ギター・ベース磨き「ツヤ出し」

       


ギターやベース磨きの最終段階はツヤ出しだ!
「磨き」のページでも紹介したが、おさらいだ!

最近はポリッシュやワックスなど、品質のいい品物が沢山売られている!
塗ってコスれば、それなりに美しくなる! 実際、手垢や汚れが落ちただけでもかなりスッキリする!

が、仕上げの前に一手間をかけてやると、愛用のギターは見違えるほどビューティフルになる!
難しいことではない、コンパウンドでチョイと磨くだけだ!

どんなに良いポリッシュを使っても、塗装の表面が傷んでいては輝きが鈍る!


ギターやベースのトップコートは出荷前にはバフ掛けをされてツルツルピカピカになっているはずだが、不十分なものも多々ある!

また、どんなに丁寧に使っても、磨きキズや劣化などによって表面が乱れる!

こうなると、図のように光が乱反射し、または、反射が弱まってくすんだように見えるのだ!

そこで、コンパウンドで表面を均一に整えてやれば、輝きが取り戻せる!
というよりも、私の経験では、状態が良ければ購入時の新品よりもビューティフルに輝く!
     



まずは肝心なコンパウンド選びであるが、ツヤ出し用途に使うならば、多分どこのカー用品店でも販売されている「99 工房」の「超極細9800」が最高だ!
キズ取りには3000番手あたりのコンパウンドが適当だが、ボディー全体のツヤ出しには9800をお勧めする!

これまで、Gibson社のLesPaul、ES-335、FV、 Fender社のST、TL、JB、PB、 Paul Reed Smith、 Rickenbacker 等々かなりの本数を磨いたが、一度もトラブルは無く、素晴らしく輝いたので、ラッカー塗装、ポリ塗装共に問題なく使用できるはずである!

ただし、塗装にクラックや着色塗料に達するキズがあったりすると、コンパウンドが入り込んで白く残ってしまい、除去が困難になる!
また、ラッカー塗装の場合、ギタースタンドのゴムに当たって劣化していたり、経年や湿気で塗装が白っぽく軟化しているものには使用しない方がいいだろう!
もちろん「風合い」が大切なヴィンテージにはお勧めしない!
まずは、どんなギターでも目立たない部分で試してから、後は自己責任で磨いていただきたい!
また、写真の製品に付属されているようなウレタンスポンジはデリケートなギターには不向きだ!
必要以上に磨いてしまい、エッジの部分が剥げてしまったりする!
言うまでもないが、クリアーのトップコートが塗られていないサテンやオイル仕上げ部分は磨けない!

使い方
ツヤ出しに使用するにあたっては、特に注意すべきこともなく、普通のポリッシュと同じように磨くだけでよい!
私は使い古した綿100%の Tシャツを小さく切ったものに少量ずつつけて磨いている!
(もちろんリッチなお方はネルや専用のクロスでかまわないが、白色の方がトラブルを発見しやすい)
布の同じ部分ばかりで磨くと、布に付着したゴミや、布自体が硬化してギズをつけるので、ケチケチしないで布を取り替えるのがコツ!

磨きの基本はタテタテヨコヨコ・・と方向を変えながら直線的に磨く!
クルマのワックス掛けのように円を描いてはならない!
ツヤ出しなので必死にこする必要もなく、軽くこするだけで充分だ!
その後、余った布で軽くカラ拭きする!

結果は必ず体感できるきずだ!
ツルツルというよりもピタピタっと吸い付く感触になるはずだ!

ちなみに、これからコンパウンドを購入してみようと思われる方は、写真左の小さいサイズで「中目」「細目」「超細目」の3本セットが販売されているはずなので、こちらが便利だろう!

もっとマニアックな方は、ホームセンターには#15000番手のコンパウンドもあるし、プラモデル専門店に行けば、透明部品を磨く専用クロス付きのものがある!


ボディの表面さえ整えれば、あとはどんなポリッシュを使用しても大差ないはずだ!

私は FREEDOM の SP-P-12 f54 shiner が最近のお気に入りだ!
ドレッシング以上に分離するので、激しく振ってから使用すべし!

ただ、若干ヌメリ感が強いので、これは好みが分かれると思う!
お気に入りのポリッシュで磨いてくだされ!
ポリ塗装だと研磨剤の入っていないクルマ用ワックスで充分だ!

また、ラッカー塗装のギターにレモンやオレンジのオイルを塗るとクスミが出るようなのでお勧めしない!
あれは指板用と考えている!

そして、最終的な仕上げであるが、ここでシリコンクロスなどを使用すると、嫌味なギラツキが出たりして、折角ポリッシュで磨いたのが台無しになる!

仕上げのクロスはワックス成分を含まない「マイクロファイバー」系のものが素晴らしい仕上がりになる!
特にカメラのレンズ用のものは最高だ!高価なのが難点・・

私はセーム革もお気に入りだ!
キョンセームだと申し分ない!


経験的に安全で安価な方法をご紹介したが、くれぐれも自己責任で励んでくだされ!