月日は百代の過客にして、行きかふ年も又旅人也。-1689/02- 松尾芭蕉
さて、無事旅より帰還しました。
すっかり、旅人気分です。
道中、図らずも様々な日本に触れ。
なんか文体が古臭くなっているのもその為やも知れず。
旅は良いですな。ケルアックや芭蕉の気持ちも分かるような気がします。
印象に残ったものは…。
赤富士。
善光寺の壁に見た、江戸時代の参詣者の落書き。
諏訪湖で毛繕う鴨。
安曇野で観た、北斎漫画と富獄百景及び三十六景。
霧ヶ峰高原の寄せては返す霧。
木曽路の蕎麦屋で、昼間から呑んでる地元のおっさん達(しかもツケ)。
等々…。日本て、やっぱ日本だなあ〜と。
なかなかナイスな旅でした。
そう言えば最近、お!と思った言葉があって。
仏教では仏法を聞く事を聴聞と言い、
三つの聴聞の心得と言うのがあるそうで。
一つ、このたびのご縁は初事と思うべし
一つ、このたびのご縁は我一人のためと思うべし
一つ、このたびのご縁は今生の最後と思うべし
旅ってそういう感じが好きです。
旅以外でもこの言葉、万事につけて大切だなーと、
思ったりもしました。
そんなわけで。
今回は何故か、芭蕉さんの遺語で締めてみます。
松尾芭蕉
高くこころをさとりて俗に帰るべし
松の事は松に習へ、竹の事は竹に習へ、
虚に居て実をおこなふべし。実に居て。虚にあそぶ事はかたし。
[2004/08/06 13:02:06]