『第７期航空生徒の歴史』

�T　第７期生徒基本課程［第２航空教育隊　第６教育中隊］

昭和３６年４月６日(木)〜昭和３６年７月１日(土)

１　入隊前後

　(1) 入隊

　　　昭和36年４月６日(木)、日本の各地から１１5名の15歳〜16歳の少年が埼玉県熊谷市の航空自衛隊第２航空教育隊に集まった。

　　　国鉄高崎線篭原駅前に設置された受付に６日(木)午前○○時までに到着できない多くの少年達、北は北海道・東北から関東地方まで、南は九州・四国から中部・東海地方までの僻遠の地に居住していた大半の者達は、４日(火)には親等と共に夜行列車や船等に乗って一路熊谷を目指し、翌５日(水)には熊谷市内等の数件の旅館に一泊した。

　　　それよりも少し便利な地域の者は５日(水)には家を発ち、６日(木)早朝に上野駅や東京駅に着くとその脚で熊谷・篭原へ向かった。


　※　受付時間を覚えていますか？

　※　利用した旅館名や同宿していた同期生名を想い出して。

○　外園は、板井君と伴に父親に連れられて別府〜関西汽船(船中泊)〜大阪〜国鉄急行列車〜熊谷と移動し、泊まった旅館は熊谷市内国道17号線沿いに在った「藤五旅館」だったように憶えていますが？

　同宿者としては、鶴見君、他に数名が居たようです。

○　田代君は、前日の国鉄夜行列車で家を発ち、当日朝方に東京駅に着いて熊谷・籠原駅に着いたそうです。


　４月６日(木)、各旅館に宿泊した者達は迎えに来た幌付きトラック(2.5tカーゴ)で篭原駅前に移動し、前日の夜行で移動した者や当日の朝自宅から直行できた者達は国鉄で篭原駅まで移動し、受付の終わった者から幌付きトラック(2.5tカーゴ)に載せられて未舗装の道路を、もうもうと巻上がってくる土埃の中を熊谷基地へ移動し、門で一時停車しただけで舗装道路を走り始めた。

　この時、土埃が立たなくなったことにホッとし、次いでトラックの後に現れてきた満開の桜の花に「おおお〜っ!!!」と感嘆の声をあげていた。

　トラックが止まったところが第２航空教育隊第６教育中隊の本部前、下車後に再度集められて着隊時身体検査を経て、各小隊や班の編成がなされ、被服支給等、私服から作業服への着替え等と進み、良く訳が分からない内に一日が終わったと思う。

　(2) 班編制　※　小隊長以下の階級氏名等を想い出して。

基幹隊員

第１班	第２班
中里雅彦 東健二郎 野口信博 佐藤正人 徳留元治 原田　登 ---- 天野雅之 宮下光重 田代寿雄 縄田隆行 窪　正紀 土佐　忍 谷口広喜 二見三男 萩原　武 大野　博 大西班長 小嶋　晃 稲葉三象 種橋亮一	水本　毅 永松　巌 外園眞士 西澤　孝 松井章治 大石定治 ----- 牛迫利勝 山口敏夫 林　生次 橋向利臣 岩淵俊三 鶴　勝利 山元光長 南　靖生 橋本国士 近藤雅美 山下班長 鶴見国雄 吉田定義 正岡　進

後列；楠木、北川、本多、岡村、前列；福井、古橋：全員５班	後列；龍(6)、本多、高橋、前列；坂口、古橋、柴田：龍以外は５班	宇都宮、古橋、清水：５班原田は６班

なお、澤田てつろう君は入隊はしたが、７日か８日に退職したために写真には写ってないし、班も不明。


　(3) 被服支給 ＆ 着替え

　　　成長盛りの我々に対して、試験時の身体検査の数値を参考に準備された(と、思いたいが！)制服・作業服・短靴・編上靴・制帽・作業帽等が支給され、コの字型隊舎の中庭で被服合わせ(今ならフィッテキング)が行われ、極端に合わない者は一部の交換が行われたが、基本的には『おまえ達は育ち盛りだ、今からどんどん大きくなっていくから、身体に合った服を着るのではなくて、服に身体を合わせろ。』との乱暴で無茶苦茶な一言によって、被服支給と着替えは終わった。

「着替えているのは６班のようです。」
後向きは１枚目が豊田士長。２枚目が鈴木２曹。前列からシンカン順に４人ずつに５列横隊である。　 ５列目：原田・松野・谷口　４列目：中村・黒田・中道・龍　３列目：板井・種村・有沢・大矢　２列目：平川・岩重・菊池・大内　１列目：鈴木・大須賀・柴崎・川内

　(4) 基地内研修

　　　入隊式前日、各班単位で班長に引率されて熊谷基地内研修が行われ、主要な建物の位置等を教わり、事後の基地内生活に必要な地理的感覚を修得させられたのです。（１，２班の写真は、この時のものです。）

　　ア　基地内配置図

「基地内配置図」	「拡大図(上下が逆）」

　　イ　ハットメント隊舎

「隊舎正面図」	「隊舎平面図」

　(5) 入隊式

　そして、４月８日(土)に第７期航空生徒の任命式と第７期生徒基本課程の入隊式が行われました。

※入隊前後に関するトリビア

１．熊谷の第２航空教育隊に入隊したのは、第５期生が最初で、第７期生は３期目になる。

２．第１期生からの応募者数と入隊者数、入隊先は次の通り。

３．「生徒基本課程」の名称としては７期生が第１期で、５期生までは「通信生徒課程」、６期生は「通信生徒基本課程」だった。

４．。