『みんな頑張っているんだね…』



先日、鑑定と鑑定の合間に時間ができたので、近くのマックで一息。
マックでは電源利用OKなので、パソコン利用者には助かる場所。

彩香が座った隣の席でも20代後半ぐらいの女性がパソコンを叩いていた。
でも…なぜか他の人たちの白い目が彼女に突き刺さっている。
当の本人の彼女はまったく気づかない様子。

なぜみんなの視線が?…と思ったけど、彩香もすぐに気づいた。
『バチバチバチ…』かなり大きな音でキーボードを叩く音が、
あたり一面に響いていた。
時間的に就業後のお疲れ気味の方が多く、彼女のその大きな音は、
とても耳障りに聞こえ、周りの人を嫌な気持ちにさせていた様子。

見た目もキャリア系のデキそうな女性だけど、目が血走っていて、
気ばかりが焦っているようで、周りへの気遣いは忘れているみたい。

がんばっているんだなぁ…。
認めて欲しいんだなぁ…と彩香は何となく感じ取った。
大丈夫だよ。
充分にあなたは頑張っているよ。
彩香は優しい気持ちで心の中でつぶやいて隣の彼女に届けてみた。
でも、一向に彼女の気配は変わらず…。

彩香も原稿が山積みなので、パソコンを開いて作成をはじめなくてはならない。
周りの人に迷惑をかけないようになるべく音がでないようにときづかいながら、
原稿作成開始。

5分ぐらい時間が経過した頃、
気がついたら彼女がパソコンを叩く音が静かになっていた。
彼女に彩香の想いが届いたのかな?
偶然かもしれないけれど少し彼女の剣幕も納まったように感じられた。
ほっと一息。
よかった…。

鑑定や友達からの相談でもよく耳にするけれど、
みんな誰かに自分の頑張りを認めて欲しいんだよね。

みんな頑張っているんだよね。

大丈夫。

みんなそれぞれに頑張っているのだから、大丈夫だよ。

すべての人に褒められたり大きな成功を上げるだけが幸せではないし、
その人にはその人なりの器量や幸せがある。

大成功を収めている人や脚光を浴びている方たちだって、
最初からそれが目的だったわけではなく、
コツコツと積み上げた結果がそうなっただけ。

無理しなくていいんだよ。

あなたにはあなたなりの良さや幸せがある。

誰からも認めてもらえない時には、せめて自分で自分を褒めてあげようよ。
自分を大切にしていないのに、人から愛してもらう認めてもらうことは難しい。

まずは自分を愛すること。自分を認めてあげること。

これが幸せへの第一条件。

大丈夫だよ。
まずは自分の頑張りを認めてあげようね。

自分を認めてあげれば、人を受け入れ人の良さを認められるようになる。
自分を認め人を受け入れられる状態なら、
お互いの善さを最大限に引き出し合い協力関係が生まれる。

みんな頑張っているんだね。

大丈夫…あなたは充分に頑張っているよ。

必ず幸せになれるからね…安心して…大丈夫だよ…。



December2006  Fortune Coordinator 華月彩香 Ayaka Kazuki





  
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