TITLE:オブレルの鐘が鳴る。 


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NAME: miyata   
今日はさかなのライヴを見て来ました。

実は僕がさかなを知ったのは、まだ最近の事。
一年くらい前に、にてないほくろの永山さんに作ってもらったMDで初めて聞きました。
それから自分で手に入れた3曲入りのマキシ・シングルに入っている
ボブ・ディラン「雪国の少女」のカヴァ−に理由もなく涙してから、
僕はさかなの音楽が大好きになってしまいました。

音作りはさることながら、曲の中で歌われる様々な境遇の人々に向けられた
ポコペンさんの優しい眼差し溢れる詩が好きです。
まるであのジャック・ケルアックの「路上」の登場人物達のよう。
僕がなんであの作品が大好きなのかって言うと、
あんな風な独特の優しさに満ちた作品を僕は他に知らないから。
って言うと、僕が専門の卒業論文で書いた事を
またここで書いてしまうことになるんだけど…。

路上の訳者、福田実さんの訳者ノートのこの一節。僕はずっと忘れやしないだろう。

〜路上の主人公、パラダイスが追求しているものは、物質文明の下に存在する
生々しい地肌のアメリカであり、苦しみ、悩み、嘆き、諦める人々への愛だ。
路はアメリカの自由、人間の自由を象徴するように延々と拡がり続き、
傷ついた天使たちは血みどろの苦悩を背負ってその上を歩く。
国境の暗闇の中で朦朧と姿を現した白髪の老人が、
「人間のために嘆くようになれ」と語りかける〜

BEATNIKのBEATは「BEATITUDE」(=至福)、主人公サル・パラダイスは「楽園」。
そして、BEATはもちろん「音楽の拍子」であり僕らの「心臓の鼓動」でもある。
精神と肉体を繋ぐリズム。物質文明への懐疑。順応や体制からの人間性解放。
フロンティア精神、新しい人(ニュー・マン)、個人の自由という理想の伝統的継承。

この事実に当時僕は、「ああ、みんな繋がるぞ!」って思った。
(反面、今日そのアメリカの自由が歪められ、利用されているのもひとつの事実。
ディランが「神が味方」という皮肉めいた歌を作った頃から、
アメリカのお偉いさん方の手口はいつまでも変わらない!)

〜話が大分それましたが…。さかなの音楽には、そんな「至福」や「楽園」
の秘密がここかしこに隠れているように感じてしまうのです。
ロマンチックで、楽しそうで哀しそうで、温かい…。かつ伸びやかで自由。

要は。何が言いたいんですか、ちみは?と言われましたなら。
僕は今回のライヴで、ますますさかなが好きになってしまいましたよっていう事と。
こんなにも素晴らしい音楽。
自分なんかもっともっともっと×α頑張らねば!なー。
って言うだけの話でした。

PS k/mさん、「Sunny Spot Lane」僕も買って良かったです!
[2004/03/30 02:27:31]

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