17松沢家

松沢家蔵品入札 大正7年12月5日 東京美術倶楽部

 松沢家は、大阪屋孫八(通称大孫)の名で知られた江戸最大級の油問屋であった。明治後も、油商として、東京で大きな地位を保った。江戸の町人旧家の売立として注目を集め、総売上990,000円を記録した。
 この売立で注目を集めたのは、利休所持四方釜で、66,900円で落札された。また、江戸を代表する旧家らしく、谷文晁、酒井抱一、鈴木其一ら江戸画壇の作家の作品も数多く出品された。