■サイト開設までの経緯


・・・何から話したら良いのでしょうか。


私は自動車(2輪&4輪)と言う物が大好きです。
洗車をするもよし、ドレスアップするもよし、オーディオを強化するもよし、走りを強化するもよし。
各々の好みに”チューニング”してゆく事はとても楽しいことでしょう。
しかし私が一番すきなのは”走る”事・・・なによりもコレが一番大好きです。
誰よりも速く、何よりも速く・・・。
ただひたすらに速さを求めて・・・。
三度の飯よりも走るのが好きで、今まで自分の全てを走る事に注いで来ました。
「なら、こんなサイトなんかイジってないで走れよ!」・・・ごもっともな意見です。
詳細はプライバシーにつき割愛させて頂きますが、恥ずかしながら今の私には到底無理な話。
何よりも自動車と言う物は経済的負担が大きい物です。
時間的にも強いられる負担は大きくなるでしょう。
一般的な使用状況でも負担が大きいにも関らず、ましてやそれがレーシングの域に達するとなれば、その全ての負担は想像を遥かに超えた世界です。
それでも私はスピードを求めて寝ずに働き続けました。
朝5:00に起きて飯を腹に入れ、昼飯を作って会社に出勤。実入りのいい仕事は何かと身体的負担が大きいものです。
そして夕方仕事を上がると急いで帰宅。続いて飯も食わずにバイト先へ・・・。
バイトは深夜24:00くらいまで。帰宅後、晩飯兼翌日の朝食兼昼食の弁当の具を作り食事を済ませ、身の回りの事を済ませ風呂に入り寝るのが約午前2:00ほど・・・2:00に寝られればイイ方でした。
ソレは平日で、週末になれば就寝時間の午前2:00頃から翌日のバイト先へ向けて出発。
午前3:00〜4:00くらいにバイト先の近くに到着後に仮眠を取り、日も明けやらぬ内にバイトが始まる毎日。
週末の休みなど有る訳も無く、年中無休の生活。
・・・派遣社員・現場作業員・ガソリンスタンド・ファーストフード・ホテルマン・新聞配達etc...。
色々と稼ぐ為にやったものです。でも世の中、もっと激しい方もいるかとも思いますが(苦笑)

・・・と私の話はココまでにしておいて。
では何故、そこまで走る事しか興味がない私が、このサイトを作ったのか?
それは私がレースの世界に身を置いている中で、ある事を感じたからです。
単身海外へ渡りフォーミュラーの世界に身を置いてまで何故??
レースの世界に身を置き、わずかばかりの期間ではありますが、外の世界からの日本を見て・・・。
そして何より、今の自分を見て、私は思ったのです。
今でも走る事が大好きなのは変わりません。
しかし、ある時期から回りに居る人間達を見ていたら一つの疑問が脳裏をよぎりました。

「コイツ等、本当に楽しいのか?」
「本当に走るのが好きなのか?」
「心からモータースポーツを愛しているのか?」

昨今のレースシーンや、一般公道を走るドライバー&ライダーを見て頂いている方々なら解ると思います。
確かに、走る側も見る側もレーシング(及び走る事)に求める事は、人それぞれ違う物でしょう。

否定はしません。

しかし全ての方々に共通する事は、「モータースポーツを愛している」これに尽きると思います。

でも現状は?


