今日は、シオザワさん(the guitar plus me)に教えて頂いた、
cinnabomの「in the garden」というアルバムを買ってみました。
cinnabomは、suger plantというユニットのボーカル&ベースだった、
正山千夏さんのソロ・ユニットなのだそうです。
(sugar plantは、一度確か高校生の時、yo la tengoの来日公演でそのライヴを観たことがありました。)
ガット・ギターと、木漏れ日のような歌。きれいな水が、高いところから低いところへ
流れていくような安堵感。この夏はこのアルバムをずっと聞いて行こうと思います。
94年には、「忘却ゼッケン」という詩集で新人文学賞を受賞されているそうで、
このCDにも、書き下ろしの詩集が封入されていました。素敵な詞がたくさん載っていました。
CINNABOM/まいにち
会社から帰ってきてあける缶ビール
郵便受けには請求書ばかり
山積みになっていく紙屑の山
どこから何の理由でやってくるのか
失ったもの
心に去来するもの
途方に暮れる
わかしすぎた風呂
さんざん水で薄めて
お湯がバスタブからあふれだす
明日の朝は冷え込むと天気予報
はだしで歩く朝の床の冷たさ
走って駅までゆく風
台所であらいもの
たまったせんたくもの
泣きそうになるんだもの
蛍光灯の下がちゃがちゃと音を立てて動いていると
なんだか巨大なゴキブリになっちゃったみたい
生活感のかたまりのなかで
まいにちがころがっていく
失ったもの
心に去来するもの
途方に暮れる
とりこむのを忘れたタオルが1枚
もの干しにひっかかって
ごわごわに乾いている
テレビをぱちんと消すたび
そこで終わるのを期待する
くらやみ
おやすみ
[2005/08/07 01:57:37]