL & THE VOIDOIDS」という映画を観ました。 NYパンクのヒーロー、リチャード・ヘルの若き日々を捉えた、青春音楽映画とも言えるものです。 それで、「blank」という単語を辞書で調べてみたら、 〜1a 白紙の 空白の b 白地式の 無記名の 2a 〈空間など〉からの うつろな b 〈壁など〉窓や戸口のない 3 〈生活など〉空虚な からっぽの 単調な むなしい 4 〈顔など〉ぼんやり[ぽかん]とした 無表情の 当惑してものが言えない 5 純然たる,まったくの 6 [damn,damned などのののしり語の代用として] いまいましい (古期)フランス語「白い」の意 と、あり。まさしくどの意味を採っても、「blank」な雰囲気が全編に滲み出ている映画だと思いました。 NYパンクをおっ始めた人たちが、いかにこの「blank」な現状から抜け出そうともがいていたのかが、 ほとんど本質的になんら進展のない、リチャード・ヘルを取り巻く音楽に賭けた生活から、 朧げながらも目の当たりに出来たように思います。難しくも明確でも、さりとて感動的というわけでもない、 この一見ぐだぐだした映画。おそらくは最も、当時の彼らの心象風景に近いものであったのではないか とも思いました。こういった素地から、NYパンクが生まれたんだと思うと、逆説的な凄みを感じました。 映画上映の前には、TARGET EARTH RECORDSを主宰されている、んさんの撮影、解説による 来日写真のスライド・ショーが上映されました。映画スクリーン一杯に、90年代に来日した リチャード・ヘル、テレヴィジョン、ラモーンズの勇姿が映し出され、彼らの表情に肉薄した、 ダイナミックで生き生きとした瞬間を切り取った写真の数々が、網膜を通じて僕の脳裏に焼きつきました。 んさんが最後に述べられていた通り、「カッコイイ人」たちだという言葉しか浮かびそうもありません。 あのリチャード・ヘルのぎょろりとした眼球と目が合ったら、誰でもドキッとせずにはいられない ことでしょう。音楽で人を魅了できる人は、きっと本人そのものも魅力的な人たちであるに違いありません。 僕の中ではNYパンクの何人かのアーティストには、UKのパンクのイメージとは少し違い、「継続」 というイメージがあります。「継続」かつ「完全燃焼」。すでに「完全燃焼」を果たし、他界して しまっている人たちも多いですが、生で観たパティ・スミスのライヴは生涯忘れないだろうし、これからも もし彼らのうちの誰かのライヴを観れる機会があれば、是非その現役の勇姿をこの目に焼き付けてみたいです。[2005/08/20 01:41:53]