全ての方ではないですが、何か大事な事を忘れているように思えてならないのです。
レースの世界だけに関らず、一般の方々も含めてなのですが、虚勢を張り、お互いの足を引っ張り合い、蹴落とし、我先にとエゴを押し通す。
・・・見るに耐えません。
そして自分自身に目を向けると・・・そこにはただ走る為の資金を調達する事に翻弄される自分がいたのです。
決して我を見失っていた訳では有りません。そのまま求め続けていても良かったのです。
何せ走る為に必要なものそれは、悲しいかな今の日本では資金以外の何物でもないのですから。
しかし私はそこで考えたのです。否、考えてしまった・・・のです。
このままでイイのか? 本当に自分の求めて来た物はコレなのか? 今、楽しいのか?
もし私が環境に恵まれていたなら、この様な事を考えている時間など無かったでしょう。
もし順調に進んでいたなら、トップカテゴリーで活躍している事でしょう。
・・・「終わったな・・・。」前文を読んで、そう思われた方もいると思います。
しかし世の中はレースをしている方ばかりではありません。
むしろモータースポーツ文化は、それ以外の方々によって支えられているといっても過言ではないでしょう。
それなら、レースの世界から離れて出来る楽しみって?・・・。
走る事と言えば、せいぜいサーキット走行会くらいな物でしょう。
その他エンターテイメント的な物はと言えば、一部の企業のプレゼンテーションを含めた一方的なイベントが大半で、ソレも大都市を中心に開催され、見に来るだけで多大な時間と費用を費やしてしまいます。
ましてや参加するとなれば、”往年の名車”と呼ばれる様な車か”ド派手な改造車”のみ。
参加型のイベントも限られたスタイルでの開催がほとんど。

世界でモータースポーツの底辺を支えている人間は、普通の生活をする方々です。
しかしながら、こと日本に置いてその方々の自動車を使っての楽しみといえば大体限りがあります。
上記に挙げたサーキット走行会やジムカーナ等に始まるスポーツ走行。
ごく限られた一部の車種によるワンメイクレース、同一車種によるミーティングなどのイベント。
レースなどをしない方などは、 通勤やレジャーなどの足として使われるくらいでしょう。

イタリアに”ミッレ・ミリア”なるレースが有ります。
日本にもソレと同様の内容の”ラ・フェスタ・ミッレミリア”と言うレースが有ります。
堺正明さんや近藤雅彦さん、保坂夫妻などの芸能人が参加して有名なイベントと言えば解る方も多いでしょう。
イタリアのそれは、公道レースとして1927年より開催され、初期は純粋なスピードを追求するレースとして開催されていました。
1957年、悲劇的な事故により中止をよぎなくされるも、イタリアの熱狂的ファンの熱い希望により1977年に復活。
現在は純粋なレースと言うよりもスタンプラリーとして開催されています。
しかしながら、50年を超える車が2日間で1600kmを走破するということは、想像を超える過酷なレースであることに変わりはありません。
何もスピードだけがレースでは無いのです。

ミッレミリアは実に素晴らしいレース(イベント)です。
しかし私はまた考えます。何故?
日本国内であるにも関らず、この様なイベントになると、何故か外車(国産車も1〜2台参加していますが)・・・しかも往年の名車と呼ばれる物ばかりなのでしょう。
裕福でも無い私を始め、一般庶民にとってその様な車などは手の届かない物。
例え手に入れられたとしても使い方は限られてしまい、イベントの規模などから考えても、やはり負担は少なからず大きなものになってしまいます。
究極の娯楽”そう言ってしまえばソレまでですが・・・。
私達日本人にとって海外の往年の名車は、本当に”昔懐かしい車”なのでしょうか?
何故?4輪だけで2輪は参加出来ないのでしょうか??
もっと規模を小さく、より参加し易く・・・そして何よりも”楽しく”。
私達には小さい頃から慣れ親しんだ”日本”の車があります。
この日本には世界一スポーツカー生産台数の多い記録を持つメーカーがあります。
世界に名立たる技術を誇る2輪と4輪のメーカーがあります。
そんな日本独自の自動車文化を本当の”文化”として認識し、発展させられれば・・・。
その先にはきっと何かが有るはずです。

貴方には何が見えますか?
   感じてください、この”風”を・・・。

虫の音を”声”として感じる事の出来る私達”日本人”・・・。
そんな私達のアイデンティティー(独自性)をもう一度感じて下さい。
私だけの”名車”は、きっと心の何処かにあります・・・。

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